1,800円以上の注文で送料無料

眠れる美女 の商品レビュー

3.8

204件のお客様レビュー

  1. 5つ

    44

  2. 4つ

    69

  3. 3つ

    49

  4. 2つ

    10

  5. 1つ

    4

レビューを投稿

2010/08/25

川端康成は日本文学の最高峰の一人では? 『片腕』 人間の内面の言葉にできないもの 不気味で美しく 肉感的で孤独な感じ。 簡単には言葉にできない世界を 完璧に近い感覚で構成しつくした感じ。 TVでやってたドラマ(NHK8月23日)は陳腐で子供だましでお粗末。 小説とはまったく比...

川端康成は日本文学の最高峰の一人では? 『片腕』 人間の内面の言葉にできないもの 不気味で美しく 肉感的で孤独な感じ。 簡単には言葉にできない世界を 完璧に近い感覚で構成しつくした感じ。 TVでやってたドラマ(NHK8月23日)は陳腐で子供だましでお粗末。 小説とはまったく比べ物にならない。

Posted byブクログ

2010/08/16

計六人の眠っているだけの女を執拗に描写するところが凄い。それに関係して、女の想い出を挿入してくるのが、主人公の老人の悲哀を加速させる。老いることの恐ろしさと、男でなくなることの恐ろしさが花や風景や音で丁寧に表現されている。 自ら死ぬことを抑制され、老いさらばえた後には、「自殺する...

計六人の眠っているだけの女を執拗に描写するところが凄い。それに関係して、女の想い出を挿入してくるのが、主人公の老人の悲哀を加速させる。老いることの恐ろしさと、男でなくなることの恐ろしさが花や風景や音で丁寧に表現されている。 自ら死ぬことを抑制され、老いさらばえた後には、「自殺するよりももっとさびしい時」があるのだそうだ。上手く生きていったところで、罪悪感に苛まれると。 「老人どもはひざまずいて拝む仏をおそらく持っていない。はだかの美女にひしと抱きついて、冷たい涙を流し、よよと泣きくずれ、わめいたところで、娘は知りもしないし、決して目覚めはしないのである」(眠れる美女/川端康成)

Posted byブクログ

2010/07/05

2010年7月4日 読了。 とある課題のために読むことになった川端康成の作品。 たぶん官能的というわけではないけど、変態な香りが……他人の評価はどうであれ、少なくとも自分の好みではない。

Posted byブクログ

2010/04/20

おそらく社会的に成功したであろう老齢の男性たちが、薬によって死んだように眠らされた一糸まとわぬ美しいきむすめと一晩をともに眠るための隠れ家が舞台。 全体的に、何とも言えないエロい雰囲気が漂っている。 江口は自分のことを男性としてまだ不能ではないと描かれているが、作中ではことにお...

おそらく社会的に成功したであろう老齢の男性たちが、薬によって死んだように眠らされた一糸まとわぬ美しいきむすめと一晩をともに眠るための隠れ家が舞台。 全体的に、何とも言えないエロい雰囲気が漂っている。 江口は自分のことを男性としてまだ不能ではないと描かれているが、作中ではことにおよんでないので、もしかしたらこれはそうでありたいという切実な思いのみで実際は違うのではないだろうか? この作品を読み返してみて、処女は特別なエネルギーを秘めた存在として描かれていることを改めて実感した。 息はしていても、まるで死んだかのように眠らされている少女。 何を行っても絶対に抵抗することもなく、首を絞めようと思えば簡単に締められるだろうという江口の夢想も何度も出てくる。 ここに通う老人たちは、過去の自分の女性遍歴を思い出すために通い詰めるのではなく、秘かにネクロフィリア的な嗜好を持ち合わせているのだろうか? いずれにしよ、虚無感を感じるが素晴らしいと思う。

Posted byブクログ

2011/09/06

・・・・・書きかけ・・・・・ 38年前の1972年4月16日に72歳でガス自殺した大阪生まれの小説家。

Posted byブクログ

2010/04/16

単に気持ち悪ーいお話ですが、女性の描写は相当なものです。 舐めるようにして女性を見つめていたらしいと聞いたことがありますが、 これを読むと少し納得。私的には、爽快感の伴う「古都」のがおススメ!

Posted byブクログ

2010/03/26

今風に言うと一種の風俗店となるのだろうか、深く寝入って決して起きることのない裸の若い女性のそばで老人の男が寝るという、ある意味でものすごく変態な話。 今回読んだ川端の長編のなかでも、いちばんエロい。 しかし、死を前にした老いとみずみずしい若さとを対比するのに、この設定以上のものが...

今風に言うと一種の風俗店となるのだろうか、深く寝入って決して起きることのない裸の若い女性のそばで老人の男が寝るという、ある意味でものすごく変態な話。 今回読んだ川端の長編のなかでも、いちばんエロい。 しかし、死を前にした老いとみずみずしい若さとを対比するのに、この設定以上のものがあるだろうか。 この小説についてはかなり激しい否定をしている人もいるようだが、僕は大好きだな。

Posted byブクログ

2010/02/23

後世の作家に多大な影響を与えているようです。 いろいろなところで片鱗に出会います。 ガルシア・マルケスとか吉本ばななとか。 自分もあのお店に行ってみたい。

Posted byブクログ

2010/02/12

川端文学=変態爺の妄想文 というイメージが固まって不動のものとなったのがこれのせい。 いやーマジで不快! よくもここまで不快な話が書けるよね! そういう意味で天才。 ノーベル文学賞って、性描写をフェチっぽく書ける人にあげる賞なんですか? 『雪国』もなんであんな評価されてるのか...

川端文学=変態爺の妄想文 というイメージが固まって不動のものとなったのがこれのせい。 いやーマジで不快! よくもここまで不快な話が書けるよね! そういう意味で天才。 ノーベル文学賞って、性描写をフェチっぽく書ける人にあげる賞なんですか? 『雪国』もなんであんな評価されてるのか分からない…浮気男のどうしようもない話なんじゃないの…? じじいが悶々とするシーンは、パチンコ雑誌のエロ小説レベルだと思います。気持ち悪い。

Posted byブクログ

2009/10/31

川端康成の小説ちゃんと読んだの初めてだった。(教科書を除いて) 眠れる美女は、眠らされた裸の美女の隣で老人が眠る話。すごく簡単に言うと。 でもこんな話書こう、と思うのはきっと川端さんしかいなかったと思う。 片腕も印象深い。日本語が美しい。でも重苦しい…。 09’10’21

Posted byブクログ