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春琴抄 の商品レビュー

4.1

485件のお客様レビュー

  1. 5つ

    166

  2. 4つ

    147

  3. 3つ

    96

  4. 2つ

    16

  5. 1つ

    1

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2023/11/26

爆笑しながら読むくらいおもろいナオミ最後^_^ ナオミが浮気してるかも?!ってハラハラする場面何回かあったけど毎回おもろいの凄い、にやにやして読むの止まらんなる 譲治の振り回されようが滑稽、男を手玉に取って弄ぶナオミ、それを分かりきってるのに服従せずには済まない譲治の堕落っぷりが...

爆笑しながら読むくらいおもろいナオミ最後^_^ ナオミが浮気してるかも?!ってハラハラする場面何回かあったけど毎回おもろいの凄い、にやにやして読むの止まらんなる 譲治の振り回されようが滑稽、男を手玉に取って弄ぶナオミ、それを分かりきってるのに服従せずには済まない譲治の堕落っぷりが良い 最後に馬乗りになるシーンなんてふたりの関係そのもの、ここを味わうためだけの小説と言っても過言ではないくらい好きな場面

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2023/11/20

人を思うこと、愛すること。 愛の形は本当にそれぞれ。 つくづくそう思える本でした。 佐助、春琴。二人の音色を聴いてみたい。

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2023/11/06

文体が特徴的ですがだからこそより集中して谷崎ワールドにのめり込めました。特に佐助が災難を与えられた後の二人の掛け合いが凄まじい。 目を突き潰す行動には自分はとても及べないけど、佐助の献身の愛の深さがよくわかったというか、異常なまでに献身的で愛の深い彼にとってはこれも一つの形なん...

文体が特徴的ですがだからこそより集中して谷崎ワールドにのめり込めました。特に佐助が災難を与えられた後の二人の掛け合いが凄まじい。 目を突き潰す行動には自分はとても及べないけど、佐助の献身の愛の深さがよくわかったというか、異常なまでに献身的で愛の深い彼にとってはこれも一つの形なんだなと変に納得した。と思ってしまうくらい、徹底して客観視しているけどとても解像度の高い谷崎の人物描写に驚き。

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2023/10/11

状況描写のみに徹するのは、師弟関係の極地に達したこの男女にこちら側を介入させないためであろう。二人だけの世界。付け入る隙は一寸もない。 大小寄り添う彼らの墓参りの情景から始まるというのがなんとも泣ける。 読みにくいと思っていた読点のない文は、やがて的確で美しい情報がダムの如く押...

状況描写のみに徹するのは、師弟関係の極地に達したこの男女にこちら側を介入させないためであろう。二人だけの世界。付け入る隙は一寸もない。 大小寄り添う彼らの墓参りの情景から始まるというのがなんとも泣ける。 読みにくいと思っていた読点のない文は、やがて的確で美しい情報がダムの如く押し寄せる心地良さとなり、結局はひれ伏さざるを得ない。

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2023/10/03

佐助の献身が物凄い。 後半、真に繋がった2人の世界は、常人には到達することができない域なのかもしれない。

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2023/09/22

日本文学において、谷崎ほど芸術家肌の小説家はいない。ヒッチコックが映画の中で多くの「実験」を行ったように、日本語という言語に愛と信頼をおき、歴史という文脈を踏まえながら「新たなもの」を生み出してきた。 今作もまさにそう。句読点を限りなく排除した文章は、一文でさえ読んでしまうともう...

