午後の曳航 の商品レビュー
憧憬の先には絶望しかないと知る子供の寓話。しょぼい世界を受け止めるのは、まだ早い。私的三島作品ベスト1。
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中学生の時に、この本のことを発表したませた友人がいて読みました。潮の香りと荒々しい海の太陽の光が生き生きと感じられる、三島の秀作です。
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子供の目から見た大人の汚さや狂気が三島らしく生々しく描かれている。 こんな子供いたら嫌だし、そんな共感もできないんだけど、意外と感情移入してしまっている自分がいた。 大好きな作品。
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大正レトロの美的センスを感じる。憧れはふとした瞬間から憎しみに変わるのかもしれない。ラストは、どびっくりです。
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堕ちた偶像には死を。 子供の残忍さ、大人の狂気さ。 日常の全てに正常であるものなどなにひとつない。 世界を変えるのは認識、それ以外に無いと豪語した三島渾身の1作。 仮面の告白と並ぶ名作の1つ。
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三島由紀夫の作品のうち初めて読んだ作品です。 少年犯罪の話です。 三島由紀夫の作品にしては非常に読みやすく、 引き込まれました。
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ひたひたと。やっと文豪に手をつけはじめた。母親からの猛烈プッシュを受けた一冊。テストに時間を裂かれたので、今度は一気に読みたい。内容を考えるまで読み込めなかったけど、文体、進め方、シメの素晴らしいこと!…またしても親ってなんだろうという気に少しだけ。
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三島の描く子供の残忍性が顕著。様々の少年犯罪とディルレヴァンガーの事件を彷彿としました。日本というより欧州の香りが漂います。
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子供の目線は、繊細でいて残酷。 その上、無垢だ。 その目線を通してみる大人のおろかさや滑稽さはあまりに研ぎ澄まされていて痛々しい。 社会は普通、悪と呼ばれるものを許しはしない。しかし、時として少年たちにそれは譲歩される。 少年たちは既に常に被害者ではないにもかかわらず。 その危う...
子供の目線は、繊細でいて残酷。 その上、無垢だ。 その目線を通してみる大人のおろかさや滑稽さはあまりに研ぎ澄まされていて痛々しい。 社会は普通、悪と呼ばれるものを許しはしない。しかし、時として少年たちにそれは譲歩される。 少年たちは既に常に被害者ではないにもかかわらず。 その危うさを感じずにはいられない。
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昭和38年刊。好きな作品。 港は、普段からよく行くところで身近であるはずなのだが、そこに働く港湾労働者や船員、税関などの仕事とは全く縁がないため、非常に新鮮な気持ちで興味を持って読むことが出来た。父方の祖父が戦前に外国航路の航海士をしていたということもDNAが記憶しているのかもし...
昭和38年刊。好きな作品。 港は、普段からよく行くところで身近であるはずなのだが、そこに働く港湾労働者や船員、税関などの仕事とは全く縁がないため、非常に新鮮な気持ちで興味を持って読むことが出来た。父方の祖父が戦前に外国航路の航海士をしていたということもDNAが記憶しているのかもしれない。無性に心がざわついて仕方がなかった。 この作品は、イギリスで映画化されている。 ルイス・ジョン・カリーノ監督が1976年にサラ・マイルズとクリス・クリストファーソンを主役に撮った。手元の文庫本のカバーの内側には、映画のシーンが6種類載っている。昭和51年10月20日 23刷とある。
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