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下山事件 最後の証言 完全版 の商品レビュー

3.8

49件のお客様レビュー

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2024/05/08

戦中戦後の闇、暗日本史。 少し前に、真山仁著「ロッキード」を読んでいたこともあり、大変興味深く読んだ。 この作品を通じて、たくさんの命や、あったはずの幸せな生活が犠牲となり今に繋がっていることを忘れてはならない、と感じた。 今の現実社会がこのような過去があって成り立っている...

戦中戦後の闇、暗日本史。 少し前に、真山仁著「ロッキード」を読んでいたこともあり、大変興味深く読んだ。 この作品を通じて、たくさんの命や、あったはずの幸せな生活が犠牲となり今に繋がっていることを忘れてはならない、と感じた。 今の現実社会がこのような過去があって成り立っていることに、なぜだか無力感を感じてしまって、軽く落ち込んでいる…。

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2024/03/24

日本の黒い霧を読み進めているが、上巻ではこれと、ゾルゲ事件が興味深い。 GHQは本当にロクなことをしていないということが、よくわかる黒い霧上下巻となりそうだ。 これがらみで、何冊書物を買うことになるのだろうか。

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2023/02/18

著者は森達也氏著の「下山事件(シモヤマケース)」のなかで"彼"として登場している人物。 彼の祖父をはじめとする近い親類が戦後まもなくあった会社の"亜細亜産業"に関わっており、そこで下山事件に繋がって行く。 読み始めは「シモヤマケース」の焼...

著者は森達也氏著の「下山事件(シモヤマケース)」のなかで"彼"として登場している人物。 彼の祖父をはじめとする近い親類が戦後まもなくあった会社の"亜細亜産業"に関わっており、そこで下山事件に繋がって行く。 読み始めは「シモヤマケース」の焼き直しかとも思いましたが、途中からは独自の文章となり楽しめました。 まあ、このような本の特徴として自説に都合の悪い事実にはほとんど触れないし、多少強引な論理も見受けられる。 また、自分の親族に関しての記述が多いせいか、文章に多少は鼻につくところが散見される。 戦後すぐの歴史を眺めながら、著者の推理を楽しみました。

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2019/08/16
  • ネタバレ

※このレビューにはネタバレを含みます

戦後の動乱冷めやらぬ時期、「松川事件」「三鷹事件」と共に国鉄の3大事件と呼ばれる謎多き事件。いつかは読みたいと思い続けていた「下山事件」のノンフィクション。 昭和24年7月、GHQの占領下にあった日本で、国鉄総裁だった下山定則が轢死体で発見された「下山事件」。自殺説、GHQ、CIAの陰謀説、大量馘首に端を発した労働組合による殺人、ソ連による暗殺説など様々な説が取りざたされながら、今も真相は闇の中に沈み、関係者もほとんどが鬼籍に入っている。 筆者は、事件にかかわったかもしれない男の孫として、貴重な親族の証言を得ながら、これまでのジャーナリストとは違った切り口で事件を検証していく。 一人の男が殺されたというだけに留まらない、重く、深く、暗い事情が目の前に示されるとき、自分の暮らす国のこれほどの闇を知ることへの躊躇に何度か挫折しかかった。 好奇心だけでは言い表せない何かに突き動かされ最後まで読んでみたけれど、やはり真相はいまだ霧の中。ん~はっきりしない。当時、関わった数々の人物が、不審死を遂げた事実を思うと、すべてを明らかにするのは筆者とて危険なのかしら? 国を動かしているのは誰だろう?という素朴な疑問が消えない。同じ思いをグリコ森永事件のノンフィクションを読んだ時にも感じたのを思い出した。 警察の捜査はもちろん、政治家をも操る右翼やフィクサーと呼ばれる存在。GHQによる占領が終わると、経済によるある意味軍隊なき占領があり、では現在は? 関東軍、満鉄、国鉄に群がる利権、国鉄民営化構想・・・下山という一人の男の死を突き詰めていくと、戦前にまで行き着くという闇の深さに愕然とする。 そして、それは今に至るも大きくは変わっていないのかもしれない。国を動かしている力を本当には知らないんだな~と思い、知らない方が幸せなのかもしれないとしみじみ感じた読後でした。

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2018/12/17

関係者の血縁者による、ルポタージュ。 自分が犯人の身内ではないかというところから始まるのがとてもキャッチーです。 未解決事件のノンフィクションだから当たり前ですが 、膨大な資料により、仮説立てをしても当然のことながら犯人を明示しません。 ちょっと残念。。

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2018/11/12

事件関係者が親族にいるというだけで、この手の本を書くのには反則気味ですね。(^^; 何があったか程度に事件を知っている身にしては、隠されていた真相が明らかになってゆくくだりも、「そんなことがあったんだぁ」ぐらいの感想で、内容の貴重さを感じられなかったのが残念です。(^^; ちょっ...

