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怖い絵 の商品レビュー

3.8

229件のお客様レビュー

  1. 5つ

    43

  2. 4つ

    89

  3. 3つ

    59

  4. 2つ

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2018/11/05

一枚の絵につき、描かれているもの、時代背景、主題の由来、作者の生い立ちなどが手短に解説されて、最終的にどこが怖いかという話になる。まるで連載のような一話完結型だが、どうやら書き下ろしのようだ。解説の切れ味はまちまちだが、簡潔に分かりやすく伝える力は職人芸を感じる。個人的には「イー...

一枚の絵につき、描かれているもの、時代背景、主題の由来、作者の生い立ちなどが手短に解説されて、最終的にどこが怖いかという話になる。まるで連載のような一話完結型だが、どうやら書き下ろしのようだ。解説の切れ味はまちまちだが、簡潔に分かりやすく伝える力は職人芸を感じる。個人的には「イーゼンハイムの祭壇画」と「キュクロプス」が良かった。怖さで言うなら「ヘンリー八世像」が意外と怖いかも。

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2018/10/14

通常とは異なる視点での美術鑑賞。数々の小道具にこめられた象徴。羽ばたく鳥は、魂が肉体を抜け出す象徴、など。

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2018/08/27
  • ネタバレ

※このレビューにはネタバレを含みます

8年ほど前に読んでからの再読。 中野京子さんは読みやすく、クールなんだけどドラマチックな筆致で大好き。 歴史に詳しいから絵画の裏に潜む怖さも含蓄がある。 話してるような文体の印象だから読みやすいのかな。 私が怖いな、と思ったのは以下の絵画。 ベーコンの『ベラスケス〈教皇インノケンティウス十世像〉による習作』。 これは引用したベラスケス作品がすでにもう怖い。 真相をえぐりとってしまった絵から、ベーコン流の解釈が入るとああなるのか。 ダヴィッドの『マリー・アントワネット最後の肖像』。 これは悪意を持ってマリー・アントワネットを描いたダヴィッドのもう隠しようのない下劣な人間性、卑しさがダダ漏れちゃってる怖さ、それを見る者が気づいてしまった怖さがある。 レーピンの『イワン雷帝とその息子』。 息子を殺めたイワン雷帝の衝撃と恐怖と困惑と後悔と愛情が手に取るように伝わる。 とても怖いが、とても美しい絵だと思う。

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2018/08/26

有名な絵の裏側に隠された真実を暴き出すという絵画のホラーミステリーである。絵の見た目からは想像できない、フランス革命の裏側や残酷な真相などが明らかにされ、改革の歴史の表と裏がまざまざと伝わってくる。美学とホラーという関連性がなさそうな二つが結びつき、歴史背景や人物同士のいくさや改...

有名な絵の裏側に隠された真実を暴き出すという絵画のホラーミステリーである。絵の見た目からは想像できない、フランス革命の裏側や残酷な真相などが明らかにされ、改革の歴史の表と裏がまざまざと伝わってくる。美学とホラーという関連性がなさそうな二つが結びつき、歴史背景や人物同士のいくさや改革、大革命が絵として表現されているのが感じ取れる本だった。怖い絵の真相が詳細に表現されているのだが、その割に参考文献等が少なく、とっつきにくい面もあったと思う。

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2018/07/06

昨年同名の展覧会もヒット。いつか読もうと思いつつ手に取っていなかった。 どこまで続くかわからない続編は読むかどうか??面白いけど

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2018/04/01

『怖い絵』展に行きたかったが、大混雑と聞いて本でいいか、と思っていたが、やはり色彩などは本物の方が良いだろうな、という印象。 紙質の問題もあり、印刷が濃いめに出ているのか、特に暗い色味はよく分からなかった。 内容としては、絵そのものの解釈はもちろん、描かれた時代背景や同テーマのほ...

『怖い絵』展に行きたかったが、大混雑と聞いて本でいいか、と思っていたが、やはり色彩などは本物の方が良いだろうな、という印象。 紙質の問題もあり、印刷が濃いめに出ているのか、特に暗い色味はよく分からなかった。 内容としては、絵そのものの解釈はもちろん、描かれた時代背景や同テーマのほか作品との比較で解説されており、興味深い。 続きも読みたい。

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2018/01/17

良かった。筆者がとても知識豊富で、1枚の絵に色々な角度から光が当たる。 成立当時の社会、経済、風俗、宗教などなど。単に美術史の解説として読んでも勉強になる。 文章力もあり、そこらの三文小説をよりずっと読みやすいのもよい。ジェンダー論的なことを書いている部分もあるが、とてもバランス...

良かった。筆者がとても知識豊富で、1枚の絵に色々な角度から光が当たる。 成立当時の社会、経済、風俗、宗教などなど。単に美術史の解説として読んでも勉強になる。 文章力もあり、そこらの三文小説をよりずっと読みやすいのもよい。ジェンダー論的なことを書いている部分もあるが、とてもバランスよく書けており、自説が鼻に付くということがない。筆者が女性であるとかそんなことは関係なく、単に見識と教養が広いのだろう。好感が持てる。 マイナス点として、大判な絵の一部がページの間で隠れてしまっていること。綴じ代?の幅を考えて配置してほしかった。横長の絵は回転させて配置すればよかったのでは……? 本文中で言及されるアイテムを描いた部分がページの境目でちょうど見えなくなっていると悲しい。

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2017/10/25

★SIST読書マラソン2017推薦図書★ 【所在・貸出状況を見る】 http://sistlb.sist.ac.jp/mylimedio/search/search.do?target=local&mode=comp&materialid=10801457

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2017/09/12

子どもの頃に母に連れられてちょいちょい美術展とか行った記憶を今になって思い起こせば。 なんとなく薄気味悪いというか不気味というか感覚的に怖いと認識してた気がする。 とくに宗教画は苦手だったなぁ。 残酷なシーンも多かったのかもしれないけど、例えばラファエロの天使なんかも愛らしいとは...

子どもの頃に母に連れられてちょいちょい美術展とか行った記憶を今になって思い起こせば。 なんとなく薄気味悪いというか不気味というか感覚的に怖いと認識してた気がする。 とくに宗教画は苦手だったなぁ。 残酷なシーンも多かったのかもしれないけど、例えばラファエロの天使なんかも愛らしいとは思えなかったし、ボッティチェリもダ・ヴィンチもなんか気味悪いってどこかで感じてた気がする。 それってバロックや印象派も然り、だったりするかも。 総じて、寝室やリビングに飾りたいと思えない感覚。 おもしろかったのでモダンアートのも出してくれないかな。 ピカソとかダリとかシャガールとかも怖くない?

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2016/01/23

絵ってどうやって見ていいのかわからない。 現実とそっくりであれば、「上手い」とかそういうレベルです。 そんな絵画オンチの私にピッタリの本。 実際に絵を見せてくれて、歴史的背景から作者の人生・思想まで解説してくれるので非常にわかりやすい。 パラパラと見て、気になった絵のとこだ...

絵ってどうやって見ていいのかわからない。 現実とそっくりであれば、「上手い」とかそういうレベルです。 そんな絵画オンチの私にピッタリの本。 実際に絵を見せてくれて、歴史的背景から作者の人生・思想まで解説してくれるので非常にわかりやすい。 パラパラと見て、気になった絵のとこだけを読みました。それでも充分楽しめます。 実際、見るだけでザワザワする絵ってあるんですね・・・。

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