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コロボックル物語(1) の商品レビュー

4.4

73件のお客様レビュー

  1. 5つ

    37

  2. 4つ

    16

  3. 3つ

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2023/01/27

もちの木を探して迷い込んだ、小さな泉のある小山。 三角平地。 この、素敵な場所を、仲間に伝えることなくひとり好きな本を抱えて過ごすことにしたぼく。(まずはここに共感) トマトのおばあさんから聞いた、この小山に伝わる古いはなし… ある日出会った小さな女の子、片っぽうのくつ。 初めて...

もちの木を探して迷い込んだ、小さな泉のある小山。 三角平地。 この、素敵な場所を、仲間に伝えることなくひとり好きな本を抱えて過ごすことにしたぼく。(まずはここに共感) トマトのおばあさんから聞いた、この小山に伝わる古いはなし… ある日出会った小さな女の子、片っぽうのくつ。 初めての こぼしさまとの出会い。 このあとぼくは引っ越してしまい、次第にこの小山のことを忘れてゆく。 そして戦争が始まる。僕は中学生になり、工場で働かされ、父親は海に沈んだ。 _毎日が苦しいことばかりなのに、同時に底抜けに楽しかった。_ 子ども時代の戦争体験をこんな風に描いてしまう…でもこれって今の時代の報道だけで戦争を知る私たちとどこか通ずるというか、子どもらしくて、正直な描写に驚きました。 戦後、焼け野原の中で、この小山を思い出す感覚もなんだか素敵だった。そうしてお話しがぐっと進んでゆきます。 こぼしさまを世間から守る事を考えはじめるぼくと、ぼくを試す小人たち。 小人といえば、コオロギのような動きの描写があり、小屋に何百という小人たちが集まった時は、私はぞっとしましたww あっという間に主人公が大人になっている所も新鮮。そしてこの後あの小さな女の子と再会するのですが、 ぼくはなかなかその事に気づかなくて、読者はイライラしちゃうんですよね。 でも、この後すべてはいい感じに回収されてゆく…。 幼稚園の先生になった女の子、おチビさんとの過ごし方が良かったですね。 ぼく、セイタカさんは、女の子の扱いがとても紳士的なのです。この昭和のど真ん中に、こんな素敵な男の子を描いているってすごいよね、という話しにもなりました。 当時としては進歩的だったのでは? そして今となってはおかげで長く愛される物語になっているのかなと感じました。 この、あっという間に主人公が成長している感じがYA文学として通じそうだなと思わせました。 小山の地主だった峰のおやじさんや、男勝りな幼稚園の園長先生など、魅力的な脇の人物も良かった。

Posted byブクログ

2022/11/18

子どもの頃、お気に入りの場所だった鬼門山。 何度も足を運ぶうちに、小人を見かける。 いつかこの山を買って自分のものにして小人たちの国を守りたいと思う。 もう一人、小人の存在を信じていたおちび先生と僕「せいたかさん」は、小人コロボックルたちと力と知恵をあわせて問題に立ち向かい、乗り...

子どもの頃、お気に入りの場所だった鬼門山。 何度も足を運ぶうちに、小人を見かける。 いつかこの山を買って自分のものにして小人たちの国を守りたいと思う。 もう一人、小人の存在を信じていたおちび先生と僕「せいたかさん」は、小人コロボックルたちと力と知恵をあわせて問題に立ち向かい、乗り越えることができた。 そしてついに、鬼門山を買い取って「コロボックル山」とすることができた。爽やかな場面で終わる。 小さな善意がいっぱいつまっていて、気持ちよく読むことができた。小人の存在というのが、とてもワクワクさせてくれる。それにも増して、おちび先生の存在や、道路工事を計画変更にもっていくための作戦などが読者の心を掴むと思う。

Posted byブクログ

2017/09/03
  • ネタバレ

※このレビューにはネタバレを含みます

ある、男の子が小さな人(小人)を見つけて友達になってい行く話しです。夢を広げてくれる物語でした。読んでいない方は是非読んでください。

Posted byブクログ

2017/05/29

小学高学年の時に読んだコロボックル物語シリーズ。 久しぶりに再読しました。 これはシリーズ最初の①番目で、主人公セイタカさんが初めてコロボックルに出会うお話です。 セイタカさんが、子供の頃に見つけた小さな小山が舞台です。そして一瞬みた小人さんに驚きながらも受け入れます。 こんもり...

小学高学年の時に読んだコロボックル物語シリーズ。 久しぶりに再読しました。 これはシリーズ最初の①番目で、主人公セイタカさんが初めてコロボックルに出会うお話です。 セイタカさんが、子供の頃に見つけた小さな小山が舞台です。そして一瞬みた小人さんに驚きながらも受け入れます。 こんもりとした杉林に囲まれた、小さな泉、小川のある秘密の場所…。そんな場所には本当に何か?がいるかもしれないなぁなんて思ってしまいます。素直に読み進められる文章と、村上勉さんの挿絵に癒されました。長年愛され続けていることに納得の一冊です。 

Posted byブクログ

2017/02/22

 最近他界された佐藤さとるさんの処女作である(たぶん)。  めぐり合わせのためか私は佐藤さんの物語を読んだことがないか、読んでいてもそのお名前を意識することはなかった。  今回このような機会があって、また数多くある作品の中でこれを勧める声を見かけて、手に取ってみた。  良質の、...

