青い鳥 の商品レビュー
教師のいう「正しいこと」はときに「たいせつなこと」ではない。子供にとっては間違っていることだったりもする。たいせつなことしか言わない村内先生は、村内先生を必要とした生徒のもとへ行く。間に合うように。自分はこの本に、村内先生に、大切なことを教えてもらったと思う。「教師」の鏡だ
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それぞれのエピソードの主人公や、主人公を通して語られる「あの子」。この感情知ってる、って思いながら読み進めた。それらの感情を読み手に伝える筆力に感服する。
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非常勤教師として呼ばれる学校で、 村内先生が教えてくれる「たいせつなこと」 各学校での、村内先生を必要とする生徒とのエピソード毎に8個の短編で構成されています。 純粋な分だけ傷つきやすく不安定な生徒の心に、そっと寄り添ってくれる村内先生の存在が、とても温かく心に響きました。 特...
非常勤教師として呼ばれる学校で、 村内先生が教えてくれる「たいせつなこと」 各学校での、村内先生を必要とする生徒とのエピソード毎に8個の短編で構成されています。 純粋な分だけ傷つきやすく不安定な生徒の心に、そっと寄り添ってくれる村内先生の存在が、とても温かく心に響きました。 特に最終章の「カッコウの卵」は号泣でした。 大人になるまでに、下の名前でたくさん呼んでもらう経験、当たり前じゃないんですね。 ひとりぼっちにしないこと そばにいること 「そば」とは手をつなぐことのできる近さのこと 声の温もりが伝わる近さのこと 大人の目線や常識ではなく生徒の目線に立って、生徒を尊重し、自ら気付き考えられるように、そばにいることのたいせつさを痛感しました。 学生時代の苦い思い出や、言葉に表せない様な葛藤など…久しぶりに想起しながら、あの当時に求めていたものを感じ取れた様な心境になれました。 心を優しくほぐしてくれる様な一冊です。 出会えたことに感謝したい作品でした。
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中学の臨時講師の村内先生、見かけは国語を教えるおじさん先生でベテラン教師にみえるけど立場的には不安定で吃音で、言葉がはっきり伝わらないって、この先生もぼっちな悩み抱えてそうなんだけど・・・ ぼっちでコンプレックスを抱える生徒の心に届く言葉は、滑舌よく心地よく響く声だけとは限らな...
中学の臨時講師の村内先生、見かけは国語を教えるおじさん先生でベテラン教師にみえるけど立場的には不安定で吃音で、言葉がはっきり伝わらないって、この先生もぼっちな悩み抱えてそうなんだけど・・・ ぼっちでコンプレックスを抱える生徒の心に届く言葉は、滑舌よく心地よく響く声だけとは限らない。 眩しいくらいの光に向ってスクスク育つ向日葵のような子もいれば、とてもデリケートで強い光の中では生きられない、かといって完全に日影のままでは枯れてしまう木漏れ日程度の光を好むラン科の植物のような子もいるんだ。 今の時期は、地質や植生を頼りに山に入ると希少種のエビネランとかキンランが咲く頃なんですが自生して花を付けてる株をみつけると無茶感動します。小さくて見つけにくいのですが毎年、同じあたりで咲いててくれるので会いに行くのが愉しみだったりなんです。たった1株咲いてたり、数株まとまって咲いててくれたりいろいろなんですが、盗掘や食害で会えなかったりもあります。けれど、また会うことができるとそれだけで嬉しくって心が満たされます。あるべき場所で咲いていてくれるとゆうのが嬉しいことなので、間に合ってよかったって感じで愛おしくなります。 村内先生、休日は山登ってる気がするんですよね。 じゃないとストレス発散できないと思いましたww
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大人になったら下の名前で呼ばれなくなってくるから今、下の名前で呼ばれなさいっいうセリフはグッときた(´°̥̥̥̥̥̥̥̥ω°̥̥̥̥̥̥̥̥`) 大人になっても未だ下の名前で呼んでくれる家族や友達を大切にしなさいってことでもありますよね⁈村内先生‼︎
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吃音でうまく話せない村内先生は、「間に合ってよかった」と、ひとりぼっちの生徒に寄り添い続けている。正しいことではなく、大切なことを伝える村内先生に心温まる。
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心に不安を抱えた中学生が臨時教師の村内先生と出会い心を開いていく。吃音の村内先生は大切なことしか言わない、でもそれがとっても心にささる。 こんな先生がいてくれたら人生変わるかもと思う。 いろんな言葉が心に刺さりました。
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中学生という多感な時期にひとりぼっちになってしまった子とその子のそばにそっと寄り添ってくれる先生のお話。 先生は吃音でうまくしゃべれないので多くは話さないけれども、大切なことはどもりながらも顔を真っ赤にしながらも一生懸命伝えてくれる。ひとりぼっちだった子がそんな先生と出会い、大...
中学生という多感な時期にひとりぼっちになってしまった子とその子のそばにそっと寄り添ってくれる先生のお話。 先生は吃音でうまくしゃべれないので多くは話さないけれども、大切なことはどもりながらも顔を真っ赤にしながらも一生懸命伝えてくれる。ひとりぼっちだった子がそんな先生と出会い、大事なことに気づいて前向きになっていく姿に涙が出ます。 誰ひとりひとりぼっちにさせてはいけないのだと改めて思いました。
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2022年に読んだ。15年前に出版されている本。著者の本領発揮!と言う感じかな。重くてインパクトの強い小編集かと思ったら、「先生」は同一人物だった。理解、と言うか共感(想像含め)では追い付かないケースまで題材になっていて、深さに驚く。
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「村内先生は中学の臨時講師です」 ああそうですか どうやらいろいろと問題を抱えた生徒のためにピンポイントでやって来る臨時講師のようです そういろいろな問題です 自分はこの物語を読んでいる間ずっと重松清さんはこの先生をなぜ「どもり」にしたんたをろう?って考えてました キャラ設定...
「村内先生は中学の臨時講師です」 ああそうですか どうやらいろいろと問題を抱えた生徒のためにピンポイントでやって来る臨時講師のようです そういろいろな問題です 自分はこの物語を読んでいる間ずっと重松清さんはこの先生をなぜ「どもり」にしたんたをろう?って考えてました キャラ設定の話です どうして「どもり」である必要があったのか? 「たいせつなこと」を伝えることを人より苦労させることでより強い印象を与えたかった? 話しているときの印象を強くすることで静かに「そばにいること」を強調したかった? どもりを嘲笑する生徒たちと対比することでどもりを自然と受け入れる「問題のある」生徒たちが救われてもいいのだと納得させたかった? コンプレックスを持つ人がコンプレックスに負けない姿を描くことで生徒に寄り添う心に力強さを表現したかった? きっと村内先生自身が「間に合った」人だったのではないかと想像させたかった? 当然わからないんだけど… いつもはそんなことあんまり思わないんだけど… 物語に深みを与えるために「どもり」が使われたんならちょっとやだなあと思いました そして「青い鳥」って村内先生のことだったんじゃないかなぁ?って思いました 探しても見つからないもの、気が付いたらそばにいたもの、最後には去っていくもの うまく囀れない「どもりの青い鳥」 ピピピピピピピピピーみたいなね ああでもこれだったらどこまでがどもりかわかんないからまあいいか
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