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恥辱 の商品レビュー

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68件のお客様レビュー

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2024/07/10

ノーベル文学賞を受賞したJ•M•クッツェー、1999年のブッカー賞受賞作品。南アフリカ、隷属、支配、尊厳、生命‥‥考えさせられることは多い。

Posted byブクログ

2024/05/12

1章からのデヴィッドと大学との話はわかりやすく読めたが、その後、南アフリカのポストアパルトヘイト、セクシュアリティの意識、詩の引用からの警句、動物愛護の提起などいろんな要素があり、ハイコンテクストな印象だった。「格率」に固執するデヴィッドの生き方はなんだかおかしくも感じられた。「...

1章からのデヴィッドと大学との話はわかりやすく読めたが、その後、南アフリカのポストアパルトヘイト、セクシュアリティの意識、詩の引用からの警句、動物愛護の提起などいろんな要素があり、ハイコンテクストな印象だった。「格率」に固執するデヴィッドの生き方はなんだかおかしくも感じられた。「犬のように」とは?

Posted byブクログ

2023/12/24

最初はしょうもないオッサンやなーって感じだったんだけどね。まぁ最後までそれは変わらなかったわけですよ。 しかし平たく言えばいい年こいても性欲が収まらないオッサンが若い子に手を出すといういやしかし普通に今でもあるけどそれが文学的な表現でここまで生まれ変わるのかと思えば待ちでパパ活に...

最初はしょうもないオッサンやなーって感じだったんだけどね。まぁ最後までそれは変わらなかったわけですよ。 しかし平たく言えばいい年こいても性欲が収まらないオッサンが若い子に手を出すといういやしかし普通に今でもあるけどそれが文学的な表現でここまで生まれ変わるのかと思えば待ちでパパ活に励む世のおっさんどもも大手を振って歩けるというものではないか。 フラレた若い子の出ている劇を見に行ってまた振り返ってくれないかなーとか妄想しているところとか最高だけどしかしこんなんで賞を取っちゃうとか審査員もオッサンしかいねーじゃねーかとかこれはこれでどうしようもなく、、イイネ!

Posted byブクログ

2023/12/02
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※このレビューにはネタバレを含みます

背景はアパルトヘイトが終わった頃の南アフリカでの個性的な白人男性の転落話なんだけれど、私は女。女目線から読むと学生に手を出す准教授も白人を凌辱する男も最低……。この最低な男が語る体験と生活。そこに登場する全く理解できない娘の価値観。だからと言ってこれは嫌な話だ! となるわけではなく、読み終わるとグルグルと登場人物それぞれの人生や考え方・背景を想像し回想し行動理論を考えちゃう。この余韻を文学と呼ぶのであればすごい作品。全く想像すらできない生活エリアでの話なのにリアリティが迫ってくるのもすごい。読んでみて、価値観はきわめて個人的なもので共有できないが、慮ることはできる。しかしできたところで虚しい。だけどそこに小さな希望があるんだよってことかな。文学を突き詰めるのってやりたいからこそ辛そう……。物語の世界観をただ感じるだけで十分楽しいしね。

Posted byブクログ

2023/10/08
  • ネタバレ

※このレビューにはネタバレを含みます

はじめて読むクッツェー。 先入観で難しい話かと思っていたが、翻訳も読みやすく、スラスラと読めた。 読む人の立場により、どこが印象に残るか変わってきそう。 前半は父親の、性欲とプライドに突き動かされた結果の都落ちまでを描く。一転、後半の方は娘と父の関係が中心になっていく。 強姦され子供を孕った娘が、相手を告発せず、そのことを誰にも話さない、その娘の気持ちを理解するできない父親の苦しみ。その背景に仄めかされる、南アフリカ社会で白人として生きていくことのハードル。そんなところが印象に残った。 いつか再読したら違う読み方ができるかも。 クッツェーの他作品も読んでみたい。

