ブラームスはお好き の商品レビュー
ブラームスどこに出てくるか気になって読んだ。 ベートーヴェンやバッハではまた話が違ってくる、と思った。シモン、どんな青年なのかなと頭の中でポワポワ想像がふくらみますね。
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舞台はフランス、男女3人の恋愛話。 揺れ動く心理がたくさん表現されていて恋愛ってこうだよなと思った。
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これはブラームスなのである。 もうイメージがドンピシャ! モーツァルトだったりメンデルゾーンだったりしたら瓦解してしまう。 もちろん、リリー・ブーランジェ、ギデオン・クレイン、タルティーニ…なんて論外。。。 (みんな好きな作曲家なんですが…)
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「涙で雨がふっているように視界がくもった。彼女は機械的にワイパーのスイッチをいれた。そして自分の動作に気づいて、おもわず絶望的に小さく笑った。」 ロジェとの別離が決定的になった直後のこの描写良かった ラスト、結局ロジェの浮気性はなおらないのね 『男と女』と雰囲気が少し似ていた気がする フランスの大人の恋愛… 「ブラームスはお好きですか?」 題名は年下の男の子からの不器用な誘い文句だったのか かわいいじゃんて思っちゃうだろうな 「悲しみよ こんにちは」でも思ったけど、繊細な心理描写がとことん上手い。生きていく中で意識していないと受け流してしまうような感情の揺れ動きを丁寧に拾い上げて文章化している感じ。
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いくつか好きな表現があって、序盤のシモンがポールに出会ったばかりの頃の「かれは彼女の名前すら知らないのだ。パリに、かれの知らないだれかがいる、それだけでもすでに素晴らしかった。思いがけないことだった。幾日間か自分の好きなようにその人を空想することができる。」という文章がそのひとつ。 出会ってすぐの人を好きになりそうな時って、勝手ながらその人のことをそういうふうに空想しちゃう楽しさがある、私の恋愛の好きな部分が言葉にされてる。 結論、元サヤに戻るんだけど、まぁそうかって感じ。歳の差や周りの目を気にして結局シモンのことを遠ざけちゃったけど、ポールのことだからまた気が変わっちゃうこともあるんじゃないか? シモンがもう少し年齢を重ねてまた会うことがあったら? そうなった時のポールとシモンが同じ気持ちになるかはわからないが。 恋愛はタイミングも重要だ。 ポールみたいな女友達のことを思い出した。
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結局好きだったって思いたかった。 ってことなのかな 寂しかったけど時おり見せる優しさの「優しさ」の部分に惹かれていたであろう思い出が美化されてた、よくいる所謂「沼」にはまった女の人のような気がした。最後40手前になってまで、その時の自分を信じるのは少し自分には共感できなかった。 ...
結局好きだったって思いたかった。 ってことなのかな 寂しかったけど時おり見せる優しさの「優しさ」の部分に惹かれていたであろう思い出が美化されてた、よくいる所謂「沼」にはまった女の人のような気がした。最後40手前になってまで、その時の自分を信じるのは少し自分には共感できなかった。 けど考えさせられることはたくさんあった。 登場人物のちょっとした感情の揺れの表現がうまくて、引き込まれた。変な癖がなくて読みやすかった。 恋愛ってどれだけ相手と通じてるって思いたくてもそれは単なるエゴで大抵はずれてるけど、少なくともお互いに通じ合いたいと思い合う関係性でいたい。
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久しぶりに胸がきゅっとなった、甘くほろ苦い物語。ロジェに対するポールのやりきれない気持ちの言語化が好き。訳のおかげもあるだろうけど情景描写も心理描写もおしゃれ。 欧米では年齢で女性の価値は変わらない!みたいなことをネットで見た気もするが、時代が違うとはいえ今日本人女性も感じるような心の揺れが描かれている。
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山田詠美『トラッシュ』的。 悶々とした移ろいの情念を思い起こさせる作品。 パリのブルジョアへの理解が乏しいためか感情移入が難しい。 1日のうちのほんの数時間のために生きてきている。それはあくまで普遍的な事実である。
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パリの男女の恋の話。くどくないのに丁寧な描写に引き込まれました。悲しみよこんにちわと同じく、ハッピーエンドじゃなくて、でも悲劇とは違って、ただ、読み終わった後に心に消えない小さい傷を残してくる感じ。 強くかわいく自立した女でいたい、でも歳を重ねて誰かに頼りたくなる弱る心。主人公と...
パリの男女の恋の話。くどくないのに丁寧な描写に引き込まれました。悲しみよこんにちわと同じく、ハッピーエンドじゃなくて、でも悲劇とは違って、ただ、読み終わった後に心に消えない小さい傷を残してくる感じ。 強くかわいく自立した女でいたい、でも歳を重ねて誰かに頼りたくなる弱る心。主人公と年齢が近く、そんな複雑な気持ちに共感しました。
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読んでる間中、すごい、と思っていた。 なにかとてつもないことはまったく起きないけれど、男女の感情がこんなに揺れ動いている様がずっとずっと味わえるのは本当にすごい。 だれも死なないのに、心が引き裂かれそうに悲しくなったり、寂しくなったり諦めたり、依存したり、そんな心模様が心理描写だ...
読んでる間中、すごい、と思っていた。 なにかとてつもないことはまったく起きないけれど、男女の感情がこんなに揺れ動いている様がずっとずっと味わえるのは本当にすごい。 だれも死なないのに、心が引き裂かれそうに悲しくなったり、寂しくなったり諦めたり、依存したり、そんな心模様が心理描写だけでなくて行動やちょっとした眼差しにもありありと描かれている。 男と女の身勝手さや感覚の違いがこんなにもわかりやすく確実に描かれてることって他にあるんだろうか。しかもまったく嫌味たらしくなくてありのままの姿が見えてくる気がするのがすごい。 とにかくすごいものを読んだ気持ちでいっぱい。
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