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カラマーゾフの兄弟(2) の商品レビュー

4

129件のお客様レビュー

  1. 5つ

    39

  2. 4つ

    40

  3. 3つ

    27

  4. 2つ

    4

  5. 1つ

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2017/08/03

まぁ圧巻でしたわ。 大審問官における「自由とパンとは両立しえない」と、人間に選ぶ自由を与えた神を責める巧みさには舌を巻く。 これはもう人間の弱さにつけ込んでくる悪魔そのものの思考だと思ったね。 ひとはパンだけで生きるものじゃないと聖書に書いてあるのは、それがどれほど難しいことか神...

まぁ圧巻でしたわ。 大審問官における「自由とパンとは両立しえない」と、人間に選ぶ自由を与えた神を責める巧みさには舌を巻く。 これはもう人間の弱さにつけ込んでくる悪魔そのものの思考だと思ったね。 ひとはパンだけで生きるものじゃないと聖書に書いてあるのは、それがどれほど難しいことか神ご自身が良くご存知だからなんだよね。 ああ神についてゆける数万の強者と 悪魔について行ってしまう数百万の弱者。 門は常に狭い。 狭き門から入れ、入りたいねぇ。入れてください。 ゾシマ長老の兄さんについてのところ、前回10年程前に読んで、かなり共感共鳴したのだけれども、今回はふんふんそうだね、と当然の如く通り過ぎた感がある。 でも本当はここもとっても大事なところで、こういう兄さんみたいな人こそが狭い門を通っていけるんだと思うわけさ。

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2016/07/06

軽妙な会話がポンポンと続いていく部分は楽しく読めたが、翻訳者による巻末の読書ガイドにもあるように物語の展開はとても緩やか。宗教観に関する部分は咀嚼するのに時間がかかった。ただ、「常におこたりなく自分をかえりみて、自分が光となり、罪あるものを謙虚な愛で見つめよ」の箇所には、ガツンと...

軽妙な会話がポンポンと続いていく部分は楽しく読めたが、翻訳者による巻末の読書ガイドにもあるように物語の展開はとても緩やか。宗教観に関する部分は咀嚼するのに時間がかかった。ただ、「常におこたりなく自分をかえりみて、自分が光となり、罪あるものを謙虚な愛で見つめよ」の箇所には、ガツンと頭を打たれた気分。誰もがこのような心持ちであれば、世の中うまく回るのにと思う。自分がそうあれるよう、心がけようと思う。

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2016/01/14

人間の持つ残酷さ、トルコ人乳飲み子ピストル。 人間は悪魔を自分の姿に似せて作った、神様だって同じ 全人類が抱える万人共通の永遠の悩み、誰にひざまずくべきか? 普遍的に跪ける相手を探し求めようとして、たがいを剣で滅ぼし会ってきた。それぞれの神々を作り出し違いに呼びかけてきた、お前た...

人間の持つ残酷さ、トルコ人乳飲み子ピストル。 人間は悪魔を自分の姿に似せて作った、神様だって同じ 全人類が抱える万人共通の永遠の悩み、誰にひざまずくべきか? 普遍的に跪ける相手を探し求めようとして、たがいを剣で滅ぼし会ってきた。それぞれの神々を作り出し違いに呼びかけてきた、お前たちの上を押すでこちらに来て我々の神に跪け、 人間の本質が抱えるこの根本的な秘密、 地上には3つの力がある、奇跡、神秘、権威 人間は奇跡なしに生きる事はできない、神よりもむしろ奇跡を求めている.

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2015/12/05

「プロとコントラ」、「大審問官」は神の存在を軸にしながらイワンが圧倒的な説得力を以てアリョーシャに語りかける。その勢いに私も動揺せざるを得なかった。生きるとは何か、心の拠り所とは何かを考えさせられる、私史上最高の一冊であった。

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2015/09/17

この世に戻ってきたキリストの前で大審問官の老人が展開したキリストの行いについての思想を展開する章が、キリストがこの世に戻ってくるという設定が斬新だったのと、自分がこれまで絶対的だと思っていた聖書に対して大審問官が批評を加えたという点で衝撃的だった。

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2015/08/14

4部構成の2部なので、起承転結の承に当たるので大きな展開はなくやや冗長な感じがする。 1部はサクサク読めたが2部はちょっと手こずった。前半は1部に続くドロドロ劇だが後半はイワンの創作した詩やゾシマ長老の説教などキリスト教の素養のない人には分かりずらいだろう。 1部を読んでいる...

