刺青・秘密 の商品レビュー
「刺青」と「秘密」だけの本かと思っていたが、短編集だったということを知った。相変わらず難しい内容で、理解できないところも多かった。
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個人的には最近の小説の文体より読みやすい。ところどころにフェティシズムがにじんでいて、描写の力の入れ方が格段に強くなっているところがある。
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「異端者の悲しみ」が作者の自伝的小説だと聞いて読んだが、繊細すぎるがゆえに歪んでしまったのかと思うと悲しい気持ちになった。 世界は自分の見方で変わる。
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久しぶりの谷崎潤一郎、解説を読むと一番初期の作品とのこと。「谷崎は聴覚型の作家」と解説に書かれていたが、「母を恋うる記」など日本語の美しさを実感する。
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短編集(中編も含まれている)であり、それぞれの話が面白い。少年、秘密、異端者の悲しみか特に良かった。タイトルにある刺青はこんなに短いものだったんだと、少し拍子抜けしてしまった。笑
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初の谷崎潤一郎作品。 出てくる人物はほとんど狂人じみた人達ばかりで、共感できるところはほぼ無い。 ただ、文章に惹きつけられる。 難しい言葉が多いけど、不思議と苦にならない。 特に短いけど心を掴まれる「刺青」と幻想的な情景描写が美しい「母を恋うる記」が良きでした。 もっと別の谷崎潤...
初の谷崎潤一郎作品。 出てくる人物はほとんど狂人じみた人達ばかりで、共感できるところはほぼ無い。 ただ、文章に惹きつけられる。 難しい言葉が多いけど、不思議と苦にならない。 特に短いけど心を掴まれる「刺青」と幻想的な情景描写が美しい「母を恋うる記」が良きでした。 もっと別の谷崎潤一郎作品を読みたい
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谷崎潤一郎の短編集だがどの物語もそれぞれ怪しい雰囲気が漂っていてその不思議な艶めかしい世界に取り込まれてしまう感じでした。 特に印象に残ったのは「秘密」と「少年」かな。
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肌をさされてもだえる人の姿にいいしれぬ愉悦を感じる刺青師清吉が年来の宿願であった光輝ある美女の背に蜘蛛を彫りおえた時、今度は……。性的倒錯の世界を描き、美しいものに征服される喜び、美即ち強きものである作者独自の美の世界が顕わされた処女作「刺青」。作者唯一の告白書にして懺悔録である...
肌をさされてもだえる人の姿にいいしれぬ愉悦を感じる刺青師清吉が年来の宿願であった光輝ある美女の背に蜘蛛を彫りおえた時、今度は……。性的倒錯の世界を描き、美しいものに征服される喜び、美即ち強きものである作者独自の美の世界が顕わされた処女作「刺青」。作者唯一の告白書にして懺悔録である自伝小説「異端者の悲しみ」ほかに「少年」「秘密」など、初期の短編全七編を収める。
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印象に残ったのは「少年」、「異端者の悲しみ」、「母を恋うる記」。「少年」は、マゾヒズムの倒錯、「異端者の悲しみ」は太宰のような自伝的世界、「母を恋うる記」は谷崎の母への思慕、それぞれが印象に残る秀逸な短編集。
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マゾヒズム、サディズム、性的倒錯・・・日常の中に潜む屈折した人間の感情を描いた6作に続いて、最後の「母を恋うる記」はただ、美しく、切なかった。
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