1,800円以上の注文で送料無料

スティル・ライフ の商品レビュー

4.1

248件のお客様レビュー

  1. 5つ

    88

  2. 4つ

    67

  3. 3つ

    54

  4. 2つ

    6

  5. 1つ

    2

レビューを投稿

チェレンコフ光につい…

チェレンコフ光についての台詞をを読んだ瞬間、引き込まれた。小説とは合いそうにない科学的なことが、うまく溶け合っているように思う。不思議な気持ちになるシーンがいくつもあって、印象に残っている。

文庫OFF

第九十八回の芥川賞を…

第九十八回の芥川賞を受賞した作品です。落ち着いた文章に惹かれます。

文庫OFF

池澤さんの作品を読む…

池澤さんの作品を読むのが今回が初めてでしたが、話の内容云々よりも、文中に出てくるフレーズが心に残りました(例えばチェレンコフ光についてだったり)、

文庫OFF

妙に哲学的で、読んで…

妙に哲学的で、読んでいて作者に拒まれているような気がしました。それでも、読みたくて無理やりしがみついて読みました。引き込まれるのに拒む文体に酷く消耗します。元気な時に振り回されましょう。

文庫OFF

2024/04/24

読後が極めて静謐。それでいて暖かさもある。雰囲気がとてもある小説だった。 人間の存在が果てしなく孤高なものであることを、ひしひしと教えてくれる小説。

Posted byブクログ

2024/04/11

新卒の採用面接を受けに来た学生がおすすめしてくれた、池澤夏樹さんの芥川賞受賞作。 みずみずしい感性で、若者と世界の、不安定で危うい距離を感じさせる表題作と、 ひょんなことから謎のロシア人と近しくなるシングルファーザーが 自立していく娘と自分を取り巻く環境の変化を観察する話「ヤー...

新卒の採用面接を受けに来た学生がおすすめしてくれた、池澤夏樹さんの芥川賞受賞作。 みずみずしい感性で、若者と世界の、不安定で危うい距離を感じさせる表題作と、 ひょんなことから謎のロシア人と近しくなるシングルファーザーが 自立していく娘と自分を取り巻く環境の変化を観察する話「ヤー・チャイカ」の2編。 自分としては後半の「ヤー・チャイカ」が好きだった。 特に娘の紡ぐ心象世界の話が、自立していくことへの不安や孤独を感じさせるあたり。 とりとめのないような。真に迫るような。やっぱり遠いような。 これも距離感が面白い。 しかし翻訳家、というか複数の言語ができる作家の書く文章って こういう質感をなんだか共通で持ってる感じがする。 詩的な表現。言葉のひとつひとつが多義的に読めてくる。 ひとつの観念が、それを表す言葉によって多様に変質するということを 日常的に体感しているからかな。 それが作家としての文学性の強度にもなってるのかもしれない。 かっこいいぜ。

Posted byブクログ

2024/02/10

「人生を狂わす名著50」で紹介されていたため読んでみた作品。 引き込まれるストーリーや展開の面白さという側面ではあまり刺さらなかったが、ものを見る視点や世界との関わり方を一瞬揺すぶられるような体験として、印象に残った。 自然が豊富なところを旅行したくなった。

Posted byブクログ

2023/12/17

いまから30年ほど前だっただろうか。まだ10代の頃に読みその思索の強度に惹かれたことを思い出す。だが、メインプロットの闇社会の物語にリアリティを感じず、したがって「哲学なのかリアルなのかよくわからない話」とさじを投げたのだった。だが、いまになって読み返すとむしろこれらは巧みに/幸...

いまから30年ほど前だっただろうか。まだ10代の頃に読みその思索の強度に惹かれたことを思い出す。だが、メインプロットの闇社会の物語にリアリティを感じず、したがって「哲学なのかリアルなのかよくわからない話」とさじを投げたのだった。だが、いまになって読み返すとむしろこれらは巧みに/幸福にこの小説の中で融合している印象を受ける。つまり、ぼくの見えない位相/ステージを見据えている人がこの社会に確実に存在していること。あるいは世界はこのぼくの思念を超えて広がっているということ。その畏怖がこの作品集として結実した、と

Posted byブクログ

2023/10/20

雪がふるとき、雪がふってるのではなくて自分が上がっているのかもしれない感覚はよくわかる。 それにしても難しいお話~~(笑)

Posted byブクログ

2023/08/14

評価は、スティル・ライフに限ってのもの。 池澤さんは30年以上前から知っていたけれど、始めて読んだ。 スティル・ライフは、村上春樹の風の歌を聴けを彷彿させる。同じ文脈を感じるというか、我々より上の代の人達の青春といったもの。 若者特有の透明感や無機質さがよく伝わってくる。 池澤...

評価は、スティル・ライフに限ってのもの。 池澤さんは30年以上前から知っていたけれど、始めて読んだ。 スティル・ライフは、村上春樹の風の歌を聴けを彷彿させる。同じ文脈を感じるというか、我々より上の代の人達の青春といったもの。 若者特有の透明感や無機質さがよく伝わってくる。 池澤さんとと同様に、自分も物理学科出身だからかもしれない。理学部系学科で、文学や哲学が好きな人たち特有の感覚を感じる。 一方でヤー・チャイカは、全く理解できず、途中で読むのをやめてしまった。

Posted byブクログ