4部構成の2部なので、起承転結の承に当たるので大きな展開はなくやや冗長な感じがする。 1部はサクサク読めたが2部はちょっと手こずった。前半は1部に続くドロドロ劇だが後半はイワンの創作した詩やゾシマ長老の説教などキリスト教の素養のない人には分かりずらいだろう。 1部を読んでいる頃から感じていた違和感があった。ロシア正教って三位一体を信じていないの?調べてみたら東方正教会の中には三位一体を否定している所もあるようだけれど、ロシアは多分違うと思う。 キリスト教に入門した人がぶつかる壁が三位一体で、それが受け入れられなくて離れてしまう人も多い。反対にそれを一旦受け入れてしまうと、多くの事がしっくり納得できる。 無神論者のイワンが独自の理論を展開するのはわかるが、それを聞いた修道士のアレクセイが心かき乱される事に無理を感じる。三位一体理論を受け入れてる人からすると一般の人の話は子どもの理論を振りかざしてるように見えるものなので。 実は作中他の聖職者の会話にも三位一体がわかっていないんじゃない?と思う所があった。こんな事言ったら失礼かもしれないけどドストエフスキー自身もわかっていなかったのか?それとも当時のロシアの法曹界がそんな感じだったのか? わかる人がいたら教えてもらいたい。

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2015/07/06

光文社にて再読。う〜む「大審問官」が今度は理解できるかと思ったが、やはり解けなかったな。だいたいわかる時が来るんかいな。

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2015/01/14

2015年11冊目。 全4巻中、2巻目にして、ドストエフスキーの凄さを凄まじく感じた。 特に第五篇「プロとコントラ」におけるアリョーシャとイワンの会話の迫力が、難解な部分もありつつページをめくる指が止まらなかった。 宗教的なことを知らなければ理解できない部分もあるが、理解できる...

2015年11冊目。 全4巻中、2巻目にして、ドストエフスキーの凄さを凄まじく感じた。 特に第五篇「プロとコントラ」におけるアリョーシャとイワンの会話の迫力が、難解な部分もありつつページをめくる指が止まらなかった。 宗教的なことを知らなければ理解できない部分もあるが、理解できる部分だけでも鳥肌もの。 続きに大いに期待。

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2021/12/01

だいぶまた放置してしまったがなんとか読了。 噂の大審問官があるこの2巻。 イワンが言おうとしてることはなんとなくはわかるけど、大審問官で何が言いたかったのかは実際ほとんど理解できてないんだろうと思う。 また何度か読めばわかるだろうか…。 そもそも私は宗教に縁遠いため根本から少し...

だいぶまた放置してしまったがなんとか読了。 噂の大審問官があるこの2巻。 イワンが言おうとしてることはなんとなくはわかるけど、大審問官で何が言いたかったのかは実際ほとんど理解できてないんだろうと思う。 また何度か読めばわかるだろうか…。 そもそも私は宗教に縁遠いため根本から少しずれてるんだと思う。 殺伐とした中でもイワンとアリョーシャの関係には少し和んだ。 目次で見たときは読みづらそうと思ったゾシマ長老の一代記は逆に読みやすくわかりやすかった。 この調子で3巻もよみきりたい。 (2021/12/01に再読。感想は再読記録のほうに。)

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2014/10/21

★評価は読了後に。相当の教養がないと読みこなせない作品に再び悪戦苦闘が真の当方の姿といったところ。 それにしても何度か書き記しましたが、ロシアって(西)ヨーロッパではないのね。キリスト教はじめ西方の「輝かしい文化・経済」を間近にして、自分達のアイデンティティー確保のためにどう立ち...

★評価は読了後に。相当の教養がないと読みこなせない作品に再び悪戦苦闘が真の当方の姿といったところ。 それにしても何度か書き記しましたが、ロシアって(西)ヨーロッパではないのね。キリスト教はじめ西方の「輝かしい文化・経済」を間近にして、自分達のアイデンティティー確保のためにどう立ち振る舞えば良いのか、自問自答を繰り返しつつコニャックを呷る。 奈良時代とかの日本もそんな感じだったんだろうか?

Posted byブクログ