野菊の墓 の商品レビュー
技巧的な面白さは ないかもしれないけど 牧歌的な昔の日本を味わえた 2歳の差が こんなに壁になるなんて 現代の人達には 分からない感覚だろうなぁ... 椙山書店にて購入
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優しくて控えめな少女と、近所に住む2歳年下の少年の純粋な初恋の話。 子供の幸せを願って、2人を離れ離れにする大人たちが、結局は子供たちを不幸にしてしまう。悲劇の中にあっても、親を責めずに慰めの言葉をかけ、自分自身が強くなろうと決意する少年の強さに感動した。 大人から見ると子どもは...
優しくて控えめな少女と、近所に住む2歳年下の少年の純粋な初恋の話。 子供の幸せを願って、2人を離れ離れにする大人たちが、結局は子供たちを不幸にしてしまう。悲劇の中にあっても、親を責めずに慰めの言葉をかけ、自分自身が強くなろうと決意する少年の強さに感動した。 大人から見ると子どもは未熟に見えるが、子どもなりに自分自身の感情を受け止めて、人生を決めていけるということを信じなければいけないタイミングがあるんだろうなと思った。
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正岡子規に師事していた伊藤左千夫 酪農家でもあった 写生の人。 表現せずには生きられない 文学は道楽ではない「去年」 八女との食卓。生活と文学。
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何度読んでも味わいのある素晴らしい名作だと改めて思いました。 最初に読んだのは、中学生の頃だったと思います。大泣きしました。何と悲しいお話なのだろうと思いました。その後も何度か読み今回。情景描写の美しさ、格調のある文章等読みつがれる理由がよくわらりました。 時を戻すことはできない...
何度読んでも味わいのある素晴らしい名作だと改めて思いました。 最初に読んだのは、中学生の頃だったと思います。大泣きしました。何と悲しいお話なのだろうと思いました。その後も何度か読み今回。情景描写の美しさ、格調のある文章等読みつがれる理由がよくわらりました。 時を戻すことはできない。その時々を悔いなく生きなければという気持ちが、強く残りました。
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十五歳の政夫と二つ年上の民子。 幼い清純な恋は、大人たちのために隔てられてしまいます。 政夫は町の中学へ、民子は心ならずも他家に嫁ぐことに。 そして間もなく病死。 今尚、可憐な恋物語として読者の共感をさそい続ける『野菊の墓』。 再読ですが、若い時とは違って、今になって分かることも...
十五歳の政夫と二つ年上の民子。 幼い清純な恋は、大人たちのために隔てられてしまいます。 政夫は町の中学へ、民子は心ならずも他家に嫁ぐことに。 そして間もなく病死。 今尚、可憐な恋物語として読者の共感をさそい続ける『野菊の墓』。 再読ですが、若い時とは違って、今になって分かることもあり、改めて、良い作品だなと思いました。 幽明遥けく隔つとも僕の心は一日も民子の上を去らぬ。 ー 91ページ
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作者の情緒を身近に感じすぎて却って物語に集中できなかった。客観的に書かれている話のほうが不思議と感情移入しやすい気がする。
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久々にこんなにピュアな恋愛小説読んだ…。この時代を生きたことはない筈なのになんかリアル。伊藤佐千夫の作品にぐっと興味が湧いた。 終始主人公視点で進むのだけど、民子を礼賛する言葉はほとんど内面に関するもの。外見や性愛に囚われない、イノセントな恋愛だということを示してる。主人公の愛情はヒロインが他人の元へ嫁いでも何ら変わらない。美しすぎる。ムリ。泣いた。素敵すぎる。 この時代の恋愛小説といえばひたすら女性が耐え忍ぶ精神性を尊ぶものが多い印象があって、個人的には政夫の誠意が光る作品だったかも。
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こんなにも綺麗で胸の詰まる恋ってあるのか。一度は体験してみたいけど立ち直る自信は…ねぇ…… 政夫さんの精神力には見習うべきものがあります。言葉選びも素晴らしい。相手を想う気持ちに長けてますね。
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七月三十日 左千夫忌 伊藤左千夫命日ですね。懐かしい野菊の墓でも。 「野菊の墓」1906年 初小説 淡く切なく儚い、野菊の様な少女の初恋。 少年は15歳、従姉妹の民子は17歳。二人は、幼い頃から仲良く、この頃から、お互いに清純な恋心を抱き始めていた。 民子が2歳年上であること、...
七月三十日 左千夫忌 伊藤左千夫命日ですね。懐かしい野菊の墓でも。 「野菊の墓」1906年 初小説 淡く切なく儚い、野菊の様な少女の初恋。 少年は15歳、従姉妹の民子は17歳。二人は、幼い頃から仲良く、この頃から、お互いに清純な恋心を抱き始めていた。 民子が2歳年上であること、ただそれだけで、母や義姉に二人の恋は認められず、とうとう民子は別の男性に嫁ぐことになる。民子は、精神的に肉体的に弱っていく。そして、流産の後、亡くなってしまう。 少年は、たとえ誰と結婚しようとも民子の心は自分にあると信じていたが、彼女の死は受け入れがたいものだった。彼女の墓の周りを野菊でいっぱいにする。そして、二人への仕打ちに後悔する母親をも支えようとする。成就できなかった初恋に胸が詰まる。 ストレートなストーリー。時には、心の浄化。 「浜菊」 これがなかなかの良作。 友あり遠方より来るが、それをしっくりもてなさない友人。客人は、すこぶる居心地が悪い。年賀状では遊びに来いって書いてあったのに。去年は楽しく再会を楽しんだのに。 客人の内心は謎と不安と不満でいっぱいになる。居た堪れず、翌日にはそそくさと旅立つ。 なんか、もう、いつの時代もあるよね、こんな事。 「姪子」 うーん。働き者の姪子。 「守の家」 子供のお守りの“守”。子供が5歳になり、実家へ戻った“守”の女性。お別れの寂しさ。 昭和の文庫で読んだから、収録短編が今と違うかもしれない。
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情景描写の美しさや、若い二人の初々しい恋愛がとても素敵だった。 ただ、政夫は恋に恋してるだけのような感じがしてしまった。本当に民子のことを思ってるんだったら会いに行ってやれよ!まあ、15歳だったらそんなもんかなとは思うけど。 あと、民子も最後に握るのは写真と手紙は違うだろ。自分の死後にそれをみた母親達がどんな気持ちになるのか想像できない子じゃないと思うから、もしかしたら無理矢理結婚させられた腹いせとして、自分の死後に傷つけてやろうという魂胆があったのかもだけど、もしそうじゃないんだったら竜胆を握っておけばよかったのに。せっかく政夫=竜胆という2人だけの約束事があったんだから。
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