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下山事件 最後の証言 完全版 の商品レビュー

3.8

51件のお客様レビュー

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2012/07/18

面白いので5回読みました。 でも。誰がどんな理由で事件を起こしたのか?何度読んでも全く分かりません。少し前の事件関連本は、GHQが首謀としていたものが多かった気がしますが、実際はそんな単純なものでなかったということ。アメリカ、日本の企業、政治家達、それぞれがお互いを利用していた...

面白いので5回読みました。 でも。誰がどんな理由で事件を起こしたのか?何度読んでも全く分かりません。少し前の事件関連本は、GHQが首謀としていたものが多かった気がしますが、実際はそんな単純なものでなかったということ。アメリカ、日本の企業、政治家達、それぞれがお互いを利用していたのだろうから、関係者全員犯人だ!とすればいいのかもしれません。 戦後混乱の中、貪欲に金と権力を追い続けた男達がいました。皮肉にもアメリカに占領され属国になる恐れのあった日本という国を救ってきたのは彼らです。金に汚くても世界と対等にかけひきできる強さをもつ政治家、クリーンだけど融通のきかないどこまでも真っ直ぐな政治家、時代はどちらかを必要とし、必要としなかった方は消される運命なだったのは仕方のないことだったのでしょうか。 権力、金に対する強い欲求は共感できないからこそ、それらに翻弄される男達の不可解な行動に嫌悪するどころか気になって仕方ありません。

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2012/06/25

「私の祖父は、実行犯なのか?」昭和24年7月6日、初代国鉄総裁下山定則が礫死体で発見された「下山事件」の事である。 著者柴田が大叔母から祖父の法事の時にポツリと聞いた言葉、それが発端となり、「下山事件」を調べていく事になる。 調べていくうち出て来るのは、関東軍、満州鉄道、GH...

「私の祖父は、実行犯なのか?」昭和24年7月6日、初代国鉄総裁下山定則が礫死体で発見された「下山事件」の事である。 著者柴田が大叔母から祖父の法事の時にポツリと聞いた言葉、それが発端となり、「下山事件」を調べていく事になる。 調べていくうち出て来るのは、関東軍、満州鉄道、GHQの各機関、巣鴨プリズンに拘置されている戦犯、戦後日本を率いた政治家達の様々な裏の繋がりが出て来る。 中でも柴田の祖父が在籍していた「亜細亜産業」という会社には政財界人、日米諜報員が蝟集していた。 柴田の他の親族も祖父の関係で、「亜細亜産業」と関係しており、それらの人達からも色んな情報がもたらされる。 G2というGHQ内の一組織と「亜細亜産業」との関係はかなり密なものであり、そこを中心として現在の我々には信じられない様な人物の名前が出て来る。 吉田茂、岸信介、佐藤栄作の政治家等はその代表的な例であろう。 また、ロッキード事件で一躍有名になった児玉誉士夫等の名前が出て来るのも注目である。 戦後、GHQ占領下の日本で、裏舞台でこのような人脈が作られ、様々な利権に絡む様な事が行われていたという事に驚き、ノーベル平和賞まで受賞した佐藤栄作などについても、信用出来なくなる。

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2012/05/26

これこそドキュメンタリー。 情報を集め、真偽の根拠を持ち、仮定を立て、確認となる根拠の情報を探す。 容疑者の親類という特殊な立場からの視点ですが、中立性は崩れてないと思います。 一国支配できりゃなんだってできちゃいますねー。怖い怖い。

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2012/04/18

前半の説明がくどく、中断してしまったが、後半はページを捲らずにはいられない、息を飲むシーンが多かった。 このような事件が、WWⅡ後の日本で多発していた事実に驚くとともに、闇に葬られたままでいることに悲しみを覚えた。

Posted byブクログ

2012/04/18

好きな作者の(KAPPAやRYUなど)処女作との事で手に取ってみた。 名前こそ知っていたものの、事件の内容は詳しく知らなかったので、 非常に勉強になった。 近代史が気になりだしたきっかけになった本。

Posted byブクログ

2012/03/19

戦後最大のミステリーと言われた昭和24年の国鉄総裁の怪死事件「下山事件」。「自殺」として、捜査が打ち切られたが、左派の犯行説、GHQによる謀略説などもあり、朝日新聞記者の矢田喜美雄氏や松本清張氏(「日本の黒い霧」の一篇)らによるノンフィクションや熊井啓監督の映画が有名だ。 ジャ...

