ルバイヤート の商品レビュー
詩情というものをあまり解さない自分ではあるが、本篇は違った。 刹那の美というか自暴自棄とさえ取れるような感情の発露に共感の思いを抱き、遠く中東の乾燥地帯の人間模様に憧憬の念を抱かずにはいられなかった。 オマル・ハイヤームという人が過去に存在し、数百年を経てその情念が受け継がれてい...
詩情というものをあまり解さない自分ではあるが、本篇は違った。 刹那の美というか自暴自棄とさえ取れるような感情の発露に共感の思いを抱き、遠く中東の乾燥地帯の人間模様に憧憬の念を抱かずにはいられなかった。 オマル・ハイヤームという人が過去に存在し、数百年を経てその情念が受け継がれていく、過去から変わらぬ人の営みがそこにある、そう感じた。
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「諦念」ということばがぴったりの作品。 (それだと仏教みたいだけど) 但し、生の儚さを諦めた上で悲観的にならず、 どこか突き抜けたような明るさに溢れている。 だったら飲んで歌って踊ろうよ~♪という具合に。 「人生オワタ\(^o^)/」っていう今時の言い回しを初めて見た時 ...
「諦念」ということばがぴったりの作品。 (それだと仏教みたいだけど) 但し、生の儚さを諦めた上で悲観的にならず、 どこか突き抜けたような明るさに溢れている。 だったら飲んで歌って踊ろうよ~♪という具合に。 「人生オワタ\(^o^)/」っていう今時の言い回しを初めて見た時 ルバイヤートのことを思い出した。
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オマル・ハイヤーム、この世界、現世、もともとつれだされた世界なんだ、何のために来て去るのやら、生きて得るところ何があったか、わかりもしないでしぶしぶ去るのだ。だからーサーキよ酒をもって来てくれ、いまこの一瞬を人生を楽しもう、明日は我が身、重ねた盃も歌い踊った美しい舞姫もいつのまに...
オマル・ハイヤーム、この世界、現世、もともとつれだされた世界なんだ、何のために来て去るのやら、生きて得るところ何があったか、わかりもしないでしぶしぶ去るのだ。だからーサーキよ酒をもって来てくれ、いまこの一瞬を人生を楽しもう、明日は我が身、重ねた盃も歌い踊った美しい舞姫もいつのまにかいなくなって砂漠の砂の中にかけらとなって残るのみ、この淋しさは何処からくるのかまさに哲学的な問い掛けのようだ、生きる喜びと酒神と好きな女性がいればそれだけでいい、他に何を求めようか一瞬を楽しめ人生の若き時は短いゆえ夜を徹して飲み通す、この不可思議な世界に存在する、いまを、過ぎてゆく時間を、我を感じてみよう、この世のありとあらゆる悦楽を味わい尽くしたいものだ、いずれ去る時がやって来る、永遠の別れ、この不可思議な世界、人間なんて、どうして殺しあうのか、いずれ去る身ゆえにそんな暇はない酒を持って来い、もってこい、もってこい、もっとこい酒姫、今宵も一献一献飲み潰れるまで!
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酒と人生のむなしさのついての詩が大半の4行詩集。 世界史で習った本を読んでみるとイメージと全く違ったりするので面白いw
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※このレビューにはネタバレを含みます
中学生の頃からこの人の詩の中で大好きな一遍があって、当時は大きいハードカバーの本しか出てるの知らなくて買えなかったけど、安く文庫でてるの知ったので購入。 自分たちを創ったのは神だし、別に生きたくて生きてるわけじゃないし、自分たちのできの悪さの文句は神に言ってくれよ?ああ、宇宙からつくりなおせたらいいのに!まぁとりあえず酒をのもうぜ! 緩すぎるし曲解かもしれないけど、こんなスタンスがすき。結構、「神を信じ愛し良き友とともに生きよう」みたいな詩が多いような気がするんですが(よく取り上げられるのがそういうのなだけなのかな・・)、この人は「愛」だったり「神」だったりより「宇宙」規模でなんか書いてるので面白いです。 私がSFとか好きなせいもあるかもしれないけどとても親しみやすい!
