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日本語の作文技術 の商品レビュー

4.3

93件のお客様レビュー

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2013/09/08

都内のある駅に掲げられている注意書き。 「(A路線とB路線の終電を示した上で)接続は行いません」 何かおかしいとずっと思っていたが、この本を読んですこしすっきりした。接続を行う、という動詞の選択もさることながら、接続ハ行いません、というと、じゃあ何なら行うのか、という意味合いにな...

都内のある駅に掲げられている注意書き。 「(A路線とB路線の終電を示した上で)接続は行いません」 何かおかしいとずっと思っていたが、この本を読んですこしすっきりした。接続を行う、という動詞の選択もさることながら、接続ハ行いません、というと、じゃあ何なら行うのか、という意味合いになりかねない。終電同士ハ乗り換えできません、と言ってくれれば、もう一本前に乗らないといけない、というメッセージを読み手に与えることができる。 日本語の文法論は未完成で、未熟なままに欧州語文法を借りてきただけ、と批判する筆者。主述関係が明確だから欧州語は論理的で、時に主語が省略される日本語は非論理的なのか。日本語の語順は世界的に見て決して特殊ではないし、主語で始まることが決まっている英語と、述語で終わることが決まっている日本語。文の構造が全く違うから文法の有り様も違うということではないだろうか。 この本は文法論ではなく作文技術という体裁になっていて、文法の原則を確認しつつもわかりやすい文章を書くという観点で述べられていて実践的。文章をある程度書き慣れた方にとっても、修飾の混同を避けるために長い修飾語から先に書くとか、句読点の原則を確認するとか、参考になる部分は多いと思う。

Posted byブクログ

2013/05/23

文章を書くうえで重要なポイントを、なるほど言われてみればその通りだ、と例文を見比べて実感しながら学べる。著者の思想については、私は内容を学ぶことに夢中であまり気にならなかった。

Posted byブクログ

2013/04/26
  • ネタバレ

※このレビューにはネタバレを含みます

良書です ――ただし,文章表現は,やや冗長ではある。 左翼というよりは,右翼に近いと思う ――アマゾンレビューでは左翼的と書かれていた。 理系論文やロジカルな内容の資料を作成する際には, 当てはまらない内容も多い。 あくまで,日本ローカルな範囲での作文技術だと思います (アマゾンレビューより抜粋)。 第一章から第四章を読むだけでも, 効果はあると思う。 ただ,先に言ったように,文章表現が冗長であるので, もっと簡潔にまとめてある類書でも,よいかもしれない。 逆に言えば,類書のhow-to本は, 本書の簡易版ですね。 私が借りたのは,1982年出版(文庫)のものだけど, 『新装版 日本語の作文技術』(2005年出版)のものもあるみたいですね。 ただ,新装版の方は,単行本です。 例文がかなり古いし,偏っているから, そのあたりを差し替えたりしたのかなぁ…。 読んでないから分からないけど。 あとは,文庫版は,ちょっと文字が小さい…。 ずっと読んでいると,目がシパシパしてくる(汗)。 【第一章】なぜ作文の「技術」か 【第二章】修飾する側とされる側  ■修飾する側とされる側を近づける。 【第三章】修飾の順序  ①句を先にし,詞をあとにする。  ②長い修飾語は前に,短い修飾語は後に。  ③大状況から小状況へ,重大なものから重大でないものへ。  ④親和度(なじみ)の強弱における配置転換。  ①②が特に重要。  ③④は同程度の重要度。 【第四章】句読点のうちかた  ①長い修飾語が二つ以上あるとき,    その境界にテンをうつ(重文の境界も同じ原則による)  ②語順が逆順の場合にテンをうつ (③「思想の最小単位」としての自由なテン) 【第五章】漢字とカナの心理  「わか書きを目的とするテンは一切うたない」ことを基本とする。 【第六章】助詞の使い方  ①題目を表す係助詞の「ハ」  ②対象(限定)の係助詞「ハ」  ③マデとマデニ  ④接続助詞の「ガ」  ⑤並列の助詞 【第七章】段落 【第八章】無神経な文章  ①紋切型  ②繰り返し  ③自分が笑ってはいけない  ④体言止めの下品さ  ⑤ルポルタージュの過去形  ⑥サボリ敬語 【第九章】リズムと文体  ①文章のリズム  ②文豪たちの場合 【第十章】作文「技術」の次に  ①書き出しをどうするか    ⅰ)いきなり現場型    ⅱ)よそごと型    ⅲ)一般論だが普通の人々にとっては「珍しい話」      「刺戟的な話」から入る方法  ②具体的なことを  ③原稿の長さと密度  ④取材の軽度と確認 【付録】  ①メモ帳  ②メモと原稿のあいだ  ③原稿用紙  ④ペンとインク  ⑤原稿の書き方 【あとがき】 【備考】(木下是雄『レポートの組み立て方』より)  ■入れ子構造をやめる(単文化)。  ■主語・述語を近づける。

Posted byブクログ

2013/04/23

何を言いたいのかわからないとよく言われていた自分が、少しはまともな文を書けるようになりました。この本さまさまです。 技術を使わないと、伝わらないんですね! 詩などを読んでカブれていました。 なぜこれを学校で教えないのか、甚だ疑問。感性と合わせて、技術も学ばないとだめだよー。

Posted byブクログ

2013/03/23

新学習指導要領・生きる力。言語活動の充実。←三森ゆりか氏の実践から日本語教育に興味を持ち、本書につながる。 作文技術の目的:読む側にとってわかりやすい文章を書くこと。 わかりやすい≒誤解の少ない。他。 修飾語の語順の四つの原則(重要な順) ①句を先に、詞をあとに。 ②長...

