限りなく透明に近いブルー の商品レビュー
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非常に難しかった 難しかったと感じる点は以下の二つ ・この作品のどこが評価されたのか ・鳥は何を象徴しているか 解説はこの2つの疑問に答えるものだった。解説の言わんとしてることはほぼ理解できた上で… 果たしてこの作品は自分にとって価値があるのか。また、自分にとって価値があるものとして認識することは今の自分や自分の人生においてどのような必要性を持つのか。 村上龍は社会の暗喩として「鳥」を用いている。 鳥(社会)は現代社会における自己意識の曖昧化を促進するとしているが個人的にはこれには納得しかねる。 なぜなら自分は社会内部において自己をはっきり位置付けられないなんて思えない、自分は自分として存在していると認識してるからだ。
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破滅願望の最高峰 終始感じるドラッグの浮遊感 「」がなく羅列される会話は軽さと歪みを感じた 限りなく透明に近いブルーから程遠い鮮血描写が際立つ クスリの代わりに浴びるように酒を飲みたくなった
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台詞と描写が交わり読みづらかったし、性的な場面は個人的にあまり好ましくなかった。ただ後半読み進めていくに従ってこれは詩的描写が大いに含まれているのだと思った。そういう面で捉えれば興味深い作品であるし、学ぶところもあると思った。性的な部分の混沌はまるでジョルジュ・バタイユの眼球譚を...
台詞と描写が交わり読みづらかったし、性的な場面は個人的にあまり好ましくなかった。ただ後半読み進めていくに従ってこれは詩的描写が大いに含まれているのだと思った。そういう面で捉えれば興味深い作品であるし、学ぶところもあると思った。性的な部分の混沌はまるでジョルジュ・バタイユの眼球譚を思い浮かべた。まるで夢の中を見ているようなそんな気分にさせてくれる。村上龍の弱冠24歳で紡がれた業界を賑わした新人賞でありまた、芥川賞でもある作品。人生のうちに一度は読んでおきたい作品かもしれないし、瑞々しい新鮮な描写は勉強になるな、と思った。
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酒を飲み煙草をふかし麻薬をキメて、音楽を聴き騒ぎ踊り狂い、喧嘩をし暴力をふるい、セックスしたり乱行したり、しょうもないヒッピー達のどうでもいい話が延々と続く。同情も共感も出来ない話が延々と。しかしこの作品の登場人物たちは何故か興味深くて、何処か面白くて、どうしてか凄く魅力的だ。欲に支配されて、自由を追い求めて、どうしようもなく死に惹き付けられて、やる気が見つからなくて、からっぽで、いつの時代も若者の本質は変わらないのかもしれない。ヒッピー描写がリアル過ぎだし、主人公の名前リュウだし、おそらく著者である村上龍本人の体験談だよね。別にヒッピー文化を肯定してる訳じゃないけど、かなりクレイジーでイケてるよ、この小説。正直気持ち悪い所は気持ち悪いし、よく分からなくて混乱する所もあるけど、村上龍のギャグセンの高さとラストの清々しさがあって読んでいて非常に気持ち良かった。
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村上龍の文章は、綿矢りさの言う通り、その暴力性が故に美しい。 少しずれるのだけど、やはり作家はすごいなぁ。心にもやっと浮かぶ感情のような、感動のような、なんだかよくわからない脳の反応を、言葉によって表す。テレパシーの使い手だなぁ。
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20代のころ村上龍作品をたくさん読んでいた。暴力/エロ/快楽/思想/アルコール/麻薬/狂乱/パーティーなど刺激的な要素が盛りだくさんで、まだ子供で田舎者だった自分にはワクワクドキドキするような内容の話が多かった。 けどデビュー作である本作は何故か手に取っていなかったなぁ~おそらく当時の僕は映画化されたのも知っていたし話題作だったのも知っていた。けれど題名が琴線に触れなかったんだろうと思う。 見城徹氏の「読書という荒野」で紹介されていて興味が湧き、今更ながらに読んでみるとバブル期の退廃小説のような印象を受けたが、時代的には70年代半ば頃の安保闘争や学生運動やベトナム戦争などの残滓が残る時代の話なんだよね。バブルより一昔前なんだな…そんな時代の大音量で騒々しく破天荒な青春を謳歌する仲間たちとの日常に、熱を持たない主人公が漂っているような、そんな印象を受ける作品でした。目に映るモノ、感じるモノを文学的な言葉で描写する能力には非凡な才能を感じるし、現世と幽世を行き来するような理解の難しい感性に魅力を感じる作品でした。 面白かったです。
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まず、朝に読むべきではなかったような気もする。 性描写と暴力描写のオンパレード。気持ち悪くなりながらも止まることなく読めるのはなぜだろうか。嫌々言いながらも、惹かれてしまう何か。こんな生活だったらと、心のどこかですこーしだけ憧れていたりするようなしないような。 読んだ後不快感と爽...
まず、朝に読むべきではなかったような気もする。 性描写と暴力描写のオンパレード。気持ち悪くなりながらも止まることなく読めるのはなぜだろうか。嫌々言いながらも、惹かれてしまう何か。こんな生活だったらと、心のどこかですこーしだけ憧れていたりするようなしないような。 読んだ後不快感と爽快感が入り混じる不思議な感触です。 というか、主人公の名前リュウだし思いっきり体験談だよね。いや、小説の中の描写にしてはあまりにもリアルすぎるとは思っていたけど、、セックス中に回転させるところは頭おかしい。こんなドラッグ暴力セックスまみれの生活を経験してきて、堂々と小説に書いて、芥川賞取ってしまうなんて。普通に犯罪でしょ?天才かよ。カッコ良いなほんと。。
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随分と久しぶりに読み返した。 学生の頃に読んで、「好きではない」と思った。 今も、好きではない。 多くの意味で気持ちの悪い小説だ。 腐敗と痛みに覆われている。 そのなかで、最後に少しだけ透明な輝きが心を射る。 人間のどうしようもなさとか、苦しさとか、醜さや冷たさや汚さや、狂気や、...
随分と久しぶりに読み返した。 学生の頃に読んで、「好きではない」と思った。 今も、好きではない。 多くの意味で気持ちの悪い小説だ。 腐敗と痛みに覆われている。 そのなかで、最後に少しだけ透明な輝きが心を射る。 人間のどうしようもなさとか、苦しさとか、醜さや冷たさや汚さや、狂気や、そういった中の、一瞬の光。 それは伝わってくる。 でも、もう読みたいとは思わない。 多分。
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題名のせいでずっとキラキラ青春小説だと思ってたけど読み始めたら全然そんなことなかった。あるいは一周まわってキラキラ青春小説。 黒い鳥は見える人と見えない人がいるよ、ガラスの破片になりたいよな、ってことかな。
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自分の人生・経験とは似ても似つかない、最初から最後まで非現実世界を漂っていましたが…なんだろう、そんな中でも虚無感とか不安感とか、対象は違えど通ずるものがあるんだなぁと思える作品。 最後は希望が垣間見えて、どうしようもない空虚感を残さず終わって良かった。
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