戦後最大のミステリーと言われた昭和24年の国鉄総裁の怪死事件「下山事件」。「自殺」として、捜査が打ち切られたが、左派の犯行説、GHQによる謀略説などもあり、朝日新聞記者の矢田喜美雄氏や松本清張氏(「日本の黒い霧」の一篇)らによるノンフィクションや熊井啓監督の映画が有名だ。 ジャーナリストで作家の著者は、発生から既に50年以上を経たこの事件を、まったく違う動機からアプローチ。亡き祖父が、この謀略に関係していたかもしれない、というのだ。 祖父は貿易会社「亜細亜産業」の役員で、存命の親族にも同社関係者がいた…。数々の資料を再検討し、推理を巡らせながら「亜細亜産業」の統帥へのインタビューも試み、「核心」へと迫っていく。文庫本にして600ページを超える大著だが、決して飽きさせない。

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2011/09/23

日本戦後史のミステリー「下山事件」の決定版。ノンフィクションライターである著者の祖父がこの事件に関わっていたのなら、この事件を調べなければいけないだろう。そんな義務感がヒシヒシと感じられる執念の調査。 一番の驚きは下山総裁が休憩した旅館員の証言に信憑性がなくなったこと。それだけ...

日本戦後史のミステリー「下山事件」の決定版。ノンフィクションライターである著者の祖父がこの事件に関わっていたのなら、この事件を調べなければいけないだろう。そんな義務感がヒシヒシと感じられる執念の調査。 一番の驚きは下山総裁が休憩した旅館員の証言に信憑性がなくなったこと。それだけでも、この本を読む価値はあった。

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2011/09/08

右派左派、民主主義社会主義、GHQ、CIC、CIA、国鉄民営化、財閥解体、満鉄etcetc.....戦後日本の混乱に登場する数多のキーワードとその関係をある程度把握していないと話を追うのはつらい。でもこの本を読んでチンプンカンプンの人はちゃんと勉強しなさいということ。

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2017/08/15

 下山事件って他殺だったんでしょ?程度の認識しかなかったので、諸説を丁寧に解説していただき、誠にありがとうございます。って感じでとてもいです。    混迷する戦後日本の裏側、それも相当汚い面を知りました。    小説っぽいところもあるので、虚実入り混じっているのかなという感じは受...

 下山事件って他殺だったんでしょ?程度の認識しかなかったので、諸説を丁寧に解説していただき、誠にありがとうございます。って感じでとてもいです。    混迷する戦後日本の裏側、それも相当汚い面を知りました。    小説っぽいところもあるので、虚実入り混じっているのかなという感じは受けますが、核心はまちがっていないと信じたいです。    情報量が多いので、簡略化した形で映像化してくれないかなと思います。

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2011/04/13

2011/3月読了。固有名詞がとにかく多くて、メモしながら読めば良かった…と思った時は後の祭り。 そのため、何度もページを戻ったり、写真を見たりしながら読んで行ったので、なかなかスピードは上がりませんでしたが、「事件」のある意味での「大きさ」に、愕然としながら文字を追って行った感...

2011/3月読了。固有名詞がとにかく多くて、メモしながら読めば良かった…と思った時は後の祭り。 そのため、何度もページを戻ったり、写真を見たりしながら読んで行ったので、なかなかスピードは上がりませんでしたが、「事件」のある意味での「大きさ」に、愕然としながら文字を追って行った感じでした。 「政治力って、何だろう。外交って何だろう。」とつくづく考えさせられました。

Posted byブクログ