1,800円以上の注文で送料無料

細雪(中) の商品レビュー

4.1

83件のお客様レビュー

  1. 5つ

    24

  2. 4つ

    35

  3. 3つ

    16

  4. 2つ

    0

  5. 1つ

    0

レビューを投稿

2026/02/06

中巻は、妙子のお話がメイン。 雪子は引っ込み思案で(でも、芯はある)、子供好き、良妻賢母タイプ。一方、妙子は自由奔放、人形製作だけでなく洋裁もはじめ、働く女性の、はしりのようでバイタリティーに溢れている。 幸子ねえさん、妙子の男性関係で(ボンボンの奥畑と写真家の板倉との関係、...

中巻は、妙子のお話がメイン。 雪子は引っ込み思案で(でも、芯はある)、子供好き、良妻賢母タイプ。一方、妙子は自由奔放、人形製作だけでなく洋裁もはじめ、働く女性の、はしりのようでバイタリティーに溢れている。 幸子ねえさん、妙子の男性関係で(ボンボンの奥畑と写真家の板倉との関係、板倉の運命は可哀想過ぎでした)心労がたえません。幸子は姉でありながら、雪子や妙子を我が子を見るような眼差しです。 ドイツ一家の子供たちと、幸子の子(悦子)が遊ぶ様子、ほほえましい。おどり寿司を食べる場面もあり(私は食べたことありません。)本当に上流家庭の話なんだなあと思います。 雪子と妙子の今後はどうなる?幸子ねえさん、ガンバレ!

Posted byブクログ

2025/10/30

板倉と災害  この巻は、板倉で始まって板倉で終るので、末っ子の妙子の動向に終始してゐた。またある面では災害の巻として、言葉たくみに水害、風害、病気を読まされて圧倒された。  西洋に人気があるのもわかる気がする。ある時期の人間といふのが、切り出して拡大してみれば誠に波瀾に富んでゐる...

板倉と災害  この巻は、板倉で始まって板倉で終るので、末っ子の妙子の動向に終始してゐた。またある面では災害の巻として、言葉たくみに水害、風害、病気を読まされて圧倒された。  西洋に人気があるのもわかる気がする。ある時期の人間といふのが、切り出して拡大してみれば誠に波瀾に富んでゐるのは、SFやミステリなどの大仕掛けを加へなくても面白い物語になることの証左であり、勇気づけられた。

Posted byブクログ

2025/10/14
  • ネタバレ

※このレビューにはネタバレを含みます

引き続き面白い〜淡々とした日々なんだけど、普通に続き気になるし、面白いんだよなあ。。下巻もこのまま続けて読んでしまう 社会の情勢はそろりそろりとよくなくなり、隣人のドイツ人一家も引き上げてしまう。上は三女の雪子が中心だったけど、中は四女の妙子へスポットライトが多く当たる。 まさか板倉とああなるとは、大水の際には思いもせなんだでしたが、進んでみればそうなるのも当然のような経緯で、とはいえ板倉が死んでしまうし(驚き!)、これが下巻でどうなっていくのか。。 以下好きだったところ。 …彼女(幸子)と二人の妹達の間柄は、ちょっと普通の姉妹の観念では律し難いものであった。彼女はしばしば、貞之助のことや悦子のことよりも、雪子のことや妙子のことを心に懸けている時間の方が多いのではないかと思って、自ら驚くことがあったが、正直に云って、この二人の妹は彼女に取って、悦子にも劣らぬ可愛い娘であったと同時に、無二の友人でもあったと云えよう。…(p.227) …或る日、夕方帰宅した彼は、幸子が見えなかったので、捜すつもりで浴室の前の六畳の部屋の襖を開けると、雪子が縁側に立て膝をして、妙子に足の爪を剪って貰っていた。…貞之助は、そこらに散らばっているキラキラ光る爪の屑を、妙子がスカートの膝をつきながら一つ一つ掌の中に拾い集めている有様をちらと見ただけで、又襖を締めたが、その一瞬間の、姉と妹の美しい情景が長く印象に残っていた。そして、この姉妹たちは、意見の相違は相違としてめったに仲違いなどはしないのだと云うことを、改めて教えられたような気がした。…(p.294) その他、歌舞伎を見に行く描写も好き。三島とかの小説にも「今月は〇〇が出ているので〜」みたいな描写あるけど、私もそう思うから親近感を覚えるポイント。 …その明くる日の歌舞伎座で、最後の吃又の幕が開く少し前…(三十三の一文目、P332)など

Posted byブクログ

2025/10/12
  • ネタバレ

※このレビューにはネタバレを含みます

上巻は雪子の見合い話が中心であったが、本巻では妙子周りの人間関係であった。カバー裏に、雪子の縁談を早く取りまとめねば、というような言葉があったので、焦燥感に駆られた蒔岡家の奔走が描かれると思いきや、そちらはほとんど進展せず肩透かしをくらった。ただ、妙子と雪子の利害上の対立が浮き彫りになった。当人たちは仲睦まじく接しており感情的な対立は見られないが、板倉の死により一つ悩みの種は消えたものの、利害上の対立は根本的には解決していない。この危うさを下巻でどう着地させるのか楽しみである。 中巻を読み終えて改めて思うのは、この小説は幸子の心の動きにこそ真髄がある。雪子や妙子は物語の中心でありながら、常に我々は幸子の眼を通して細雪の世界を見ている。上巻から変わらず、幸子の苦労は絶えない。自身の流産から完全に立ち直れない中、二人の妹と本家の意向をまとめるのにまさに東奔西走する、その細やかな気遣いに心打たれる。幸子の心理描写は精緻かつ著者の愛情に満ちているようにも感じる。幸子の幸せを切に願う。

