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嵐が丘 の商品レビュー

3.9

191件のお客様レビュー

  1. 5つ

    52

  2. 4つ

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登場人物達の誰1人と…

登場人物達の誰1人として感情移入できない、嫌な人ばかり出てくる小説なのに、最後には感動してしまう。

文庫OFF

文体は人物の呼び名が…

文体は人物の呼び名が箇所によって変わったり(その上女主人公とその娘の名前が同じ)、地の文も人称が統一されていないし、結局ラストも救いがあるのかないのか…けれど一度読むと忘れられない。本当に好きならどう行動するか。キャサリンの打算的とも言える考え方も、ヒースクリフの激情の奔流も、ど...

文体は人物の呼び名が箇所によって変わったり(その上女主人公とその娘の名前が同じ)、地の文も人称が統一されていないし、結局ラストも救いがあるのかないのか…けれど一度読むと忘れられない。本当に好きならどう行動するか。キャサリンの打算的とも言える考え方も、ヒースクリフの激情の奔流も、どちらも真実だと思います。昨今流行りの、レールに乗って運ばれるような御伽噺ではなく、もしかしたらこういうものが本来の意味で「純愛」と呼ばれるものなのかもしれません

文庫OFF

2024/04/25

ネリーというえげつない語り手と、ロックウッドの閑話がとてもよかった 嵐が丘と鶫の辻 ヒースクリフとキャサリン、エドガー リントンとキャシー、ヘアトン 恐ろしいほど緻密な対比の描写が引き込まれた

Posted byブクログ

2024/04/04

古典の長編を読了。 人間の性と恋愛だけでなく、全ての面において、さらけ出す作品。 抜群な場面の描写力に息を呑む。 暗さを失わないように、と役者が語ったことに納得、名訳だと思う。 一人の男と二つの屋敷の不吉な因縁を見事に美しくかつ、面白く魅せる著者の表現力。 当時1,800年代にこ...

古典の長編を読了。 人間の性と恋愛だけでなく、全ての面において、さらけ出す作品。 抜群な場面の描写力に息を呑む。 暗さを失わないように、と役者が語ったことに納得、名訳だと思う。 一人の男と二つの屋敷の不吉な因縁を見事に美しくかつ、面白く魅せる著者の表現力。 当時1,800年代にこのような語り口を考えたことに脱帽。

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2024/02/25

高校生の時に一回読んだけど、あらすじをほとんど忘れてしまったので再読したい。あの頃はあまり考えずに読んでたなあ、読んだら感想書きます

Posted byブクログ

2024/01/15

嵐が丘に住む不思議な住人達。互いにいがみ合いながら暮らしているのだが、その関係性がわからず、鶫の辻の間借人のロックウッドは使用人のネリーに話を聞きます。彼女の話がまぁ、面白い。ロックウッドじゃないですが、「早く続きを話してくださいよ」とせがみたくなります。 ネリーは自分が常識人...

嵐が丘に住む不思議な住人達。互いにいがみ合いながら暮らしているのだが、その関係性がわからず、鶫の辻の間借人のロックウッドは使用人のネリーに話を聞きます。彼女の話がまぁ、面白い。ロックウッドじゃないですが、「早く続きを話してくださいよ」とせがみたくなります。 ネリーは自分が常識人みたいな感じで話していますが、彼女も偏見ありまくりの大概な人物で、彼女のせいで揉め事が大きくなっているまであります。そんなところを、突っ込みながら読む楽しみもあるのではないかと思います。 二人がもめていたら、普通はどちらかの肩を持ちたくなります。ですがこの作品の場合、どっちもどっちですので、高みの見物的な立ち位置でその騒動を眺めることになります。全く感情移入できない人たちのゴタゴタを見せられるのですが、ワイドショー的な興味で読める感じです。 そんなぐちゃぐちゃな話なのに、なぜか読後感は良かったです。それまでのテンションも終盤も終盤になると、徐々に憑き物が落ちたように下がっていき、ほっこりするようなエピソードが出てきます。 そして最後には、取ってつけたような結末があります。普通ならそういうものは、鼻についたり、納得できなかったりするのですが、この作品に関しては、それまでのゴタゴタがあまりにもすごすぎたので、「とりあえずどういう形にしろよかったね」と思えてしまいました。 なんだろう、今までになかった読書体験でしたね。特定の人物の幸せを願ったり喜んだりではなく、あまりにもぐちゃぐちゃな物語世界が回復してほっとする感覚でしょうか。あるいは神さまの気持ちなのかもしれない。あまりに愚かな人間たちが、少しだけまともになって喜んだみたいな。 とりあえず、背表紙にある「世界の女性を虜にした恋愛小説」では、決してない作品だと思いました。

Posted byブクログ

2023/12/24

少なからず変な表現があるけど (誤訳が多いらしい)、読みやすいし、雰囲気は決して壊れてはないと信じたい。愛憎ともに一途な気持ちと、あまりに自分勝手な2人の愚かさが衝撃的。他の人の訳書で読み直してみたい。

Posted byブクログ

2023/11/10

強烈のひとこと。 だれも心を寄せられる人物がいない(笑) でも、それでもしばしのあいだ心のなかに人物が住みつくあの感じが残るところが、やはり名作たるゆえんなのだろうな。読書会向きというか。人の感想も聞いてみたい~。 読みはじめ、二種類の訳をいったりきたりしたのだけど、鴻巣さん版は...

強烈のひとこと。 だれも心を寄せられる人物がいない(笑) でも、それでもしばしのあいだ心のなかに人物が住みつくあの感じが残るところが、やはり名作たるゆえんなのだろうな。読書会向きというか。人の感想も聞いてみたい~。 読みはじめ、二種類の訳をいったりきたりしたのだけど、鴻巣さん版は、語りの枠のあり方(誰が語っていて、その人がこの物語のなかでどんな位置づけなのか)が、台詞回しだけでも明確に描き出されていて、すんなり物語に入れた。 考えてみれば、いちばん最初に登場するのが、縁もゆかりもない下宿人て、導入としてはかなり難しくないですか? でも、第三者がいないと語る動機がないからこうせざるを得ないのか。 しかしヒースクリフというのもなかなか難儀な人物で、ひろって育ててもらったけど(よかった)、その養父が亡くなってから徹底的にいじめられ(気の毒)、家を出てどこで何をしたのかわからないけど教養身につけて財産を作り(すごい)、嵐が丘に戻ってきてひたすら自分のいじめた者たちへの復讐をはかり(わかるけど何もそう執着しなくても)、キャサリンを激しく愛し、憎み(激しすぎんよ)……。 ヒースクリフが死んだあとの嵐が丘の、窓が開け放たれて風が通り、キャサリン・リントンとヘアトンが仲よく口げんかしながら会話したり勉強したりしている、あのおだやかな空気が、どろどろの闇世界のあとでは、なにか異世界というか、ファンタジーのようにすら感じられた。E・ブロンテ/C・ブロンテとひとくくりにするけれど、『ジェーン・エア』とはまっったく毛色のちがう作品ですごかったです。

Posted byブクログ

2023/06/12

殺伐陰険とした暗い世界に一筋の眩い光が射したような、思わず目を細めてしまう痛烈な愛の物語で、何度読んでも溜め息がこぼれます。 また、200年近く前に遥か遠くの英国の地で生まれた物語が、今私の手の中にあることにも深いロマンスを感じてしまうのです。

Posted byブクログ

2023/05/16

自分の中の海外女流文学ブーム来たる。 おどろおどろしく、でも生々しさはない恋愛、不思議だった。ヒースクリフの気持ちは推しはかることしかできないのね。

Posted byブクログ