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美しい星 の商品レビュー

3.8

177件のお客様レビュー

  1. 5つ

    35

  2. 4つ

    61

  3. 3つ

    49

  4. 2つ

    7

  5. 1つ

    2

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2019/07/07

純文学の作家がSF書くと変な小説になりますね。大江健三郎の『ピンチランナー調書』とか。それがいい味だしてる、そんな気がします。 最近になって映画化されたので、そちらもおすすめ。平沢進さんの挿入歌『金星』が素晴らしい。 https://gaga.ne.jp/hoshi/

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2019/04/08

三島由紀夫の(ある意味では)SF小説。読みにくさはあまり無い。 やはり純文学というか、登場人物の劣等感や渇望感は非常にリアリティがある。SF的な世界観の中にも、現代に生きる我々と似たような息吹を感じることができる。 宇宙人という設定だからこそ、人間臭さが強調されているように思えた...

三島由紀夫の(ある意味では)SF小説。読みにくさはあまり無い。 やはり純文学というか、登場人物の劣等感や渇望感は非常にリアリティがある。SF的な世界観の中にも、現代に生きる我々と似たような息吹を感じることができる。 宇宙人という設定だからこそ、人間臭さが強調されているように思えた。なんとも巧妙。 物語は謎の感動を残してフィナーレを迎える。家族小説に弱い読者は、油断してるとホロリと来るかもしれない。 9章での理念の押し問答は、やや難解で飛ばし読みしてしまった。 でもそこに三島由紀夫のエッセンスが詰まっていたのかも?再読する時にはきちんと拾いたい。

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2019/02/25
  • ネタバレ

※このレビューにはネタバレを含みます

三島はミステリーやらSFやら通俗的なものは・・・という残念感を再認識した。昔、これだけ買わず終いにした理由を再発見しただけだった。

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2019/02/19

まだ読んでいる途中なので評価なし。 ちょっと縁があって入手したけど、 歳を取って心が弱くなったのか、こういう辛い話は読めなくなってきた。 今のところ読み終える自信ない。 (2019/01/14)

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2019/01/07

本屋の平積みでこの本に目が止まったとき、正直「何事だろう」と思ったのでした。 うっかりしていたのですが、2016年に映画化されていたのですね。それで再び見注目されたのでしょうね。 SF空飛ぶ円盤小説ものといい、著者が純文学の三島由紀夫氏いい、書かれた年代が1962年(昭和37年...

本屋の平積みでこの本に目が止まったとき、正直「何事だろう」と思ったのでした。 うっかりしていたのですが、2016年に映画化されていたのですね。それで再び見注目されたのでしょうね。 SF空飛ぶ円盤小説ものといい、著者が純文学の三島由紀夫氏いい、書かれた年代が1962年(昭和37年)といい、当時話題になっていいのです。 1962年ころと言えばSFは別世界の文学で、むしろ漫画的な軽いジャンルでしたよ。解説の奥野健男さんの文章にも雑誌に連載中「大丈夫か?」とはらはらしながら読んでいらしたとか。 でも大丈夫、あれよあれよという間に引き込まれて、設定時代を忘れてしい現代にも通じる暗喩・比喩がありました。特に人間に化けているとされる宇宙人たちの派閥争いの議論は圧巻です。(解説の奥野さんはドストエフスキーのカラマーゾフの兄弟における「大審問官」の章のようだと) 宇宙戦争は何も武器を取って戦うだけではありませんのね。しかも三島流唯美主義のきらびやかな文章。「人間に化けている」大杉家家族の生活をなんと巧みに描写してあることか。 それにわたしには昭和37年という年代に注目してしまいます。 そうでした、当時はソビエトとアメリカが核実験競争をしていて終末的な不安もありました。冷戦時代と呼び、ケネディ大統領暗殺もこの後すぐ、三島由紀夫氏に至ってはこれから10年たたないうちに衝撃的な死を選びました。 「美しい星」になってほしい地球はこの小説が書かれてすぐ、月に到達したアメリカの宇宙ロケット乗組員の「地球は青かった」が今にして思えば皮肉なものです。 翻って現代、世界戦争の危機は去っていません。中国が月の裏に到達したとか、北朝鮮が宇宙開発のため(うそ)大陸間弾道弾ロケットを飛ばすやら核実験やら、アメリカもロシアも何やってるのだか・・・。ますます複雑になりました。少しも安穏な世界になってません。

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2018/11/11

痺れたーーー!!! SFは全然興味がなくて、三島由紀夫であっても買うだけ買って、読む気がしなかった作品でした。 4人家族はみな、違う星から来た宇宙人で、それぞれに指名を持って家族として暮らしている。 突飛すぎるでしょ!って内心思いながらも、読み進めていくと、突飛すぎる表現なのに...

痺れたーーー!!! SFは全然興味がなくて、三島由紀夫であっても買うだけ買って、読む気がしなかった作品でした。 4人家族はみな、違う星から来た宇宙人で、それぞれに指名を持って家族として暮らしている。 突飛すぎるでしょ!って内心思いながらも、読み進めていくと、突飛すぎる表現なのになぜかとてもしっくりくる「わかる!」という感覚に陥ってしまう。。。 難しい言葉を使っているわけではないのにどうしてなんだろう?すごいなあ三島由紀夫。前に読んだ作品でも同じことを感じて、同じように感想を書いた気がするけど、私にはこんな言葉しかないです。とても面白かった。

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2018/10/24
  • ネタバレ

※このレビューにはネタバレを含みます

三島由紀夫のSF小説。(!)これまで読んだ三島由紀夫の小説で一番好きです。 あるときUFOを見たことで、それぞれ地球ではない星から来たことに気づき、使命感に目覚める家族の話。 この小説には、苦しみながら生きる人類を全員安楽死させ、美しい星にしようと目論む異星人も登場するのだが、障害者施設を襲った、相模原の事件を思い出す…。 そして相模原の犯人も「UFOを見た」と言っているそう。 奇妙な符合だ。三島由紀夫は時代を見越していたのだろうか。 地球を滅ぼそうとする勢力と地球を守ろうとする勢力とのやりとりが非常に哲学的で文学的で、考えさせられた。 彼らは本当に他の星から来たのか、そういう妄想にとりつかれただけなのか、 まあ後者なんだろうけれど、 そこらへんが最後まで明かされず、余白が残されている点がとてもよかった。 信じたいものが、真実でいいのだ。

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2018/08/20

一家が自分達の事を宇宙人だと気づいて進んでいくストーリーが面白い! でも表現が巧みすぎて難しく感じたのでまた読み直したいと思った、、

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2018/08/19

水爆実験が行われて、核開発競争が盛んだった時代の話。 三島は果たしてどの立場だったのだろう。 意外と人類の未来より家族の絆を重視していたかもしれない。

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2018/06/22

三島由紀夫による超現実小説。平気で宇宙が出てくる。 SF的だがそれ以上に社会的で、しっかり得意分野に持ち込むあたりさすがだと思った。

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