Posted byブクログ

2025/09/20

上巻に続き、阪神間とりわけ芦屋の風情ある光景が目に浮かぶ。上巻では雪子がメインに話が展開されていたが、本作では妙子が話の中心となる。 神戸大水害、板倉の病気など鬼気迫る内容も多く、ハラハラしながらあっという間に読み終えた。下巻が楽しみ。

Posted byブクログ

2025/06/25
  • ネタバレ

※このレビューにはネタバレを含みます

細雪、全然事件起きないし日常〜って感じだと思ってたんだけど、中巻めっっっちゃ色んな事件起きた。上巻は雪子ちゃんの話だったけど中巻はこいさん中心の話だったな…。水害事件ではこいさんを心配に思って幸子姉ちゃんが泣き出すところでわたしももらい泣き…。そして最後は板倉までも…死ぬとは思わなかった…うそでしょ…。 「予想もしなかった自然的方法で、自分に都合よく解決しそうになったことを思うと、正直のところ、有難い、と云う気持が先に立つのを如何とも制しようがなかった。人の死を希うような心が、自分の胸の奥の何処かに潜んでいると考えることは、不愉快でもあり浅ましくもあるけれども、どうやらそれは事実なのである。」これが真理すぎて刺さった。人間を描いているなぁって感じ。 幸子姉ちゃんの人を一方向からじゃなく多方面から見てる感じがすごく好きだったのと、こいさんと雪子ちゃんの爪切りのシーンが美しかったのと、こいさんの良いように色々してあげてるのに好意を無碍にされてる気がする!って貞之助にぶうたれる幸子姉ちゃんが可愛いかった。その妻の顔を見た貞之助が小さい頃の姉妹喧嘩の時もこんな顔してたんだろうなって想い馳せちゃうの愛すぎるだろ!!この夫婦推せる!!! こいさん中心だけど幸子姉ちゃんの物語でもあった。いよいよ下巻に進みます。

Posted byブクログ

2025/05/28

末娘の妙子は、雪子とは違い、自由奔放な性格で、過去には駆け落ちしたところを新聞に書かれたことも。 恋愛事件が絶えず、それを処理するために幸子夫婦は飛びまわらざるをえない状況でした。 一家が大水害にみまわれ、姉の鶴子一家は東京に転任。 志那事変が日ましに拡大していくなか、姉妹たちの...

末娘の妙子は、雪子とは違い、自由奔放な性格で、過去には駆け落ちしたところを新聞に書かれたことも。 恋愛事件が絶えず、それを処理するために幸子夫婦は飛びまわらざるをえない状況でした。 一家が大水害にみまわれ、姉の鶴子一家は東京に転任。 志那事変が日ましに拡大していくなか、姉妹たちの生活はしだいに窮屈になっていきます。 しかしそうした世間の喧噪をよそに、姉妹たちは花見、螢狩り、月見などの伝統的行事を楽しんでいるのでした。 中巻では、妙子の生活を中心に、四姉妹たちの暮らしが描かれていきます。

Posted byブクログ

2024/11/14

「上からダラダラ名家の生活読まされてつまらないなァ」と思ったけど中の後半から一気に面白くなった。 時代の移ろいを妙子という自立した女で激しく書いている。 それぞれの姉妹が、それぞれの強さを持っていて好きになってきた。 「運」という言葉は、科学や医療が未発達だからこそある言葉な...

「上からダラダラ名家の生活読まされてつまらないなァ」と思ったけど中の後半から一気に面白くなった。 時代の移ろいを妙子という自立した女で激しく書いている。 それぞれの姉妹が、それぞれの強さを持っていて好きになってきた。 「運」という言葉は、科学や医療が未発達だからこそある言葉なのかもしれない。

Posted byブクログ

2024/11/03

風邪をひいたので、あまり事件が起こらない「細雪」を少しずつ読むのはちょうどよい。 大人になって読む「細雪」は妙子への印象が違う。家父長制の犠牲者だなあと思う。 谷崎は松子賛歌として「幸子」を描いているのね、というのもよくわかる。自慢なのね。

Posted byブクログ

2024/01/04

2024.1.4 読了。 蒔岡家の4姉妹を中心に物語が進んでいく。個性の違う4姉妹が描かれる。 中巻はやはり次女・幸子の視点で語られることが多く、物語の中心は四女の妙子という感じ。 雪子とは対照的な新進的感覚と奔放さを持ち冷静でクレバーな女性というイメージが強かった。 上巻同...

2024.1.4 読了。 蒔岡家の4姉妹を中心に物語が進んでいく。個性の違う4姉妹が描かれる。 中巻はやはり次女・幸子の視点で語られることが多く、物語の中心は四女の妙子という感じ。 雪子とは対照的な新進的感覚と奔放さを持ち冷静でクレバーな女性というイメージが強かった。 上巻同様本家は少し影が薄いように思えた。 4姉妹はそれぞれの考えを持っていて、けして仲が悪いわけではないが考え方の違いによって行動が微妙にズレてしまう感じの表現が巧いと感じられたし、寧ろふとした時間ができて姉妹が集まった時などはお互い思いやりを持って過ごしている感じだった。 フィクション作品ではあるけれど当時の時制を描き、それによって登場人物たちも変化していく。 歴史に疎いので注解で詳しく説明してくれているのも有難かった。

Posted byブクログ