不祥事 の商品レビュー
痛快な勧善懲悪ストーリー!
一見重そうなタイトルですがエンタメ色の強い連作短編小説です。曲がったことが大嫌いな花咲舞が大活躍!痛快銀行ミステリー!
aoi
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※このレビューにはネタバレを含みます
ドラマ化された「花咲舞が黙ってない」の大元になる短編集。 全体的に女性行員目線のややこじんまりとした話が多かったですが、ライトノベル感覚で読める感じの読みやすい本でした。 身近に事務作業をしている人が居ないので今一つ実感がわきませんでしたが、「激戦区」の章であった、「結局のところ、私たち女子行員って、やがて結婚して退職することが前提になってるのよね。いくら仕事頑張ったって、支店長や課長にしてみればコストの高い部下に過ぎない」みたいな発想がまだ銀行に残っているのであればちょっとショック…。
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花咲舞が黙ってない!でした。 銀行の内情を知り尽くす池井戸さんの痛快な小説。。一気読み、とてもスッキリした。
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ドラマにもなった花咲舞が活躍する。読後感のいい愉快な連作短編集。 舞台はやはり銀行。 納得できないことには、真正面からぶつかっていく、男気があるといえば聞こえはいいが女性、それも綺麗な人らしい、狂咲とあだ名されるように、時には口でわからない相手には平手で殴りつける、「よくやった」...
ドラマにもなった花咲舞が活躍する。読後感のいい愉快な連作短編集。 舞台はやはり銀行。 納得できないことには、真正面からぶつかっていく、男気があるといえば聞こえはいいが女性、それも綺麗な人らしい、狂咲とあだ名されるように、時には口でわからない相手には平手で殴りつける、「よくやった」と声を掛けたくなるシーンもある。 「激戦区」 自由が丘支店。他行に負けている付けを人件費で埋めようとして、ベテラン女子行員をいじめてやめさせていた。舞は銀行不振の原因を突き止めて、上司と対峙する。 「三番窓口」 一億円を入金した途端に他行で出金するが、振込みは中止として金を持ち帰る、という詐欺計画をたてた。だが振り込みに使った三番窓口には新人に変わって花咲がいた。 「腐魚」 新宿支店、大手得意先のオーナーの息子が融資課にいた。親元をかさにきた非人情なやり口に花咲のビンタが飛んだ。 「主任検査官」 武蔵小杉店に突然金融庁の審査が入った。まずい書類を隠せ!! だが内部の誰かがリークしていた。凄腕の青田主任検査官は余裕たっぷりに地下にあったダンボールを探し出す、だが「まだあるはずだ!」青田は女子ロッカーを開けさせる。さて花咲舞の振り開けたこぶしは? いやぁスカットした。 「荒磯の子」 胡散臭い風体だが、お得意様の武内、彼は「荒磯の子」と言う子ども会の世話をする慈善事業家だと言われていた。 しかし、花咲はその入出金になぜかひっかる思いがあった。支店長の慇懃ぶりにまで不安を覚える。今度は支店長を怒鳴りつけて危機を救う、なんとも気持ちが良い(^∇^) 「過払い」 窓口の支払いがすんだ。だが残高計算が100万円合わない。恥を忍んで目指すお得意様に確かめに行き、怒鳴られて帰ってきた。 しかし、あのお客の、あのときに過払いしたのに違いない。そこで花咲の推理が見事に真相を突き止める。 「彼岸花」 エリートーコースを順調に歩き始めていた行員が、当時の噂では苛められ閑職に追いやられ、はては退職したと言う。ある日彼岸花の花束が送られてきた。宛名は過去に出世競争に勝ち残ったと言う上司だった。つき返すのも後味が悪いし銀行のマナーにも反する、そこで当時のことを調べてみる。送り主は自殺していたが、どうも妻が送ったらしい。妻は銀行のパートの仕事をしていた。花咲は一言声を掛ける。 「不祥事」 大得意の給与を記録した光ディスクが紛失してしまった。空前の不祥事に顔色をなくす。9千人分の給与支払いが遅れてしまう。本格ミステリを掠めるような捜査が面白い。 硬い印象の銀行にもミスはある。それを解決する花咲の正道を通すやり方に、快哉を叫びそうになる、面白かった。
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この人が書いた本を読むと、組織っていくつものこういう裏事情があるんだと知って、少し恐ろしくなる。本の中の話とは思いつつもその事情が説明されるところにはとてもリアルで納得できる理由が添えられていたりする。ただし、理不尽な。 短編がいくつも合わさっている。一貫した共通の主人公は花崎...
