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グレート・ギャツビー(華麗なるギャツビー) の商品レビュー

3.6

202件のお客様レビュー

  1. 5つ

    38

  2. 4つ

    54

  3. 3つ

    69

  4. 2つ

    14

  5. 1つ

    4

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2021/03/05

冒頭のニックの語りと、夏の日の(初夏のイメージ)気怠く爽やかな部屋、その部屋での魅惑的なデイズィの叙述に、胸が躍った。私は主観的な感覚描写が好きなんだな。 前半はふわふわと心地良く読んでいたけれど、後半スピードを増して読み進めてしまった。 ギャツビーが哀しく愛しく哀しい。読後感は...

冒頭のニックの語りと、夏の日の(初夏のイメージ)気怠く爽やかな部屋、その部屋での魅惑的なデイズィの叙述に、胸が躍った。私は主観的な感覚描写が好きなんだな。 前半はふわふわと心地良く読んでいたけれど、後半スピードを増して読み進めてしまった。 ギャツビーが哀しく愛しく哀しい。読後感は爽やか。 村上春樹が好きでこの本を探したけれど本屋に野崎訳しかなくてとりあえず購入したのだが、とても良かった。村上訳も続けて読みたい。 ニックとギャツビーと同世代ということもあり、過去がある程度の重層感を帯びてきたこと、鮮やかな記憶のように若くはないこと、でも確たる未来を進めているわけでもないこと等に思いを巡らされた。 もやもやも増したがそれでも前へ進まなければという思いも生まれた。 緑の光の描写が好き。 次はじっくりと読みたい。

Posted byブクログ

2021/02/05

外国文学は苦手な私でも割と読みやすかったです。 訳(特に女性のセリフ)は「何で?!」と感じる箇所がチラホラ。 村上春樹訳のも読んでみたいと思います。

Posted byブクログ

2021/01/06
  • ネタバレ

※このレビューにはネタバレを含みます

野崎訳…語り手ニック含めた誰にも感情移入させず淡々としつつも行間に凄まじい力、読者を惹き付けて話さない物語の力が込められているように思えて、進むにつれページを捲る手が止まらず。豪華絢爛であると同時に空虚さに満ち満ちた二律背反的な世界観が絶妙に描かれていたと思う。 個人的には(これが正しい読み方なのか否かは知らないが)最後の最後にトム・ビュキャナンにある種同情にも近い気持ちを抱いてしまった。ニックの影を借りギャツビー自身が嫌悪の対象として描く、先祖代々の資産に胡座をかいた資産家のトム。ギャツビーのディズィに対する一途な愛情は勿論この物語の見所であり『偉大なるギャツビー』という題材が示す通りの掛け替えのないファクターであるのだが、同じ女性を巡って真っ向から対立する(そして婚姻関係という世間的にも正当な側にある)彼の「夫」としての愛情・寵愛も決して軽視してはいけないと強く感じさせる。尊大で愚かな男で、そして浅薄なディズィもそんな彼を捨てきれない様子に胸が痛くなる。「言えないわギャッツ、あの人を愛してないなんて言ったら嘘になっちまう」…ただ妻とギャツビーの関係に分かりやすく嫉妬しておきながら、自分も友人を裏切り情婦を抱えている、という状況には困惑したけど。 一度彼に注目してしまうと、最後に求める握手にもどことなく悲壮感が漂っているように思える。宝石商のショーウィンドーを覗く「野暮な清潔感」から永遠に遠ざかってしまった背中も何とも言えず辛い気持ちにさせる。 ただトムに限らず、全員がそんな悲壮感と絶望と罪悪感と何よりすべての中心に位置する「愛」に溢れているのがこの文学を世界文学たらしめる要因の一つなのかなとも思う。読了直後の熱で文章が破綻しているのは百も承知だが、これほど自信を持って星5をつけられる文学は早々見当たらないかもしれない。 あと細かい所で言えば、野崎訳独自(?)の、女性の喋り方が好き。特にジョーダンとかマートルとかに多く見られる「〜っちまった」「〜すりゃいいだろ!」というのが結構気に入っている。

Posted byブクログ

2020/11/04

決して大統領選のただなかだからってわけじゃあないんですが、どうにもその感じと気分が似ているというかなんというか、祭りの後? その空虚さといったら……。 というか読み切れんのですよぉ、アメリカ文学史上の傑作ってマジですか? どこらへんが? が、なぁ『ホテル・ニューハンプシャー』の...

