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春琴抄 の商品レビュー

4.1

485件のお客様レビュー

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美しい純愛、素晴らし…

美しい純愛、素晴らしい作品だと思います。ある意味エロティックな。読んでよかったと思った本でした。

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 文と文の間に句点の…

 文と文の間に句点のない文章で書かれた作品。章の他には段落もなく改行もされていないため、適当なページを開いてみてみると、そのぎっしり書かれた文字に驚く。谷崎は素晴らしい文章読本を書くくらい、その表現対象とそれに適した文体に意識的だった作家だ。『春琴抄』における谷崎の意図を私は知ら...

 文と文の間に句点のない文章で書かれた作品。章の他には段落もなく改行もされていないため、適当なページを開いてみてみると、そのぎっしり書かれた文字に驚く。谷崎は素晴らしい文章読本を書くくらい、その表現対象とそれに適した文体に意識的だった作家だ。『春琴抄』における谷崎の意図を私は知らない。だからこれは私個人の感想だが、琴・三味線の盲目の美人師匠とその奉公人でもあり弟子でもある男との物語を描くこの作品において、その文体は多少の読みずらさはあるものの途切れのない音楽を思わせる。その音楽的文体を感じながら、一気に読

文庫OFF

佐助は春琴に献身して…

佐助は春琴に献身しているようですが、実際は春琴を自分好みのサディスティックな女性に仕立てているのですよね。そういう意味でマゾヒスティックな作品です。

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薄い本なのにとても重…

薄い本なのにとても重い内容を含んだ傑作中の傑作。谷崎の真髄がわかる。

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盲目の少女とその家の…

盲目の少女とその家の書生の恋愛を描いている。とても読みやすいので、読んでみてください。

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目が見えなくても、誇…

目が見えなくても、誇りを失わずことの世界に生きた女性。その女性に尽くし生涯を捧げた男性。二人の物語。

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春琴抄は、視力を失っ…

春琴抄は、視力を失った美貌の女性・春琴さんと、その世話をする男・佐助の話。前半は苛烈すぎる春琴の性格に馴染みきれなかったのですが、視力を失って、更に佐助が彼女のために失明してから少し心を許した感じになりまして、そこから後の主従っぷりは好きです。関西弁の喋りと、日本的な美しさで描か...

春琴抄は、視力を失った美貌の女性・春琴さんと、その世話をする男・佐助の話。前半は苛烈すぎる春琴の性格に馴染みきれなかったのですが、視力を失って、更に佐助が彼女のために失明してから少し心を許した感じになりまして、そこから後の主従っぷりは好きです。関西弁の喋りと、日本的な美しさで描かれる春琴は鮮やかに印象に残ります。

文庫OFF

オススメ!

恋愛。恋慕の情。その想いに型はない……ということを思い知らされる。あらすじを知っていても、ぜひ読んでいただきたい。盲目の麗人「春琴」と彼女に仕える「佐助」の世界に、じわじわと呑み込まれる……。

TKS

2024/04/12

愛というものに翻弄された男と五体満足に生まれ、蝶よ花よと大切に育てられてきたにもかかわらず、運命に翻弄されて身体的自由を奪われていく女のお話。 人を愛することの重さをずっしりと感じる、厚みの薄い本なのに読み終えた時にはぐったりするような重い愛のお話でした。 愛した人の為にどこまで...

愛というものに翻弄された男と五体満足に生まれ、蝶よ花よと大切に育てられてきたにもかかわらず、運命に翻弄されて身体的自由を奪われていく女のお話。 人を愛することの重さをずっしりと感じる、厚みの薄い本なのに読み終えた時にはぐったりするような重い愛のお話でした。 愛した人の為にどこまでも自分を犠牲にし、どんなにキツく当たられても気持ちを変えることなく尽くしぬく不変の愛情を注いだ一生と身分の差があろうが身体を張って死ぬまで守ってくれた男がずっとそばに居てくれた一生。ある意味それは究極な幸せだったのかもしれないですね。

Posted byブクログ

2024/04/20

本作は「痴人の愛」と違って春琴の容色が衰えた後の話もあるんですね。悲しくなっちゃったよ、佐助どんが絶対に絶対に関係性を変えることを認めなくて。現在の春琴を受け入れることを拒否していて。 佐助が目を潰して2人でおいおいと泣いたその時は春琴にとってどんなにか嬉しかったか知らない。だけ...

本作は「痴人の愛」と違って春琴の容色が衰えた後の話もあるんですね。悲しくなっちゃったよ、佐助どんが絶対に絶対に関係性を変えることを認めなくて。現在の春琴を受け入れることを拒否していて。 佐助が目を潰して2人でおいおいと泣いたその時は春琴にとってどんなにか嬉しかったか知らない。だけれどもそれは春琴を思ってのことではなく、佐助の中の美しい春琴を永遠のものとするためだった。春琴は盲目であの性格でだけど佐助だけはきっと自分のことを分かっていると考えていたのだろうがそれは違った、裏切られたような気分になったろうが佐助は最初から美しくない春琴なんか求めちゃいなかったんだ。佐助が最初からそうだったのか春琴の横暴な振る舞いが佐助を変えてしまったのか。私は後年の春琴を思うとやりきれないよ、孤独で孤独で佐助はそれを分からしめる絶対的な他人で、後悔ばかりが残ったんだろうと。 「痴人の愛」の後続けて読んだ。ナオミみたいに愛されたい自分の欲望と向き合うために。 容姿端麗であることは絶対条件ですね(この時点で無理)

Posted byブクログ