日本文学において、谷崎ほど芸術家肌の小説家はいない。ヒッチコックが映画の中で多くの「実験」を行ったように、日本語という言語に愛と信頼をおき、歴史という文脈を踏まえながら「新たなもの」を生み出してきた。 今作もまさにそう。句読点を限りなく排除した文章は、一文でさえ読んでしまうともう離れることはできない。 古き日本語の艶やかな味わいがぎゅうぎゅうに詰まっている。

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2023/10/17

すごかった 大切な人にどれだけ寄り添ったとしてもその人とおなじ境遇にはなれない 目が見えてしまう、どうしてもそこに隔たりを感じてしまっていたのだろうか どうにかして同じ苦しみ悲しみを感じ一緒に生きていきたいという思い、わかる気がする

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2023/08/23
  • ネタバレ

※このレビューにはネタバレを含みます

盲人である、主、そして師である春琴と、その弟子である佐助の2人の愛のかたちを描いた文学。 谷崎は、「不足の美」というテーマを本作の根底に散りばめているのではないかと感じた。 視力が不足している春琴、句読点が不足している文体など、通常態からの意図的な逸脱を試みている。 この「不足の美」という観点は、何でもかんでも消費しては充足感に満ちることのない現代人の空虚な心に新しい美観をもたらすのではないか。 ただ、物語作品としては特に大きな起伏はなく、佐助の目潰しも既に知っていたため、衝撃的な展開がなかった。 故、この評価、お許しを。

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2023/08/22
  • ネタバレ

※このレビューにはネタバレを含みます

ホンタメというYouTube で紹介してて面白そうだと思い、購入。 【感想】 文章に鉤括弧がなく、流れるように読めた。 章が変わる時に句読点がなく、次の章に流れるように誘導している感じがした。 描写から春琴のわがままな性格や 佐助のお人好しな性格で、かつ春琴を想ってることが節々から伝わってくる。 佐助が自ら盲人となり、春琴抄にそのことを 告げるシーンが一番印象的で美しかった。 言葉数は少ないが、2人が心のうちで喜びを分かち合っていることが尊い。 佐助が自ら白内障になる前に、「のちに佐助が盲目となるが〜…」という表現があったが 春琴の生き様や佐助の性格を見ていく中で、 何が彼を盲人にさせるか想像が掻き立てられて、 その後の物語の展開を想像させるものになっており、先が気になるような書き方だったと思う。

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2023/07/30

盲目の美しい娘、春琴と身の回りの世話をする下男佐助。三味線の師匠と弟子でもある。 春琴の美しさ、儚さがそこはかとなく文章から伝わってくる。一方で気性は激しく、気位高く、お金に厳しい。佐助を泣かせる程に体罰と厳しい指導を行う。 佐助は、仕えた最初から春琴への憧れがあり、師匠として...

盲目の美しい娘、春琴と身の回りの世話をする下男佐助。三味線の師匠と弟子でもある。 春琴の美しさ、儚さがそこはかとなく文章から伝わってくる。一方で気性は激しく、気位高く、お金に厳しい。佐助を泣かせる程に体罰と厳しい指導を行う。 佐助は、仕えた最初から春琴への憧れがあり、師匠としての尊敬の念、やがて深い愛情へと変わっていく。愛おしさを表現する文章が何気なくエロい。マゾ的な性癖も感じさせる。 そんな上下関係であるはずなのに、妊娠するとは、オイオイ、どういう事か?えーっ⁈そういう事なのか?2人は否定し、ここではハッキリした事情は語られないままだ。 人から恨みを買う事になった春琴は顔に大火傷を負ってしまう。その春琴が「私を見るな」と言った為に、自らの目に針を刺し失明した佐助。あまりにショッキングだ。ヤバすぎる。 しかし、この事で2人は同じ盲人となり、同化し、より絆が深まる。ようやく肉体だけでなく心で結ばれた。(やっぱり肉体関係はあったんかーい)佐助は、不幸ではなく、幸せを得たと言うのだから、度肝を抜かれた。 そのクライマックスシーンでは、自然と涙が溢れ出てしまい、心が揺さぶられる。そこまでの愛があるのかと…。 今も大阪の町のどこかに2人のお墓がひっそりと存在しているかもしれない。 これが谷崎の耽美な世界なのか…。読後しばらく抜けきれない。 密やかで不思議な究極の愛の描き方に今後ハマりそうな予感がする。

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