決して大統領選のただなかだからってわけじゃあないんですが、どうにもその感じと気分が似ているというかなんというか、祭りの後? その空虚さといったら……。 というか読み切れんのですよぉ、アメリカ文学史上の傑作ってマジですか? どこらへんが? が、なぁ『ホテル・ニューハンプシャー』の核にいるんですよこのギャッツビーが。アメリカ人も好きなんでしょう? 夢、ですかね? かの黄金時代=狂想の1920年代に想いを馳せているんでしょうか? だいたいデイズィって誰なん? ギャッツビー、なんでそんなに惹かれたん? 謎すぎる。エドモン・ダンテスを袖にしたメルセデスですか? このお話ってフィツジェラルド版『モンテクリスト伯』なんじゃないですか!?  とかいって作者スコット・フィツジェラルドと妻のお話らしいですね。どんなに富や名声を築いても彼女を我が物にできなかった虚しさ、か。うーむ、読み切れん。なにか読み落としてんのかなぁ。映画からやりなおします!

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2020/07/23

1925年発表 第一次世界戦後の狂乱狂騒20年代米国。 証券会社勤務でNYにやってきたニック。 週末に盛大なパーティーを催す隣人 ギャツビー邸。対岸には伝統的富裕層の邸宅 悲しきアメリカンドリーム。 米国人のお気に入りの一冊らしい。

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2020/04/27

ノルウェーの森からある登場人物の会話の中に本書が登場したことから興味を持ち読んでみた。しかし、情景描写を説明する言葉の列を理解することに苦しみイメージすることが困難であった。また登場人物の心情理解にも苦しみ、全体として小説の世界に深く入り込むことができなかった。時間をあけてもう一...

ノルウェーの森からある登場人物の会話の中に本書が登場したことから興味を持ち読んでみた。しかし、情景描写を説明する言葉の列を理解することに苦しみイメージすることが困難であった。また登場人物の心情理解にも苦しみ、全体として小説の世界に深く入り込むことができなかった。時間をあけてもう一度読むか、映画化もされているので鑑賞してみようと思う。

Posted byブクログ

2020/03/08

アメリカらしい大味で豪快な登場人物や出来事を繊細に描写している、というような感じか。最後の場面描写は原文を確認したくなる。他の訳者のものも機会があれば読みたい。

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2020/02/22

好きとか嫌いとかではなく、文学的に素晴らしい作品。創意工夫がこれほどまでに施されている小説に出会ったことはない。設定とかも全てが意味のあるもので最後に強烈な皮肉となるのがまたいいね。

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2020/01/03

豪奢なパーティーを毎晩のように催し、そこには著名人らが多数出席しているが、主催者であるギャッツビーは純粋で一途に1人の女性を思い続ける好青年である。 男が女に振り回されるのはいつの時代も変わらない。また、一見華やかに見える世界であっても、そこにはそれぞれの苦悩や闇があるということ...

豪奢なパーティーを毎晩のように催し、そこには著名人らが多数出席しているが、主催者であるギャッツビーは純粋で一途に1人の女性を思い続ける好青年である。 男が女に振り回されるのはいつの時代も変わらない。また、一見華やかに見える世界であっても、そこにはそれぞれの苦悩や闇があるということを感じさせる作品でもあった。

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2019/12/17

 20世紀初頭、第二次大戦前のアメリカ好景気を背景に、もともとの富裕層たちと、なんらかの方法で富裕層に成り上がった人々の物語です。  豪奢で華やかな描写が多いですが幸せな物語ではなく、どちらかというとノルウェーの森のように、一種の救いの無さが特に後半に現れています。村上作品の場...

 20世紀初頭、第二次大戦前のアメリカ好景気を背景に、もともとの富裕層たちと、なんらかの方法で富裕層に成り上がった人々の物語です。  豪奢で華やかな描写が多いですが幸せな物語ではなく、どちらかというとノルウェーの森のように、一種の救いの無さが特に後半に現れています。村上作品の場合、そのネガティブな部分を含めて全体的にはどことなく解決策を模索しているようなところがあり、それが一種の優しさのように感じられるのに対し、もっと苦しい印象が残る作品です。

Posted byブクログ