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掌の小説 の商品レビュー

4.1

111件のお客様レビュー

  1. 5つ

    39

  2. 4つ

    28

  3. 3つ

    25

  4. 2つ

    3

  5. 1つ

    1

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2016/02/27

中学生の頃に読んだけど、ずっと忘れられない。 誰でも、この短編集の中に絶対心に残り続ける話が見つかると思う。

Posted byブクログ

2016/02/05

いいと思った小品 「日向」「時計」「死顔の出来事」「有難う」「玉台」「母」「縛られた夫」「喧嘩」「化粧」「妹の着物」「愛犬安産」「ざくろ」「小切」「かけす」「隣人」「木の上」「不死」 一つ一つをじっくりかみしめていられる。

Posted byブクログ

2015/09/30

とある物書きの方から薦められて読んだ小説集。 最初の方は、ちょっと読みにくい文章。読み進めるうちにどんどん読みやすくなる。 自分が慣れたのか、川端の文章が良くなっていったのか。 (随分若い頃のものから、40代で書かれたものまで収められているため) ただ、読み終わると、自分の文章力...

とある物書きの方から薦められて読んだ小説集。 最初の方は、ちょっと読みにくい文章。読み進めるうちにどんどん読みやすくなる。 自分が慣れたのか、川端の文章が良くなっていったのか。 (随分若い頃のものから、40代で書かれたものまで収められているため) ただ、読み終わると、自分の文章力も上がったような気がする。

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2015/03/30

122編の小説を読むのにいい疲れを感じた。生涯にわたって書かれた小説は川端の美意識・まごころのたまものである。特に気に入ったのは『有難う』、『喧嘩』、『白馬』である。

Posted byブクログ

2015/01/25

トイレ本として。2年以上かかったかも。途中で別のトイレ本に替わったりしたからな。 短い分量だから色の表現や物語には直接関係しない情報の表現が脳内での映像化を効果的にすることを発見した。

Posted byブクログ

2014/10/01

本屋の平積みから無作為に1冊選ぶランダム読書1冊目。 新刊ばかり読んでいて、こういった数十年前の作品を全然読んでなかったので良い出会いだった。 短編というせいもあるだろうけれど、恋愛・結婚に関する意識が現代と異なっていて、新鮮。

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2022/11/24

以下、2014年4月時点の感想。 「夏だった。朝毎に上野の不忍池では、蓮華の蕾が可憐な爆音を立てて花を開いた」 この一文に天啓を受けたように立ち尽くした高校生のわたし@小汚いフジの書店、を思い出す。 それから手を出しては忘れたりを繰り返したこの本を、ようやく通読した。 結果、...