新学習指導要領・生きる力。言語活動の充実。←三森ゆりか氏の実践から日本語教育に興味を持ち、本書につながる。 作文技術の目的:読む側にとってわかりやすい文章を書くこと。 わかりやすい≒誤解の少ない。他。 修飾語の語順の四つの原則(重要な順) ①句を先に、詞をあとに。 ②長い修飾語ほど先に、短いほどあとに。 ③大状況・重要情報ほど先に。 ④親和度(なじみ)の強弱による配置転換。 テンの原則 ①「長い修飾語」:長い修飾語が二つ以上あるとき、その境界にテンをうつ ②「逆順」:原則語順が逆順の場合にテンをうつ。 翻訳とは、二つの言語の間の深層構造の相互関係でなければならない。翻訳とは、シンタックス(構文・統辞)を変えることなのだ。表層構造をそのまま日本語の表層構造に変えてみたところで、本当の日本語に訳したことにはならない。 読み手を引き寄せるには、具体的なこと、身近なこと、直接関心のあることを書いた方がよい。総論的なことを大げさな形で訴えるより、具体的事実で押して行く方が読み手の心を掴み、迫力があり、結果的に強く訴える。 具体的に知るには深い取材(観察)が必要になる。表層構造ではなく、深層構造まで見る必要がある。(ファーブル昆虫記のセミ例)

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2013/01/04

実用文を書く為のロングセラー。分かりやすい文章を書く為のノウハウが満載です。ただ、「<合衆国>ではなく<合州国>と書くべき」などといった著者の持論や主義主張に関する記述が随所に目につくので、好き嫌いが分かれるところだと思いますが、文章論に関する内容については参考となるところが大で...

実用文を書く為のロングセラー。分かりやすい文章を書く為のノウハウが満載です。ただ、「<合衆国>ではなく<合州国>と書くべき」などといった著者の持論や主義主張に関する記述が随所に目につくので、好き嫌いが分かれるところだと思いますが、文章論に関する内容については参考となるところが大です。

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2013/01/03

2013年最初に読んだ本。 文章読本なるものは何冊か読みましたが、「それよりもっと初歩的なことを知りたいの!」と悶々とし続けてきた、その思いをこの本が解消してくれました。 どんな順序で、どこに読点を打てばわかりやすい文になるか。今まで「何となくこっちかな」とやっていたところをきち...

2013年最初に読んだ本。 文章読本なるものは何冊か読みましたが、「それよりもっと初歩的なことを知りたいの!」と悶々とし続けてきた、その思いをこの本が解消してくれました。 どんな順序で、どこに読点を打てばわかりやすい文になるか。今まで「何となくこっちかな」とやっていたところをきちんと整理してくれています。 何度も読んで実践していきたいです。

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2012/10/29

わかりやすく書くことの基本は、修飾語の順序と句読点の打ち方に気を付けることであり、ことあるごとにそれを実践すればよいのである。

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2012/08/27

仕事で偉い人や役所に書類を提出することが増えてきたので、文章力を上げようと思って読んだ。 ネットでこの本が絶賛されてので買った。 まず、本読んでて意味不明なのは自分がバカだから意味分からんのだと思ってたけどそうでもなかった。意味不明な時は書いた人が悪いので疑って自分で文章を修...

仕事で偉い人や役所に書類を提出することが増えてきたので、文章力を上げようと思って読んだ。 ネットでこの本が絶賛されてので買った。 まず、本読んでて意味不明なのは自分がバカだから意味分からんのだと思ってたけどそうでもなかった。意味不明な時は書いた人が悪いので疑って自分で文章を修正しましょう。ということを学んだ。 「助詞の使い方。は、が、」の章で飽きて挫折しそうなったけど耐えた!がんばった! その山を越えた次の章からまた面白くなって頑張って読んで良かったと思いました。 良い文章と悪い文章が比較して載っていたので分かりやすかったし、著者が新聞記者なので上品なようで下品な感じの表現も刺激になって退屈せずに(途中飽きたけど)読めた。 最後の方は文章を書くだけでなく、他のジャンルでの創作にも役立つことが書いてありました。

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2012/07/10

定期的に2000字程度の文章を書くようになったため、少しでもよい文章を書ければと思い本書を手にとりました。これまで漫然と文章を書いていたが、人が読んでわかりやすい文章を書くにはどのようなことに気をつければよいのか、この本を読んでから意識するようになりました。  実は、同著者の「中...

定期的に2000字程度の文章を書くようになったため、少しでもよい文章を書ければと思い本書を手にとりました。これまで漫然と文章を書いていたが、人が読んでわかりやすい文章を書くにはどのようなことに気をつければよいのか、この本を読んでから意識するようになりました。  実は、同著者の「中学生からの作文技術」を中学生時代に読んだことがあったのですが、当然ながらこの本はより詳しく書かれています。  自分で笑った文章を書いてはいけない。それが落語に通じるところがあるということは、特に納得した部分です。  文豪と言われる作家の文章が随所に紹介されていますが、彼らの文章というのは確かに、日本語のリズムや美しさ・読みやすさ共に兼ね備えた素晴らしい文章であると感じさせられました。到底一昼夜で真似できるものではないですが、今後文章を書く上で常に意識していきたいです。

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