 最近他界された佐藤さとるさんの処女作である(たぶん)。  めぐり合わせのためか私は佐藤さんの物語を読んだことがないか、読んでいてもそのお名前を意識することはなかった。  今回このような機会があって、また数多くある作品の中でこれを勧める声を見かけて、手に取ってみた。  良質の、などと言うとどうしても陳腐な表現になってしまうけれど、いつも前向きな主人公の、少し不思議な出会いの物語である。  冒頭に舞台となる場所の地図があって、これがまた素晴らしい。丁寧な描写とあわせて地図を眺め、かつて自分も楽しんだような「冒険」を思い出させてくれる。  当時の当人達にとってはなんでもない日常が、時の流れ以上に遠い昔の遠い世界のように感じる。

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2021/12/19

◆きっかけ ブクログ 2016/9/28 ◆感想 2018/8月に購入して、当時3&0歳だった子どもらが大きくなったら一緒に読みたいなとあたためておいた。娘氏年中になり、そろそろ良いかなと、解禁。主人公が大人の男性だから、飽きてしまうかな…?まだ難しいかな?早いかな?と...

◆きっかけ ブクログ 2016/9/28 ◆感想 2018/8月に購入して、当時3&0歳だった子どもらが大きくなったら一緒に読みたいなとあたためておいた。娘氏年中になり、そろそろ良いかなと、解禁。主人公が大人の男性だから、飽きてしまうかな…?まだ難しいかな?早いかな?と思いながらも私が読みたくて我慢できなかった...。 2021/1/4〜2/6、ベッドの中で少しずつ読み聞かせ。杞憂だった。娘2晩目から「小人読んで!」と持ってくるようになった。2歳息子はお気に召さないらしく、うたえほんの子守唄をせがむ。子守唄歌ってから、小人…の流れになった。読了後、2/7〜2周目突入。2周目の方が、話が入ってくる。それは娘も同じよう。 フキが物語の中によく出てくるので、スーパーで生のフキが売っていたのでフキご飯にした。娘氏食べるも、茎の部分だけだし、コロボックルのフキとは結びつかなかった様子。そうだよね、今度葉っぱのフキも探そうね。 p183「いつのまにか、すきとおった美しい空を、赤とんぼがとぶようになった。」等、易しい言葉、かつ美しい情景描写が多く、読むにつれて頭の中に美しく楽しい小山の情景が作り上げられていった。表紙の色も美しく、読むと爽やかな気持ちになる一冊。身近にあるかも?と思わせる、異世界過ぎない異世界のお話。息子が大きくなったらまた読みたいし、その時にまた娘がこの物語と再会してどんな気持ちを抱くのかも、楽しみ。2021/2/15 p37「木のうつろ」・・・私「うつろ?」娘「うつろって何?」私「何やろね、ここにこぼしさまが住んでるかもって想像しているんやよね。ググろう」「からっぽのことやと」木のうつろを画像検索。「こんなん見たことある?」娘「???」今度見つけたら見てみようね。...スマホ便利だなあ。

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2018/01/16

多摩図書館が編集した、子どもへの読み聞かせに適した推奨本の一冊。 「いろいろなタイプの少し長い物語」としてあげられたなかの、「ファンタジー」として紹介。 「子どもを本好きにする10の秘訣」>「冒険・ファンタジー」で紹介された本。

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2016/04/26

はるか昔からの積ん読。持っているのは古い文庫なんだけど表紙が同じだったからこれを登録しました。 いつどういう経緯でわたしが持っていたのか謎。あるとき突然母にぽいっと渡された(もらった?借りた?え?借り物説があるのか??)ような気がするんだけどよく分からないよ。 ふるさととか原風...

はるか昔からの積ん読。持っているのは古い文庫なんだけど表紙が同じだったからこれを登録しました。 いつどういう経緯でわたしが持っていたのか謎。あるとき突然母にぽいっと渡された(もらった?借りた?え?借り物説があるのか??)ような気がするんだけどよく分からないよ。 ふるさととか原風景とか、そいういうところにはちっさい人が潜んでいるという話。 主人公大人だったとは。こういうのって、こどもだからみえる、みたいなのが多いやん。 主要人間キャラがコロボックル達に対してやたらと上から目線なのだけが気になった。

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2016/01/24

コロボックルが本当いるような気がする。 ファンタジーだけど、リアリティがあり、すんなり物語の世界に入れた。 読後しばらく、ふと横切る気配に、本気でこぼしさまなんじゃないかと疑った(´ー`A;)

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2016/01/03

全くこれと同じ本をシリーズで持っていて、すごく好きだった。(実家にまだあるかもしれない)続編が別の人が書いて出たと知り、そちらよりも、もう一度こっちのシリーズを読みたいと思って購入した。 ちょっと早いかな、と思ったけれど、こどもに読み聞かせ。 なかなかこぼしさまが出てこないのも懐...

全くこれと同じ本をシリーズで持っていて、すごく好きだった。(実家にまだあるかもしれない)続編が別の人が書いて出たと知り、そちらよりも、もう一度こっちのシリーズを読みたいと思って購入した。 ちょっと早いかな、と思ったけれど、こどもに読み聞かせ。 なかなかこぼしさまが出てこないのも懐かしい。 そして、出会いのシーン。 溢れる自然描写がまたいいなぁ。

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