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悪霊(上) の商品レビュー

3.9

53件のお客様レビュー

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ドストエフスキーの思…

ドストエフスキーの思想の頂点を描いた作品です。超人スタヴローギン、無神論から人神論に傾斜するキリーロフなど恐ろしい人物の目白押しです。当時のロシアに蔓延していた社会主義思想による人工的社会改造を痛烈に批判しており、20世紀のロシア(ソ連)を予言した本ともいえるでしょう。

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民衆派を気取るステパ…

民衆派を気取るステパン先生と、破滅的な青年たちの対比が面白い。物語の最後のステパン先生の話は悲しい。

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ネチャーエフ事件を題…

ネチャーエフ事件を題材とした、帝政ロシアでの革命組織内部の内ゲバを巡る話。前半は後半に向けての布石となっており説明がやたら冗長であるので、若干読むのが苦しいかもしれない。

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2024/08/14

この作品の持つ魔術的な力は計り知れません。 あくが強い人物たちが一つの舞台でぶつかり合い、自らの存在を主張し合います。 まさに「悪霊」に憑りつかれたごとく、悪役たちは巧妙にそして残酷に社会を混乱に陥れていきます。その過程があまりにリアルで、読んでいてお腹の辺りがグラグラ煮え立って...

この作品の持つ魔術的な力は計り知れません。 あくが強い人物たちが一つの舞台でぶつかり合い、自らの存在を主張し合います。 まさに「悪霊」に憑りつかれたごとく、悪役たちは巧妙にそして残酷に社会を混乱に陥れていきます。その過程があまりにリアルで、読んでいてお腹の辺りがグラグラ煮え立ってくるような感情が私の中に生まれてくるほどでした。 やがてそれは生きるか死ぬかの究極の思想対決へと進んで行き、一体これからどうなるのか、彼らの心の中で何が起こっているのかと一時も目が離せぬ展開となっていきます。 これは恐るべき作品です

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2022/10/23

「罪と罰」が面白かったので、そのまま本書を手に取った。会えば身内だろうと浮浪者だろうとお金無心されるってどういう状況T_T 価値観ががらりと変わる時代においてインテリたちが苦悶するのはなんか、ちょっと三島とか太宰とかと近いものも感じるなぁ。死の捉え方も興味深いとのがある。登場人物...

「罪と罰」が面白かったので、そのまま本書を手に取った。会えば身内だろうと浮浪者だろうとお金無心されるってどういう状況T_T 価値観ががらりと変わる時代においてインテリたちが苦悶するのはなんか、ちょっと三島とか太宰とかと近いものも感じるなぁ。死の捉え方も興味深いとのがある。登場人物再整理しつつ…下巻に続く。

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2022/06/14

何とか読了。読み応えは抜群だが複雑。人物も多く、一人に対する名の呼び方も多いのでノートを用意した。ページごとに人物や関係の謎が解け、同時に謎が増える。思想・宗教が出てくるたびに四苦八苦。濃厚で胃もたれする料理みたい。一度、本を置くと再び開くまで時間がかかるが、読み出すと止まらない...

何とか読了。読み応えは抜群だが複雑。人物も多く、一人に対する名の呼び方も多いのでノートを用意した。ページごとに人物や関係の謎が解け、同時に謎が増える。思想・宗教が出てくるたびに四苦八苦。濃厚で胃もたれする料理みたい。一度、本を置くと再び開くまで時間がかかるが、読み出すと止まらない。すごい。むずい。すごい。なにこれ。

Posted byブクログ

2022/06/05

登場人物が誰も彼も、大げさで激昂しやすく、見栄っ張りなうえに気位ばかり高い。その割にやけに繊細だったり。生きるの大変そう。

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2021/10/06

文豪による大作。 一人称になっているが他作品と違って三人称になったりもする形式。 ワルワーラ夫人の庇護下にあるステパン氏が主役かと思えばそうでは無くステパン氏の教え子ニコライ・スタブローギンが主役。この男、美青年であり教養もあり腕っ節も強くいわゆるイケメンであるがドス黒い過去を持...

文豪による大作。 一人称になっているが他作品と違って三人称になったりもする形式。 ワルワーラ夫人の庇護下にあるステパン氏が主役かと思えばそうでは無くステパン氏の教え子ニコライ・スタブローギンが主役。この男、美青年であり教養もあり腕っ節も強くいわゆるイケメンであるがドス黒い過去を持ち合わせており尚且つ登場時には無気力状態という正体不明なカリスマ性があります。今まで読んだドストエフスキー作品の中でかなり個性的なキャラだと思われる。

Posted byブクログ

2021/09/08

ドフトエスキーの話は展開が気になるものばかりだ。 侮辱を侮辱で返されず善で返されると人は良心の呵責に苛まれてしまうものなのか。ニコライは本当は良い心を持った人間だったんだろうなあ。

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2020/09/25

悪霊 (上巻) (和書)2009年09月13日 01:19 1971 新潮社 ドストエフスキー, 江川 卓 米川正夫翻訳「悪霊」は以前に読んだことがあるのですが、今回は江川卓翻訳で再読しています。 関係というものが関係妄想のように諸関係がその活動を開始し始めその呪力(ハウ)...

悪霊 (上巻) (和書)2009年09月13日 01:19 1971 新潮社 ドストエフスキー, 江川 卓 米川正夫翻訳「悪霊」は以前に読んだことがあるのですが、今回は江川卓翻訳で再読しています。 関係というものが関係妄想のように諸関係がその活動を開始し始めその呪力(ハウ)のようなものによる関係性がからみ複層的に争乱の予感を滾らせていきます。それがどうなっていくのかとても興味深く読んで行くことになると思います。 下巻も楽しみ。

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