Posted byブクログ

2023/09/16

老いに向かう男性が少しずつ、ズレてゆき転落する物語と思っていたら、南アフリカの抱える歴史や歪みがそれぞれの運命に結びつき、思いもよらない展開となった。

Posted byブクログ

2023/09/12
  • ネタバレ

※このレビューにはネタバレを含みます

インテリ元モテ男だった主人公の没落。 時代の変遷についていけない古ぼけた文学者は、継続した人間関係を築くことができず、女を買っては消費する日々。 絶対に自分の考えを曲げず、他人の意見に耳を貸さず、大学を追放されるところまでは面白く読めた。 娘の農園へ住み着いてからはとにかく重い... 動物愛護ボランティアの夫婦をせせら笑い、ボランティア女性の容姿を痛烈に批判しながらも結局セックスしちゃう。 黒人コミュニティを下に見て説教じみた話をするわりに、隣人が仕組んだと思われるレイプについて核心をついた言葉は言えない。 元妻にも娘と自分が受けた襲撃についてしっかり話さない。 どの局面でも主人公は自己中かつ中途半端だし、それ以外の登場人物全員に感情移入できなかった。 動物愛護ボランティアの夫だけはいい人だったかも。一度会っただけの主人公を病院まで迎えに来てくれたし。 主人公の娘がレイプされた後にとった行動、黒人コミュニティに迎合するためには仕方ないのかもしれない。 とはいえ大切にしてきた自分の農場や犬たちを諦めて、素性のしれない男の子供を身篭って、これからの人生を隣人に隷属したまま過ごすのは幸せなのか? 元恋人の女性が新天地へ旅立ったように、別のコミュニティでイチからスタートしてもいいのでは... レイプ犯の少年が隣人の妻の弟かつ障害があるからって、全てを赦すのは違うでしょ!と叫びたくなった。 キリスト教的な風土があるとしてもちょっと違うよなあ。 隣人と主人公の噛み合わない会話はイライラするし、犬の殺処分に対する主人公の考え方の変遷→やっと「愛」を理解する気持ちになったのかな?→また路上でひっかけた若い女と寝るっていうズコー!な行動もモヤモヤした。 このようにイライラモヤモヤしながらも、どんどん読み進めたくなる不思議な魅力があった。 男と女・親と子・黒人と白人・都会と田舎・人と動物、さまざまな対比で物語は進んでゆき、放り投げるように終わりを迎える。 動物愛護過激派の私にはつらいシーンが多かったけれど、何年か寝かせて再読したい一冊でした。

Posted byブクログ

2023/05/11

人はなかなか自分の主義主張を変えることはできない、歳を取ってからなら尚更。価値観・常識が移ろいゆくアパルトヘイト撤廃後の南アフリカ。その中で過去の価値観を持ち続けたまま生き抜くことは難しい。変化に適応することと自分の生き方を曲げないことの両立は可能なのか 主人公が関わった3人...

人はなかなか自分の主義主張を変えることはできない、歳を取ってからなら尚更。価値観・常識が移ろいゆくアパルトヘイト撤廃後の南アフリカ。その中で過去の価値観を持ち続けたまま生き抜くことは難しい。変化に適応することと自分の生き方を曲げないことの両立は可能なのか 主人公が関わった3人の女性たちは何を考えていたのだろう。いまいちはっきりしなかったので、とても気になる。 面白かったけれど、よくわからないところや想像しにくいところも多かった。南アフリカの歴史や文化を学べば、少しは理解度が深まるのかもしれない。

Posted byブクログ

2023/02/26
  • ネタバレ

※このレビューにはネタバレを含みます

ずどんと重いものが内臓に残るような読後感。 ルーシーの存在は、彼の「女を組み敷きたい」という暗い欲望がどこに繋がっているかをまざまざと見せつける。女がすべて彼の人生の彩りでしかない(彼がルーシー以外の女性を人として捉えられない)状態から、主人公を徹底的に引き摺り下ろす。 羊の命にこだわり、土地の風習に抵抗していた彼が、最後に手放すものが悲しい。

Posted byブクログ

2023/02/02

性欲ってなんつーか…ほんとに無様だし申し訳ないもんだよな… どれだけ綺麗ごと重ねてもそういう部分もあってだな…ああ…

Posted byブクログ