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ブラームスはお好き の商品レビュー

3.9

83件のお客様レビュー

  1. 5つ

    20

  2. 4つ

    31

  3. 3つ

    12

  4. 2つ

    6

  5. 1つ

    0

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2024/06/09
  • ネタバレ

※このレビューにはネタバレを含みます

「涙で雨がふっているように視界がくもった。彼女は機械的にワイパーのスイッチをいれた。そして自分の動作に気づいて、おもわず絶望的に小さく笑った。」 ロジェとの別離が決定的になった直後のこの描写良かった ラスト、結局ロジェの浮気性はなおらないのね 『男と女』と雰囲気が少し似ていた気がする フランスの大人の恋愛… 「ブラームスはお好きですか?」 題名は年下の男の子からの不器用な誘い文句だったのか かわいいじゃんて思っちゃうだろうな 「悲しみよ こんにちは」でも思ったけど、繊細な心理描写がとことん上手い。生きていく中で意識していないと受け流してしまうような感情の揺れ動きを丁寧に拾い上げて文章化している感じ。

Posted byブクログ

2024/05/26
  • ネタバレ

※このレビューにはネタバレを含みます

いくつか好きな表現があって、序盤のシモンがポールに出会ったばかりの頃の「かれは彼女の名前すら知らないのだ。パリに、かれの知らないだれかがいる、それだけでもすでに素晴らしかった。思いがけないことだった。幾日間か自分の好きなようにその人を空想することができる。」という文章がそのひとつ。 出会ってすぐの人を好きになりそうな時って、勝手ながらその人のことをそういうふうに空想しちゃう楽しさがある、私の恋愛の好きな部分が言葉にされてる。 結論、元サヤに戻るんだけど、まぁそうかって感じ。歳の差や周りの目を気にして結局シモンのことを遠ざけちゃったけど、ポールのことだからまた気が変わっちゃうこともあるんじゃないか? シモンがもう少し年齢を重ねてまた会うことがあったら? そうなった時のポールとシモンが同じ気持ちになるかはわからないが。 恋愛はタイミングも重要だ。 ポールみたいな女友達のことを思い出した。

Posted byブクログ

2024/04/27

結局好きだったって思いたかった。 ってことなのかな 寂しかったけど時おり見せる優しさの「優しさ」の部分に惹かれていたであろう思い出が美化されてた、よくいる所謂「沼」にはまった女の人のような気がした。最後40手前になってまで、その時の自分を信じるのは少し自分には共感できなかった。 ...

結局好きだったって思いたかった。 ってことなのかな 寂しかったけど時おり見せる優しさの「優しさ」の部分に惹かれていたであろう思い出が美化されてた、よくいる所謂「沼」にはまった女の人のような気がした。最後40手前になってまで、その時の自分を信じるのは少し自分には共感できなかった。 けど考えさせられることはたくさんあった。 登場人物のちょっとした感情の揺れの表現がうまくて、引き込まれた。変な癖がなくて読みやすかった。 恋愛ってどれだけ相手と通じてるって思いたくてもそれは単なるエゴで大抵はずれてるけど、少なくともお互いに通じ合いたいと思い合う関係性でいたい。

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2024/03/31
  • ネタバレ

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久しぶりに胸がきゅっとなった、甘くほろ苦い物語。ロジェに対するポールのやりきれない気持ちの言語化が好き。訳のおかげもあるだろうけど情景描写も心理描写もおしゃれ。 欧米では年齢で女性の価値は変わらない!みたいなことをネットで見た気もするが、時代が違うとはいえ今日本人女性も感じるような心の揺れが描かれている。

Posted byブクログ

2024/03/15

山田詠美『トラッシュ』的。 悶々とした移ろいの情念を思い起こさせる作品。 パリのブルジョアへの理解が乏しいためか感情移入が難しい。 1日のうちのほんの数時間のために生きてきている。それはあくまで普遍的な事実である。

Posted byブクログ

2024/01/05

パリの男女の恋の話。くどくないのに丁寧な描写に引き込まれました。悲しみよこんにちわと同じく、ハッピーエンドじゃなくて、でも悲劇とは違って、ただ、読み終わった後に心に消えない小さい傷を残してくる感じ。 強くかわいく自立した女でいたい、でも歳を重ねて誰かに頼りたくなる弱る心。主人公と...

パリの男女の恋の話。くどくないのに丁寧な描写に引き込まれました。悲しみよこんにちわと同じく、ハッピーエンドじゃなくて、でも悲劇とは違って、ただ、読み終わった後に心に消えない小さい傷を残してくる感じ。 強くかわいく自立した女でいたい、でも歳を重ねて誰かに頼りたくなる弱る心。主人公と年齢が近く、そんな複雑な気持ちに共感しました。

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2023/08/27

読んでる間中、すごい、と思っていた。 なにかとてつもないことはまったく起きないけれど、男女の感情がこんなに揺れ動いている様がずっとずっと味わえるのは本当にすごい。 だれも死なないのに、心が引き裂かれそうに悲しくなったり、寂しくなったり諦めたり、依存したり、そんな心模様が心理描写だ...

読んでる間中、すごい、と思っていた。 なにかとてつもないことはまったく起きないけれど、男女の感情がこんなに揺れ動いている様がずっとずっと味わえるのは本当にすごい。 だれも死なないのに、心が引き裂かれそうに悲しくなったり、寂しくなったり諦めたり、依存したり、そんな心模様が心理描写だけでなくて行動やちょっとした眼差しにもありありと描かれている。 男と女の身勝手さや感覚の違いがこんなにもわかりやすく確実に描かれてることって他にあるんだろうか。しかもまったく嫌味たらしくなくてありのままの姿が見えてくる気がするのがすごい。 とにかくすごいものを読んだ気持ちでいっぱい。

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2023/06/09

今更サガン。 そして今更になったら手に入らないことを知る。 日本近代文学時代を彷彿とさせる、出てくる人の余裕、生活の安泰、の上に成り立つ物語。 いいじゃないの、いいんです。 若い女がコレを書いたのが驚き。 自分もいつか若くなくなるなんて、若い時には想像できないことなはずなのに...

今更サガン。 そして今更になったら手に入らないことを知る。 日本近代文学時代を彷彿とさせる、出てくる人の余裕、生活の安泰、の上に成り立つ物語。 いいじゃないの、いいんです。 若い女がコレを書いたのが驚き。 自分もいつか若くなくなるなんて、若い時には想像できないことなはずなのに。 サガンの勇気に拍手。 かくなる上は、古本屋をチェックね。 こういう目標も面白いかも。

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2023/06/02

古今東西の女性作家を知ろうキャンペーンの一環で読みました。 自分より少し年下の美しい主人公、モテて羨ましかった。ひがみつつ、たまに共感できるところもあったけど、全体的にいけすかないやつばっかりでてきた。

Posted byブクログ

2023/04/27

とても雰囲気のある物語だった。 「ブラームスはお好きですか?」こんな言葉で一度口説かれてみたい。 笑笑

Posted byブクログ