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タンノイのエジンバラ の商品レビュー

3.9

51件のお客様レビュー

  1. 5つ

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  2. 4つ

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2009/10/04

もうね、この人の本は、ベストジーニストのキムタクみたいに殿堂入りさせようかってくらいいちいち響いてくるんだよね。 別格です。 だからあえてもうこの人の本には5つ星はつけずに4つ星にしときます。 誰もが、本人すら気づかないような痛みをかかえて生きている。 本人が気づかないように...

もうね、この人の本は、ベストジーニストのキムタクみたいに殿堂入りさせようかってくらいいちいち響いてくるんだよね。 別格です。 だからあえてもうこの人の本には5つ星はつけずに4つ星にしときます。 誰もが、本人すら気づかないような痛みをかかえて生きている。 本人が気づかないように強がっている痛みを抱えている。 でも、時にはそっとその無理を吐き出させて上げないといけない。 いつのまにか、その無理が心で抑える間もなくあふれ出てしまう瞬間がある。 ただ、それはそもそも抑えるべきものではなく、人間の心の自然の発散作用。 だからなすがままにするのがよいんだ。

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2009/10/04

主人公が男であろうが女であろうが完全にその人になりきった描き方ができていることにオドロキ。 短編なのに、すぐ切り替えて次のハナシに入れるのはそのお陰。

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2009/10/04

最近、ちょっとブームな長嶋有の作品。飛行機のお供で購入。 ・あらすじ 突然、隣家の娘を預かることになった失業中の男を描いた表題作や、実家の金庫を盗むハメになった三姉弟を描く『夜のあぐら』など、夜の気配を感じさせる三篇。 やっぱりいい感じの長嶋有。 この静かに淡々と流れていくス...

最近、ちょっとブームな長嶋有の作品。飛行機のお供で購入。 ・あらすじ 突然、隣家の娘を預かることになった失業中の男を描いた表題作や、実家の金庫を盗むハメになった三姉弟を描く『夜のあぐら』など、夜の気配を感じさせる三篇。 やっぱりいい感じの長嶋有。 この静かに淡々と流れていくストーリーと、それを単調にさせない文章力は素敵だなぁと思います。テーマというか、観点も好きなタイプの作家さんです。 個人的には『三十歳』が好きだったかもしれません。一人暮らしの家にグランドピアノを持ち、パチンコ屋でアルバイトをする女性と、自転車で通ってくる不思議な新人アルバイトの話。なんだか自転車をこいでいるイメージがほんわか楽しい。 やっぱり長嶋有、好きなタイプ、好みのタイプです。

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2010/05/24

隣家の女の子を押しつけられたり、実家の金庫を盗みに行くはめになったり。人生には、そんな日がめぐってくるのだ。話題の芥川賞作家、待望の最新短篇集。

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2009/10/07

長嶋さんの本を読むのはこれで4冊目。はじめて読んだ短編集。 どのお話も、日常のささやかな出来事を切り取り、静かに淡々と描いている。 今まで読んだ長嶋さんの小説はあまり好みじゃなかったのだけど、この短編はどれもわりと好み。 どこか浮世離れしているような登場人物たちの、力の抜け具合が...

長嶋さんの本を読むのはこれで4冊目。はじめて読んだ短編集。 どのお話も、日常のささやかな出来事を切り取り、静かに淡々と描いている。 今まで読んだ長嶋さんの小説はあまり好みじゃなかったのだけど、この短編はどれもわりと好み。 どこか浮世離れしているような登場人物たちの、力の抜け具合が心地いい。

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2009/10/04

巧い。よく考えると淡々と日々を綴っているだけのようなのに、何故こんなに面白いんだろう。表題作は長嶋作品で一番好き。

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2009/10/04

2006/12購入。2007/1読了。隣の女児の面倒を見る羽目になる失業中の男の話「タンノイのエジンバラ」、三人姉弟の、それぞれの境遇を描きながら、なぜか実家の金庫を盗みに入る羽目になる「夜のあぐら」、姉を元気づけるために、妻と姉とでバルセロナへ旅をする「バルセロナの印象」、元ピ...

2006/12購入。2007/1読了。隣の女児の面倒を見る羽目になる失業中の男の話「タンノイのエジンバラ」、三人姉弟の、それぞれの境遇を描きながら、なぜか実家の金庫を盗みに入る羽目になる「夜のあぐら」、姉を元気づけるために、妻と姉とでバルセロナへ旅をする「バルセロナの印象」、元ピアノ講師、現在パチ屋アルバイトの女性と、同僚の若者の恋と突然の幕切れを描いた「三十歳」の4作を収録。 いかにも現代の作者、という感じで読みやすい。流行なのかどうかはわからないけど、物語が進行していく上で、何かあからさまに思想がしめされているわけではない。けれど、すっとするわけではなくて、複雑なものがしっかり残る。バルセロナというおしゃれな舞台で、どこか面倒そうな主人公が常に印象に残る「バルセロナの印象」が好き。表題作はコミカルながら、やはりいろいろ思うところあり。

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2009/10/04

 文庫版のシンプルな装丁に魅かれたので、長嶋有という作家のことも、彼が芥川賞を受賞していることも、もちろんこの短編集のことも、全く何も知らなかったのです。不勉強を恥じなくては。  個人的には、もう少しキリっとしている方が好きですが、なかなか読み易い文章ですね。固有名詞が上手に配...

 文庫版のシンプルな装丁に魅かれたので、長嶋有という作家のことも、彼が芥川賞を受賞していることも、もちろんこの短編集のことも、全く何も知らなかったのです。不勉強を恥じなくては。  個人的には、もう少しキリっとしている方が好きですが、なかなか読み易い文章ですね。固有名詞が上手に配置してあって、そこはかとなく現実感を感じさせてくれます。もっと悲惨になってもおかしくない話なんだけど、まあ、その辺は短編の妙とでも言いましょうか、さりげなく仕上げられていて、それはそれで良いのでしょう。  ただ、あまりにありがちな話をありがちに語られちゃうと、上手いとか下手とかよりも、小説としての存在理由みたいなのに疑問を感じてくる。長いのとか、(短くても)もっと寓意に溢れたものを読んでみたいですね、この人の。  期待してます。

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2009/10/04

大好き!!すごくしっとりしていて、美味しいケーキでも食べているかのような幸福感。文字と言葉の一つ一つに満たされていく感じ。「三十歳」が一番好き☆

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2009/10/04

4編とも方向性は結構バラバラだが 言葉の端々に重みや含みがあり 幸せな話とも限らないのだが、読後感は爽やか 酸っぱく、ほんのり甘く、苦く、香り高く、大人びている 例えるなら”すだちのジャム”

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