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これを読むだけで、イスラム教の真髄に触れることが出来る。何度も時間を掛けて何回でも読み直したい一冊。
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お酒が好きな人の詩集。 もう酒と美人があればいい! 今を楽しもーぜ!!っていうのが70歳の悟りです。 ルバイヤートって作品名じゃなくて、4行詩集っていう意味なんだって(ルバーイイの複数系)。 解説まで読んでよかった! お酒好きっていうのも現世を一番大切にっていうのも、イス...
お酒が好きな人の詩集。 もう酒と美人があればいい! 今を楽しもーぜ!!っていうのが70歳の悟りです。 ルバイヤートって作品名じゃなくて、4行詩集っていう意味なんだって(ルバーイイの複数系)。 解説まで読んでよかった! お酒好きっていうのも現世を一番大切にっていうのも、イスラム教の神様絶対主義への反感であり(お酒とか女とか、禁止だもんね)、自然科学を純粋に研究したい自分とそれを許さない宗教の強い力へ物申したものであった。 でもさ、天文学が素晴らしいのはラマダン月なんかを正確に行うため、つまり宗教のおかげで発展してるらしい。うーむ宗教パワーも悪かないな。かの有名なジャラリー暦の誕生だよ。 日本語訳じゃイマイチわからないけど、ペルシア語としてとっても美しい詩らしい。 アラビア系イスラム文化の勢力に押されまくっていたペルシアが、政治的な作意の中からも自国文化にもう一度向き合ったのはすごく大きいことだったんだとわかった(イスラム勢力が気にいらない封建貴族がイスラム語がわからない地元農民を、我らがペルシア文化をー!って気持ちを共有することで仲間に取り込んで蜂起した)。 昔からあった大きな国だもの!ペルシア、興味深いなぁ! 最後まで読まなかったら、ただの飲んだくれの詩集で片付けてしまうところだった。危ない危ない。 それにしても、イスラム圏の賢者は一人で化学や医学、物理などとあらゆる科学に精通していたのに加えて、綺麗な韻文を書いちゃう文才まであったんだから、本当に勉強家な民族だなぁと尊敬します! ちなみにハイヤームが見つけた数え方の方が、今の暦より太陽周りとの誤差が少ないらしい!すごいな!! (7回4年ごとの閏年をやって、8回目は5年目に閏年をやるんやって!数えんのめんどいから不採用って!!笑)
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人生のどの季節に読んでも、その時期にふさわしい新たな感銘を受ける。このように醇乎として透明な詩作品は、ちょっと他に見出し難いのではあるまいか。(谷沢永一『読書人の悦楽』263頁)
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- ネタバレ
※このレビューにはネタバレを含みます
面白い四行詩だし、この異端な詩の中にもイスラム圏の美が顕れているのは分かる。 ただこの詩が考える事から逃避し続ける酒飲み達のバイブルにされるのが腹立たしい。 それとは関係なく評価は星三つ。 和訳された時点で魅力が半減してしまうのは悲しいね。
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酒と涙と男と女。 エジプト行った時、ガイドのニシェムさんに「ルバイヤート知ってますよ!」 と言ったらすごい驚かれた。でもあっちじゃ歌手が歌で歌うくらいメジャーな詩なんだって。 いいなぁ。もっと若いころに書かれたものかと思ってたけど、意外とじいさんの頃に書いたらしい。 ハイヤー...
酒と涙と男と女。 エジプト行った時、ガイドのニシェムさんに「ルバイヤート知ってますよ!」 と言ったらすごい驚かれた。でもあっちじゃ歌手が歌で歌うくらいメジャーな詩なんだって。 いいなぁ。もっと若いころに書かれたものかと思ってたけど、意外とじいさんの頃に書いたらしい。 ハイヤームさん、いいね。かっこいいね。 誕生日にもらった本です。 曰く、「先輩にピッタリだと思って」
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