1,800円以上の注文で送料無料

星々の舟 の商品レビュー

3.8

332件のお客様レビュー

  1. 5つ

    80

  2. 4つ

    124

  3. 3つ

    85

  4. 2つ

    20

  5. 1つ

    3

レビューを投稿

2017/11/18

ある家族の一人ひとりが主人公となる短編連作小説。 とはいえ、出てくる話題は、近親相姦、自殺未遂、不倫、堕胎、性的虐待、レイプ、いじめ、そしてなぜか従軍慰安婦、と多種多様の出来事が語られています。 ストーリとしては全6作  雪虫ー次男、暁の視点で書かれた物語 後妻の娘である長女...

ある家族の一人ひとりが主人公となる短編連作小説。 とはいえ、出てくる話題は、近親相姦、自殺未遂、不倫、堕胎、性的虐待、レイプ、いじめ、そしてなぜか従軍慰安婦、と多種多様の出来事が語られています。 ストーリとしては全6作  雪虫ー次男、暁の視点で書かれた物語 後妻の娘である長女、沙恵との近親相姦の話が出てきます。実は血のつながりがあり、禁断の恋となってしまう物語  子供の神様ー次女、美希の視点で書かれた物語 家族全員と血のつながっているのは自分だけという思い込みを持ちながら、不倫をし、堕胎し、そして別れてしまう物語  ひとりしずかー長女、沙恵の視点で書かれた物語 美人がゆえに性的虐待をうけたり、レイプされたり、自殺未遂までしたり、そして、禁断の恋に悩んだりと一人ですべての不幸を背負っているような物語 これはつらい...  青葉闇ー長男、貢の視点で書かれた物語 堅実な人かと思いきや、やはり部下と不倫してしまう。しかし土いじりが好きで田舎暮らしにあこがれる物語。 うーん、土いじりは癒されますからね。  雲の澪ー貢の娘、聡美の視点で書かれた物語 中学時代のいじめの相手に捕まってしまい、今の友達を売ってしまう、そんなつらいことをしてしまう物語。 これは、読んでいて、つらい。 祖父にあたる重之のフォローがよい。  名の木散るー父、重之の視点で書かれた物語 戦争体験者で、朝鮮人慰安婦に愛情をもってしまい、かつ、その慰安婦が殺されてしまう物語。 なぜ、戦争体験で語るのが慰安婦との関係? ひとつの家族ながらも、いろいろ悩みを持ち、生きているそんな物語となっています。連作ということで、話もつながっています。 しかし、この家族、異性関係にだらしないのでは?(笑) また、ちょっと納得がいかないのが、なぜか最終章で出てくる従軍慰安婦周りの話。なぜ、そんな話がここで出てくるのか理解に苦しみます。 結局、強制連行の従軍慰安婦の話にもって行きたかったの?それとも反戦の話にもって行きたかったの?それまでの家族の話は何だったの? と戦争体験の話がかなり違和感を感じてしまう構成です。 全体のテーマそのものが暗めということで、気分的にもすっきりしない物語でした。

Posted byブクログ

2017/11/07
  • ネタバレ

※このレビューにはネタバレを含みます

最後の「名の木散る」のストーリーに衝撃を受けてしまい、それまでの話の余韻が全てぶっ飛んでしまった。 どの登場人物も一見すると何処にでもいそうな人たちであるが、一人一人心の痛みややりきれない思いを抱えて生きている。けれども最後の家長の壮絶な体験は想像を絶するものであった。

Posted byブクログ

2017/09/30

近親相姦から慰安婦問題まで幅広かったが、織り込みすぎ感はなく、それぞれの人生と経験がありつつ、一つの家族としてのつながりも感じられた。

Posted byブクログ

2017/08/06

盛りだくさんの小説。近親相姦あり、不倫あり、いじめありで、どの章も一つの長編になりうる素材。 はじめはドロドロの愛憎劇かと思ったが、一番影が薄い貢の話にすごい共感がもて、それからどんどん話に引き込まれていった。それぞれの家族の話というより、現代社会の問題を取り上げ作者の優しさでオ...

