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「知」のソフトウェア の商品レビュー

3.7

76件のお客様レビュー

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2017/11/12

いわゆる「知的生産術」の本。文章を書いたり、情報を整理したりすることに最近興味が出てきたので読んでみた。 最初の方は、チューブファイルを使った切抜きの整理など、やや時代がかった方法論が展開されている。しかし、Evernoteなどを使って情報を整理するにしても、情報を整理するため...

いわゆる「知的生産術」の本。文章を書いたり、情報を整理したりすることに最近興味が出てきたので読んでみた。 最初の方は、チューブファイルを使った切抜きの整理など、やや時代がかった方法論が展開されている。しかし、Evernoteなどを使って情報を整理するにしても、情報を整理するための原理原則は通用するだろう。情報の整理は自己目的化しやすいので警戒すること。自分だけのために整理すること、など。 他にも、東京に散在する各分野の専門書店の探し方。大型書店の巡回の仕方なども書かれている。しかし、この辺りは流石にAmazonが出てきた今、大きく方法論が新陳代謝しているだろう。 文章の書き方も書いてあったが、いい文章というのは文章読本などを読んで上手くなった試しは聞いたことがない、いい文章を楽しんで読めるかどうかでしかない、ということらしい。自分は、文章読本も買ってしまったが、一応読み比べてみたい。

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2016/12/16
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1984年刊行。  「人間と情報」というカテゴリーを、インプットとアウトプットとに分けて(副題どおりだが)、情報収集・想起・発信に関する著者の方法論を開陳する。  他書と被る点、あるいは、古い本であるがゆえの内容の陳腐化もあるが、一般論としては有益な書である。  殊に官庁関連情報に関し、その取得の仕方、情報信憑性の見分け方、さらには業界の監視監督という意味でのシステムを露わにする特殊六法の意義は、同種の他書にはあまり見られない指摘だ。  あるいは、接近情報への懐疑精神も有益な指摘。  複雑な情報を整理するための年表・チャート(今風に言えばマインドマップにも似ている)作成も参考になる。

Posted byブクログ

2016/04/17
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流石に時代遅れかな…。 「企業や役所が流したい情報をそのまま流しているだけ」という日本のジャーナリズムへの批判は現代でも当てはまりそうだけど。 「資料の個人的収集と整理などというものは、どうしたって完璧は望めず、ある程度いい加減たらざるを得ないのだということをまず認識すべきである。」(34頁) 「本書の内容を一言で要約すれば、「自分で自分の方法論を早く発見しなさい」ということである。」(236頁)

Posted byブクログ

2016/01/15

本書は、政治、宇宙、脳死、医療・・・と幅広い分野を取り上げるジャーナリスト・ノンフィクション作家の立花隆が、講談社の雑誌『本』に「情報のインプット&アウトプット」と題して連載(1983年1~12月)されたものに加筆し、1984年に出版されたロングセラー。梅棹忠夫の『知的生...

本書は、政治、宇宙、脳死、医療・・・と幅広い分野を取り上げるジャーナリスト・ノンフィクション作家の立花隆が、講談社の雑誌『本』に「情報のインプット&アウトプット」と題して連載(1983年1~12月)されたものに加筆し、1984年に出版されたロングセラー。梅棹忠夫の『知的生産の技術』(1969年)、渡部昇一の『知的生活の方法』(1976年)と並ぶ、知的生産者のバイブルのひとつ。 細かい技術論はともかく、情報のインプット&アウトプットに関する考え方は、今でも全く古くなっていない。 情報のインプット&アウトプット~「二つのタイプのインプットをくらべると、目的先行型のほうが、無目的型よりはるかに能率が高い。私の場合は五倍から十倍は能率がちがうといってよい」 新聞情報の整理と活用~「何か新しい分類項目を考えようとするときは、既成の分類項目と同一の平面に立っていてはいけない・・・新しい分類を考えるということは、目の前の事象を既成の分類平面とは別の平面の上でとらえ直してみるということなのだ。・・・次々と新しい発想が湧いてくる人ほど、思考に柔軟性があり、そういう人ほど豊かな知的アウトプットができる」 入門書から専門書まで~「読書は精神的食事である。自分で読む本くらい自分で選んで、自分で買って、自分の手もとに置き、好きなときに好きなように読むべきである」 官庁情報と企業情報~「最近各官庁とも、一見客観的な資料のみを用いた情報操作を実に巧みに行っている。・・・だから、この点の吟味にあたって重要なのは、そこに何が書かれているかではなく、何が書かれていないかをよくよく考えてみることである。」 「聞き取り取材」の心得~「いい話を聞くための条件を一語で要約するなら、こいつは語るに足るやつだと相手に思わせることである。「語るに足るやつ」とは、話が通じる相手ということである。知的に話が通じるためには、充分な予備知識と理解力を持っているなと相手に思ってもらわなければならない。情的に話しが通じるためには、自分の気持ちをよくわかっていてくれるな思ってもらわなければならない。そして最も基本的なこととして、人間として信頼できるやつだと思ってもらわなければならない」等 知的生産を扱った古典のひとつとして、一読の価値はある。

