二都物語(下) の商品レビュー
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やはりディクスンとはあまり相性が良くないらしく読みにくいって感じがあったな~。とりあえず後半の裁判の場面やドクトルの手記の辺りからようやくなれてきた感じはあったけど。シドニーが選んだ結末はあれで良かったのかな。なんだかそこに至るまでのシドニーの心の動きがあまり感じられなくっていきなりの行動のようだった。
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愛は崇高で何よりも強いものであり、憎しみや狂乱は決してそれに勝つことはできなかった。 一番胸打たれるのはもちろん、カートンの行いと言葉だけれど、ルーシーを取り囲む人々の様々な愛の形がまたとても美しかった。 「今僕のしようとしている行動は、今まで僕のした何よりも、はるかに立派な行動であるはず。そしてやがて僕のかち得る憩いこそは、これまで僕の知るいかなる憩いよりも、はるかに美しいものであるはずだ。」 いつか、こんな風に思えるくらいに気高い行いを、恐れずにできたらと思う。
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classicなりの昔の良さを 面白かったよ。んなわけあるかぁ、という顔がうりふたつという稀なことは置いといて、この時代の人々の狂気たる精神の恐ろしさと、身代わりになってまでも想いを遂げるその精神の強さと美しさを描ききっているのも素晴らしいと思う。classicの良さはこういう部...
classicなりの昔の良さを 面白かったよ。んなわけあるかぁ、という顔がうりふたつという稀なことは置いといて、この時代の人々の狂気たる精神の恐ろしさと、身代わりになってまでも想いを遂げるその精神の強さと美しさを描ききっているのも素晴らしいと思う。classicの良さはこういう部分ではないかと思う。
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初めてのディケンズ作品となりました。 海外古典文学としては比較的読みやすかったと思いました。 物語も終盤にかけてテンポよく進んでいき、最後の方はページを捲る手が止まらなかったです。 ただ、読む前は本書を通じて歴史的観点からフランス革命を知れたらと思っていましたが、本書ではフラ...
初めてのディケンズ作品となりました。 海外古典文学としては比較的読みやすかったと思いました。 物語も終盤にかけてテンポよく進んでいき、最後の方はページを捲る手が止まらなかったです。 ただ、読む前は本書を通じて歴史的観点からフランス革命を知れたらと思っていましたが、本書ではフランス革命前後の市民の生活がメインに描かれていたので少し残念でした。
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ディケンズ、読んでいてなんだかほのぼのとしてしまう。もちろん、暗い場面や人間の醜さや悲惨さを表現する場面もあるのだけれども、物語の奥に通底する人間への厚い信頼に、こちらも心が自然とほぐれてしまうのだ。ジェイン・オースティンを読んだ時のような手放しの面白みも感じる。私にとって大切な...
ディケンズ、読んでいてなんだかほのぼのとしてしまう。もちろん、暗い場面や人間の醜さや悲惨さを表現する場面もあるのだけれども、物語の奥に通底する人間への厚い信頼に、こちらも心が自然とほぐれてしまうのだ。ジェイン・オースティンを読んだ時のような手放しの面白みも感じる。私にとって大切な作家のひとりとなっていくようだ。
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フランス革命という激動の舞台で強い想いが交錯する。伏線の回収がしっかりしており、終わり方には切ない余韻が残る。各キャラが上手く表現されており、終盤にスポットの当たるカートンは放蕩無頼な一面を事前に描く事で、中盤以降の一途な愛情を際立たせ、真なる美しい内奥を照らしだす事に成功してい...
フランス革命という激動の舞台で強い想いが交錯する。伏線の回収がしっかりしており、終わり方には切ない余韻が残る。各キャラが上手く表現されており、終盤にスポットの当たるカートンは放蕩無頼な一面を事前に描く事で、中盤以降の一途な愛情を際立たせ、真なる美しい内奥を照らしだす事に成功している。
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※上下巻の感想 とにかく翻訳がダサい。訳者の手によるあとがきも自虐的でひどい。 著者へのリスペクト込みで星二つが一杯。
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フランス革命真っ只中。ギロチン大流行、貴族王族がどんどん首はねの舞台。イギリスとフランスの二都がメイン。ディケンズらしい大衆文学。最後のカートンの身代わり作戦も感動的。マダム・ドファルジュのラスボス感がすごかったが最後あっけなかった。マダム・ドファルジュとミス・プロスの言葉は通じない言い合っている描写が迫力があった。ドクトル・マネットの気の狂れ方が切なかった。
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第二巻 黄金の糸 第十七章 ある夜 第十八章 九日間 第十九章 専門医の所見 第二十章 訴願 第二一章 足音はこだまする 第二二章 波はなお高まる 第二三章 火は燃え上がる 第二四章 磁石は巌に吸い寄せられて 第三巻 嵐の跡 第一章 秘密に 第二章 回転砥石 ...