盛りだくさんの小説。近親相姦あり、不倫あり、いじめありで、どの章も一つの長編になりうる素材。 はじめはドロドロの愛憎劇かと思ったが、一番影が薄い貢の話にすごい共感がもて、それからどんどん話に引き込まれていった。それぞれの家族の話というより、現代社会の問題を取り上げ作者の優しさでオブラートをかけたセピア色の小説と感じた。 あとがきにある「自由」がすべての話を貫いている。満足!

Posted byブクログ

2017/07/31

短編連作集。 6人の家族一人一人のお話。 沙恵と暁の話が面白かったなぁ~。あと美樹。 この3人の話は非常に面白かったため、ものすごい勢いで読んでた。 でも、他の人の話になった瞬間ペースダウン。 一冊の本にまとめた割には、いくらなんでも関連性が無さ過ぎなのではないかと。 上述の...

短編連作集。 6人の家族一人一人のお話。 沙恵と暁の話が面白かったなぁ~。あと美樹。 この3人の話は非常に面白かったため、ものすごい勢いで読んでた。 でも、他の人の話になった瞬間ペースダウン。 一冊の本にまとめた割には、いくらなんでも関連性が無さ過ぎなのではないかと。 上述の三人の話は☆5つ。 他は☆3つ。 平均して☆4つ。 って感じです。 それにしても、 「幸福とは呼べない幸せもあるのかもしれない」 う~ん…。わかったようなわからんような…。

Posted byブクログ

2017/07/28
  • ネタバレ

※このレビューにはネタバレを含みます

何故か私の心に残っている一冊です。 家長、亡くなった母、長男、次男、長女、次女、姪っこ・・・それぞれの物語に、見えない絆で関わりあう互いの存在。短編が続きながら、少しづつ彼らの人生も変化していく。 近親相姦の関係に気づき、苦渋の思いで家を飛び出した次男。残された長女。特にこの二人の行く末が気になり、あっという間に読んでしまいました。 燃え上がるような恋が理不尽に終わった後に残る鋭い苦しみを、これからも抱えながら二人は生きていくのかな。

Posted byブクログ

2017/07/16
  • ネタバレ

※このレビューにはネタバレを含みます

ひと家族のそれぞれの人生とか恋愛とかを書いたもの。重之がずっと嫌な役で出ていたけど、重之も重之でそうなった理由があるのが最後に描かれていた。とはいて許せないよね。 さえちゃんとかは美人だからこその辛さなんだろうなあ。噛み合わない家族だなぁ。

Posted byブクログ

2017/06/07

わたしはあまり好きではなかった。村山由佳初めてだったんですけど、難しく感じてしまった。自分自身がいい歳の大人になってきたのもあるけど、グサグサ刺さる感じのストーリーでした。これ、もっと子供の頃に読んでたら違ったろうし、更に歳を重ねてから読んでたら更に違ったと思う。「自由であるとい...

わたしはあまり好きではなかった。村山由佳初めてだったんですけど、難しく感じてしまった。自分自身がいい歳の大人になってきたのもあるけど、グサグサ刺さる感じのストーリーでした。これ、もっと子供の頃に読んでたら違ったろうし、更に歳を重ねてから読んでたら更に違ったと思う。「自由であるということ」を突き詰めれば「孤独であること」にも耐えなければならない、という解説にとてもしっくりきました。 お話としては「雲の澪」が好き。まだわたしは大人になりたくないんだなって心底思った。

Posted byブクログ

2017/01/09

息もつかず一気に読んだ 面白かったなどと言えないかも 引き込まれて 読んでしまわなければ、 兄妹 なのに愛し愛されるてしまった。 許す?赦される?

Posted byブクログ

2016/10/19

最後の章まで面白かったのに、最後で真偽が疑わしい慰安婦左翼イデオロギー小説に変貌。 騙された感がして残念

Posted byブクログ