以下、2014年4月時点の感想。 「夏だった。朝毎に上野の不忍池では、蓮華の蕾が可憐な爆音を立てて花を開いた」 この一文に天啓を受けたように立ち尽くした高校生のわたし@小汚いフジの書店、を思い出す。 それから手を出しては忘れたりを繰り返したこの本を、ようやく通読した。 結果、男(酷薄な)と女、心霊、夢と悪夢、不気味、のラインが好きなことに気づく。 そして、曖昧さ。余韻。ぎょっとする一文。これは文章の妙味。 丸をつけたのは、 日向 指環 金糸雀 白い花 落日 人間の足音 滑り岩 心中 竜宮の乙姫 霊柩車 合唱 屋上の金魚 恐しい愛 百合 処女作の祟り 門松を焚く 母国語の祈祷 家庭 笑わぬ男 黒牡丹 望遠鏡と電話 化粧の天使達 舞踏靴 雨傘 化粧 手紙 不死 地 白馬 雪 「奥さん。この金糸雀は殺して妻の墓に埋めてもようございましょうね」 @ 以下、2014年当時に通読していたことを忘れていた、2022年11月時点の感想。 高校の頃に初読。 そのときは「帽子事件」の〔夏だった。朝毎に上野の不忍池では、蓮華の蕾が可憐な爆音を立てて花を開いた〕という冒頭に陶酔していたものだ。 二十年を経て再読してみたら、おそらくだいたい書かれた順なのだろう、前半のモダニズム視点や文体が、やはり好き。 びっくりするくらい視覚的なシーンもあって、こりゃ映画との相性いいわ、と。 後半、第二次世界大戦中に書かれたと思しき「優等生っぽい作品」が続くが、これもまた一時期「女学生の友」などに書いていた経験が生かされているのだろうな、と。 雑誌に書き続けた職業作家としての川端という視点を獲得できたのが、二十年前との読む側の違いか。 相対として捉えると川端はますます面白くなるぞ、と二十年前の自分に声を届けたい。 20代から40年余り書き続けただけあって、幅が広い。 文庫解説で、吉村貞司が分類している。 ・自伝的な作品(初代含む)(骨拾ひ、二十年、母、日向、月、弱き器、火に行く彼女、鋸と出産、写真、雨傘、処女作の祟り) ・伊豆を舞台とした作品(有難う、髪、指輪、お信地蔵、冬近し、胡頽子盗人、処女の祈り、神います、母の眼、馬美人、踊子旅風俗、玉台、夏の靴、海、滑り岩、海、駿河の令嬢) ・浅草を舞台とした作品(日本人アンナ、鶏と踊子、白粉とガソリン、縛られた夫) ・リラダン風作品(※よくわからんがシニカルで、たぶんシュール、新感覚派みたいなニュアンス?)(化粧、質屋にて、貧者の恋人、硝子、金糸雀、時計、月、雀の媒酌、神います、朝の爪、神の骨、金銭の道) ・写生風作品(笑わぬ男、愛犬安産、黒牡丹、男と女と荷車、夜店の微笑、さざん花、笹舟、紅梅、卵、家庭、化粧) ・夢想・幻想的な作品((弱き器、火に行く彼女、鋸と出産、)不死、心中、霊柩車、屋上の金魚、竜宮の乙姫、女、盲目と少女、蛇(、地、白馬、雪、秋の雨)) 吉村分類は、wikipediaの記述、全収録作品目録も参照して割り振ったが、ほぼ半数。 1971年に新潮文庫より刊行(111編)、のち1989年改版(122編収録。全集に倣い追加されたのは、敵、屋根の下の貞操、恐しい愛、門松を焚く、化粧の天使達、舞踊靴、楽屋の乳房、喧嘩、眉から、藤の花と苺、めずらしい人)、という事情もあるのかしらん。 なお川端の掌編小説の全総数は128編らしい。 そこで自分でも穴埋めするようにやってみた。 結果、リラダン風に組み入れることが多かった。 皮肉というかシニカルな作品が多かったということでもあるが、写生風に入れたほうがよかったかなと思うものも多かった。 まあ分類ってそんなもんか。 さらに自分のお気に入りには★をつけてみた。

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2014/06/05

川端康成はどんなに短くても詩ではなく小説、物語だと、どこかで目にしたことがあるが至言である。(逆に誰だかはどんなに長くても物語ではなく詩である、と続いたはずだか、誰だったか...)

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2014/03/02

読んだときに、まず夏目漱石の『夢十夜』を思い起こしたのだけれども、読んでゆくうちに、ああ、全然違う作品なんだ、と気づいた。さらにいえば、『夢十夜』のほうが名作だと思う。『掌の小説』は残念ながら全然肌に合わなかった。とくに幻想的な世界を描いたものなど、一篇一篇に漂うなんともいえない...

読んだときに、まず夏目漱石の『夢十夜』を思い起こしたのだけれども、読んでゆくうちに、ああ、全然違う作品なんだ、と気づいた。さらにいえば、『夢十夜』のほうが名作だと思う。『掌の小説』は残念ながら全然肌に合わなかった。とくに幻想的な世界を描いたものなど、一篇一篇に漂うなんともいえない雰囲気は大好きだし、中にはものすごくよいものもあるのだけれど、あくまでもひとつの作品としてみた場合、どうも満ち足りない感じがするものが多い。長篇に発展させてもよかったのではと思う作品も多かった。川端は、個人的には長篇作家である。事実、長篇のほうがすらすら読めるのである。ただ、『眠れる美女』などは大傑作なので、長篇でなければダメというより、ただ単に『掌の小説』がよくないだけかもしれない。過去に清水宏監督が一篇を映画化しているようだが、世界観を下敷きにして、より内容を拡げたほうが、個人的にはよい作品になると思う。

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2014/02/15

私は短編小説集は1,2編読むと慣れてきて飽きてしまうので苦手なのですが、これは例外でした(私が川端康成作品が好きだからかもしれませんが)。 ページを繰らせるのは、作品ごとに雰囲気が変わるとかそういう驚きではないです。1篇1篇が人間や人生の破片みたいな感じがして、次はどんなふうに切...

私は短編小説集は1,2編読むと慣れてきて飽きてしまうので苦手なのですが、これは例外でした(私が川端康成作品が好きだからかもしれませんが)。 ページを繰らせるのは、作品ごとに雰囲気が変わるとかそういう驚きではないです。1篇1篇が人間や人生の破片みたいな感じがして、次はどんなふうに切り出された破片なんだろうという期待です。

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