第二巻 黄金の糸 第十七章 ある夜 第十八章 九日間 第十九章 専門医の所見 第二十章 訴願 第二一章 足音はこだまする 第二二章 波はなお高まる 第二三章 火は燃え上がる 第二四章 磁石は巌に吸い寄せられて 第三巻 嵐の跡 第一章 秘密に 第二章 回転砥石 第三章 暗い影 第四章 嵐の中の凪ぎ 第五章 樵夫 第六章 凱旋行列 第七章 扉をノックする音 第八章 カルタの手札 第九章 勝負 第十章 暗影の実態 第十一章 薄暮 第十二章 闇黒 第十三章 五十二人 第十四章 編物は終わる 第十五章 足音は永久に消える 力も知識もどのように使うかが大切だ、と思った。 どのような心が、それらを使うのか。 パリの狂った熱気が伝わってきた。 心だけを暴走させる恐ろしさ。 復讐や恨みの心の強さ・根深さも、恐ろしいとともに悲しい。 マダム・ドファルジュの素性も、途中から思い当たった。 全てが一つの輪の中で、ぐるぐる回っている。 その暗い輪を壊し、ルーシーたちを外に弾き飛ばしたのは、輪の外にいるはずの人物だった。 関係者ではダメだった。 解決できなかったのだ。 カートンは未来を夢見る。 自分から新しい輪が生まれて、その中で大切な人たちが生きることを。 暖かさと清らさ、善良さという光にあふれた輪は、やはり誠実で美しい心から生まれるのだ、と思った。 壮大な話だった。 よくできた劇、という感じもする。 人間の愚かさや悲しさ、残忍さ、群集の狂気。 そうさせてしまった貴族たちの愚かさを。 学びきれないほどの多くのことにに思いをはせられそうな気がした。
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フランス革命の前後の時期、 イギリスはロンドンと、 フランスはパリの二都市を舞台に進む物語。 ひとりの女性を愛するふたりの男。 18世紀のイギリスやフランスの大衆の様相を読み知ると、 今よりも「世も末」感を感じます。 すさみ方がすごい。 イギリスは追剥だとか夜盗だとかが跋扈して...
フランス革命の前後の時期、 イギリスはロンドンと、 フランスはパリの二都市を舞台に進む物語。 ひとりの女性を愛するふたりの男。 18世紀のイギリスやフランスの大衆の様相を読み知ると、 今よりも「世も末」感を感じます。 すさみ方がすごい。 イギリスは追剥だとか夜盗だとかが跋扈していて、 また、ちょっとした罪でも、死刑になる裁判が大流行り。 裁判で死刑判決が出るところを見に来る、 地に飢えたような大衆も大勢いる。 フランスは王侯貴族の権力が強く、 民衆は虫けらのごとく扱われて、 また、密告などにより罪のない人たちが 厳しい監獄送りにされていたりする。 フランス革命はそんな王侯貴族中心の国家体制への 強烈なしっぺ返しだった。 根こそぎに、根絶やしにする暴力でもって、 暴走ともいえるような革命がなされたのだった。 王侯貴族は、たぶん全部が全部ではないのだろうけど、 庶民を虫けら扱いし命をも軽んじた。 その結果、根絶やしみたいになって滅ぶ。 「少しでも疑わしきは罰する」の精神で、 粛清が進むくらい、その反動は大きかったみたいです。 フランス革命の根絶やし的暴力性は、 この革命時に生まれたギロチンそのものが象徴している。 そんなものすごいエネルギーの暴走の中に生きている主要人物たち。 フランス人はすべて、時代のうねりに翻弄されないことはまずない状況。 イギリスはイギリスで荒んでいるし、 そのなかでの美しさを読者は主要人物たちに見るのだけれど、 社会が悪いから美しいわけで、嘆きの美しさだ。 残虐シーンも容赦ないですが、 小説自体が猟奇的ってわけでもなく、 微笑ましいところやユーモラスなところもある。 『クリスマスキャロル』以来二作品目のディケンズで、 でも、ディケンズの深い温かみみたいなのを裏に感じはするんです。 名前は出てこないで王妃とされていたが、 監獄にいれられて髪が真っ白になって ついに処せられたマリー・アントワネット。 絶対大丈夫だ、この栄華は永遠のものと信じきっていたのかなあ。 驕慢はおそろしい。 いや、でも、無垢なだけだったのかもしれない。 と、時代の状況にばかり目が行ってしまいましたが、 ストーリーも登場人物たちも魅力的な小説でした。 1967年の翻訳版で読んだので、 よく辞書を引きながら読みましたが、 そういう難しい単語をのぞけば、 外国大衆文学の金字塔とも言えそうです。 翻訳者の解説によれば、 手厳しくも「傑作ではない」と書かれていましたが、 楽しむつもりで、冷笑的にならずに読めば、 おもしろくて没入する読書体験になるでしょうし、 僕の読んだところでは娯楽作品として一流でしたよ。 群像劇ですが、 主要の二人の男のうちのひとり、 シドニー・カートンがよかったですね。 僕自身が彼になったかのように感情移入して読んでしまいました。 上下巻合わせて800ページもなんのそのでした。 続きを読むのが楽しみでならない感覚です。 いまは、同じ新潮文庫から新訳がでているようで、 そっちは700ページもなくて一冊の分量だそうです。 演劇になったりもする名作です。 じっくり物語にハマりたい方は、どうぞ。
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