彼岸過迄 の商品レビュー
ロマンチック趣味で就職活動中の青年・敬太郎の目線から、友人の須永と彼の親族達との間に渦巻く複雑奇怪な事情を解き明かして行く物語。前半は敬太郎が就職のために奔走する内に須永の親戚達と知り合う過程が描かれ、後半は須永が語り敬太郎が聞き手に回る形で、須永と従姉妹の千代子との恋の駆け引き...
ロマンチック趣味で就職活動中の青年・敬太郎の目線から、友人の須永と彼の親族達との間に渦巻く複雑奇怪な事情を解き明かして行く物語。前半は敬太郎が就職のために奔走する内に須永の親戚達と知り合う過程が描かれ、後半は須永が語り敬太郎が聞き手に回る形で、須永と従姉妹の千代子との恋の駆け引きの様な話が中心となる。「恐れない女と恐れる男」それは須永の母親が、千代子が生まれた時に将来息子の嫁にする様に頼んだことから始まって…。
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「恐れる男」須永君と自分が重なって仕方ないです。松本は漱石作品の中でも大好きなキャラ。後期三部作第一作目、ということで、苦悩はやや緩めなのかなあ。
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一説ではこの小説のタイトルを決めていなかった漱石が「彼岸過迄」にこの小説を書き終える、ということでこのタイトルをつけたらしい。ものすごいネーミングセンス・・。
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