事件関係者が親族にいるというだけで、この手の本を書くのには反則気味ですね。(^^; 何があったか程度に事件を知っている身にしては、隠されていた真相が明らかになってゆくくだりも、「そんなことがあったんだぁ」ぐらいの感想で、内容の貴重さを感じられなかったのが残念です。(^^; ちょっと、もったいぶったような部分とか、インタビュー時の状況を示した部分など、主題からちょっとだけずれている文章が、事実を系統立って把握するのを妨げている気がするのが、残念です。 まぁ、なんてぇか、「下山事件」(森達也)も持っている身としては、こっちを先に読んでおいて良かったなぁと思った事です。 インタビュアなんて、結構自分に都合がよいようにフィルタをかけて話を聞くもんだからね。(^^;

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2018/10/12

ちきりんさんのブログを通して本書を知った。 3章までの面白さは素晴らしい。 下山事件という謎の多い事件(自殺?)について、 著者の親族の話を中心にして説明されていく。 後半は、同じような事実が繰り返されているような感があり、 登場人物も訳がわからなくってしまい、結局消化不良...

ちきりんさんのブログを通して本書を知った。 3章までの面白さは素晴らしい。 下山事件という謎の多い事件(自殺?)について、 著者の親族の話を中心にして説明されていく。 後半は、同じような事実が繰り返されているような感があり、 登場人物も訳がわからなくってしまい、結局消化不良だった。 下山事件は真相が明らかになっていないとは言うけれど、 結局、世の中の事件すべて、犯人(とされる人物)が捕まっていようといまいと、 さらに言えば、事件であろうとなかろうと、「真相」などというものは、当事者以外には明らかにはならないものだ、と感じてしまった。 [more] (目次) 第1章 血族 第2章 証言 第3章 総帥・矢板玄 第4章 検証 第5章 下山総裁はなぜ殺されたのか 終章 慟哭

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2018/10/09

「下山事件に自分の祖父が関与していたかもしれない」 事件には特に興味も知識もなかった筆者が、「大好きだった祖父のルーツ」を辿りつつ事件の真相に迫るドキュメンタリー。 面白い、興味深い、が、長い……。

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2018/10/15
  • ネタバレ

※このレビューにはネタバレを含みます

「下山事件」やっと読了しました。 本当にノンフィクションなのか!?小説をはるかに凌駕するシナリオでした。日本とGHQの表裏の重鎮が頻繁に出入りする「亜細亜産業」の存在に、市役所に名前を尋ねただけで市長直々が対応する「矢板玄」の存在、ぐっと読み入りました。 さて、実行犯は「亜細亜産業」の一部人間+αであることが本書でほぼ明らかにされるも主犯は誰なのか?本書では「X某」と書かれておりよくわからない。明確な説明は ・亜細亜産業に頻繁に出入りをしていた ・G2(ウィロビー、キャノン)とも密接に交流していた ・下山総裁を「裏切者」と呼び、憎んでいた ・小千谷発電所やその他の公共工事の中止で莫大な損失を被った(東芝が落札すれば、その利益を得ることができた筈であった) ・松川事件の関与も疑われた 本書を何度を読み返すもよくわからず、ネットで調べてもよくわからずであった。 ネットでは”S”、”T”、”M”当たりの名前が挙がっていた。 悩み悩むもこう考えてみた。 亜細亜産業に出入りする吉田茂やG2とつながりのある主要人物(達)が間接的に執行を促し、「亜細亜産業」の一部人間+αがそれを実行した。「誰か」が直接的に命令したのではなかった可能性もある。本書を読む限りだとそれらに一番密接してそうなのは”S”ではないだろうか。 (う~ん、完全な直感でわからない、すみませんっ。)

Posted byブクログ

2018/07/31
  • ネタバレ

※このレビューにはネタバレを含みます

戦後史上最大の謎といわれる「下山事件」。その実行犯は自分の祖父なのではないか? という疑問から始まる、とてもスリリングなレポでした。吉田茂、白洲次郎、伊藤律などなど、聞いたことのある人物の名前が次々と絡んできて面白かった。 自殺か他殺かも意見が別れるなか、最後の証人・柳井乃武夫が、「"自殺説"というのはまったく考えられない。線路上の轢死体を我々はマグロと言うんですがね。運転士には本当に迷惑な話なんです。それを運転士の親方の、運転屋で一生暮らしてきた下山総裁が自ら飛び込んでマグロになるなんて、絶対にあり得ないんです。当時の国鉄内部の空気としてはそうでしたね」と証言したというのは、泣ける。

Posted byブクログ