Posted byブクログ

2015/12/14
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流石にコンピュータの利用については古さを感じる。 しかし、だからこそ人が自力でできる情報処理の本質について考えさせられる。 出版から30年以上経っても、どんなにコンピュータが高性能になっても、それを利用する人間が情報を使いこなせければ、意味がない、そんなことを思った。 とくにインタビューやアウトプットとそのための整理の手法は、現在でも全く色褪せず有用であると思う。 むしろ、情報にあふれている現代のほうが重要になっていると感じ、30年経っても出版され続けているのには納得出来た。

Posted byブクログ

2015/08/25
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目から鱗が落ちまくる本。 これだけたくさんの質の高そうな情報をこれだけ簡潔に読ませる本はそんなに無いだろう。他の読書術などの本を読んでみたがその内容の濃密なこと濃密なこと。 この本に引き込まれる感じは何度も読みたいと思わせる。 様々な読書本と違うのは無意識に注目していること。小手先のテクニックではなく、良質のインプットを続けることでアウトプットの土壌をつくり、熟成させる。他の本について「料理になぞらえて言えば材料の買い出しと下ごしらえ、そしてできた料理の盛りつけ方に関する解読書はあるが、肝腎の料理の仕方そのものについては何も解説が無いみたいな物である」とバッサリ切っている。 本当に知りたいことについていろいろと仮説を立てながらわかるまで調べ尽くし、またそれを材料メモ、年表、チャートにしっかりとまとめて整理することで筋道の通ったアウトプットを行なう。 情報整理の技術の本質をついていると思われる骨太の本。

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2015/05/08

言わずと知れた名著だが、それだけに現在では使い古された感じが否めない。もちろん著者の落ち目ではないが、時代錯誤な情報も多く目についた。 ただ、この書籍がノンフィクション作家に与えた影響の大きさを鑑みれば、やがては古典とも呼ばれるだろうし、一度くらい読んでおくべきだろう。

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2015/03/12

本書は大きく分けると1章が総論、2から7章がインプットについて、8から12章がアウトプットについて書かれている。インプットについては、新聞、雑誌、書籍など一般人にとって馴染みのあるものから、聞き取り(インタビュー)、官庁・企業情報など敷居が高そうなものまで扱われている。なので本書...

本書は大きく分けると1章が総論、2から7章がインプットについて、8から12章がアウトプットについて書かれている。インプットについては、新聞、雑誌、書籍など一般人にとって馴染みのあるものから、聞き取り(インタビュー)、官庁・企業情報など敷居が高そうなものまで扱われている。なので本書は一般の人にはもちろんのこと、ジャーナリストを目指す人にとってこそ有益なものだと思われる。アウトプットに関しては、いわゆる「文章術」のような本を読むのではなく、自分がいいと感じる本を読むことが推奨されている。ここでもいい文書を書くためには、良質のインプットが欠かせないのである。30年以上前に書かれた本なので、時代の違いを感じさせられる部分はあるが、それでも今日においても重要な本だ。

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2014/11/30

情報のインプット、アウトプット、およびその間について述べられた本。のっけから、脳は人それぞれだから、著者個人の一方法について述べたに過ぎない。とか書かれていて、やや好印象を持った。しかし、内容が今となっては古い気がするのと、ジャーナリストとか情報を扱うのが専門でもない限り、そこま...

情報のインプット、アウトプット、およびその間について述べられた本。のっけから、脳は人それぞれだから、著者個人の一方法について述べたに過ぎない。とか書かれていて、やや好印象を持った。しかし、内容が今となっては古い気がするのと、ジャーナリストとか情報を扱うのが専門でもない限り、そこまでやってられないと思うほど内容が細かいので、役には立たなそう。 KJ法を批判するくだりは、そういう考え方もあるのかと思って面白かった。

Posted byブクログ

2014/04/09

 印刷のせいか、内容のせいか、読み始めたときはとても古臭い本のように感じましたが、後半は20年以上の時の流れを忘れるほど、自分に引き寄せたテーマとして読むことができました。  文章を書く前にコンテを作らない(材料メモは作ります)というのが、妙に共感しました。私も、書き始める前に...

 印刷のせいか、内容のせいか、読み始めたときはとても古臭い本のように感じましたが、後半は20年以上の時の流れを忘れるほど、自分に引き寄せたテーマとして読むことができました。  文章を書く前にコンテを作らない(材料メモは作ります)というのが、妙に共感しました。私も、書き始める前に頭の中でイメージをいじくり回すことはありますが、下書きとかはしないほうなので…。  野口悠紀雄氏の『「超」整理法』で参考文献になっていたので興味をもったのですが、さすがにいい本です。お薦めです。

Posted byブクログ