この人が書いた本を読むと、組織っていくつものこういう裏事情があるんだと知って、少し恐ろしくなる。本の中の話とは思いつつもその事情が説明されるところにはとてもリアルで納得できる理由が添えられていたりする。ただし、理不尽な。 短編がいくつも合わさっている。一貫した共通の主人公は花崎と相馬。 激戦区と、彼岸花という話が個人的に印象に残っている。 女子行員はコストだという支店長。読み進める中で花崎は「いじめの目的が彼女たちを辞めさせることだったとしたら、やり方が汚すぎます。五年以上も勤続した女子行員にとって、こんな形で銀行を去らなきゃならないなんて、どれだけ悲しいことだったかわかります?」相馬にそう言う。 銀行でなくとも、この言葉をしかるべき場所や人に言ってもらえるだけで、恨みの苦しみをほんの少しだけ軽くできる人がきっと何人も何人も世の中には居るように思えてならない。 彼岸花。これもある意味、恨みと悲しみの感情が感じられる話。夫を狂わせた銀行が憎い。けれども生きていかなければいけないという現実がある。その憎悪と現実とのせめぎあいの中で銀行で働く女性の。 人を狂わせていくものは環境と人なのだと。潰れていった人ばかりが悪く言われてしまうのは何か違うと。ふたを開けてみれば、様々に絡み合った事情というものがその中に存在しているものですね。 彼岸花の季節である。
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本部調査部門の調査役の相馬とその部下になった正しいことを曲げたり上司に気を使ったりという事することの出来ない猪突猛進の花咲舞の二人が銀行という組織の中で問題のある支店などに臨店という形で訪問し、問題などがあれば教育や指導を行うと言う部署の二人が様々な銀行内の組織などのしがらみを超えて(ほとんど花咲舞が突っ走るのだが)行くという痛快な短編集。 池井戸潤の銀行ものの面白さがあらゆるとこに溢れている。 しかも、それぞれの短編が微妙に繋がっているのもおもしろい。
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読売新聞連載の「花咲舞が黙ってない」が面白く、シリーズ第1巻となる本書購入。池井戸潤はデビュー作から「シャイロックの子供たち」あたりまでは読んだけど、直木賞受賞し著作が立て続けにドラマ化した頃には離れていたため読むのは久しぶり。 花咲舞というヒロインを中心にテンポよく読みやすい...
読売新聞連載の「花咲舞が黙ってない」が面白く、シリーズ第1巻となる本書購入。池井戸潤はデビュー作から「シャイロックの子供たち」あたりまでは読んだけど、直木賞受賞し著作が立て続けにドラマ化した頃には離れていたため読むのは久しぶり。 花咲舞というヒロインを中心にテンポよく読みやすい勧善懲悪ものに仕立て上げられている。デビュー作からしばらくはハードボイルドな銀行ミステリが多かったが、大分エンターテイメント寄りになっていて読みやすい。出世に目をぎらぎらさせ、そのためには部下に責任を押し付けいじめライバルを蹴落とし病んで辞めさせるまで……とものすごい弱肉強食の世界。生き馬の目を抜く世界でまっとうな意志を貫こうとする花咲舞が気持ちいい。短編集で読みやすかった。
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ドラマ「花咲舞が黙ってない」の原作かな。ドラマは全く見ていなかったんですが、杏ちゃんを想像しながら読みました。一話完結型で、すらすら読めてなおかつ痛快で面白かったです。しかし、池井戸さんの作品を読むと、銀行って恐ろしいところだなって思います(毎回)金と人間の欲望が蠢いている場所な...
ドラマ「花咲舞が黙ってない」の原作かな。ドラマは全く見ていなかったんですが、杏ちゃんを想像しながら読みました。一話完結型で、すらすら読めてなおかつ痛快で面白かったです。しかし、池井戸さんの作品を読むと、銀行って恐ろしいところだなって思います(毎回)金と人間の欲望が蠢いている場所なんだなと。パートでも働くの大変そう…。
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連作短編集。ドラマの杏ちゃんや上川さんのイメージが離れなくて困った(苦笑)。 池井戸さんの痛快な“正義は勝つ”という展開に慣れてきているので、少し物足りない結末の話もありました。
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読みやすい。そして分かりやすい。 敵と味方がはっきりしており、読後感が気持ち良い。 仕事頑張ろうと言う気持ちになった。
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