カラマーゾフの兄弟(2) の商品レビュー
熱と深みに魅せられる。のめり込む。 隙あらば考えてるし、読んでしまう。 人間について、宗教について。 圧倒される。 すこい本だ、これは。 男と女のどうしようもなさ、哀しさ、滑稽さはいつの時代も変わらず、 男と女がいる以上、人間はここから逃れられない、というようなことを考えて苦...
熱と深みに魅せられる。のめり込む。 隙あらば考えてるし、読んでしまう。 人間について、宗教について。 圧倒される。 すこい本だ、これは。 男と女のどうしようもなさ、哀しさ、滑稽さはいつの時代も変わらず、 男と女がいる以上、人間はここから逃れられない、というようなことを考えて苦しくなった。 男女なんてなければと思っては、いやいや男女があるからこそ素晴らしさや喜びなんかもある、と思い直して、同じところをぐるぐる回っている。 緩徐楽章にあたる、第2部。
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「父殺し」を軸に物語は進行していく。主人公クラスの三兄弟と「もうひとりの兄弟」が加わり、物語は重厚な響きを奏でながら、恐るべき傲慢さに対する罪の顕現というそれぞれの決着に向かって収束していく。
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この巻には2つの重要なエピソードが含まれる。1つがイワンによって語られる長編詩「大審問官」であり、もう1つはアリョーシャの編集した「長老ゾシマの一代記」である。そのいずれもが神学的な内容と深く関わるが、イワンの語る物語は、衝撃的でありつつ、強い説得力を持っている。それは、15世紀末のセヴィリアに現れた「彼」(キリスト)が、大審問官によって「異端」とされる物語である。また、ゾシマの予言「自由な智恵と、科学と、人肉食という暴虐の時代」と、希望「この偉大な事業を、私たちはキリストと共に成し遂げる」の意義は深い。
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イワンの大審問官の詩、そしてゾシマ長老の最後の言葉と小説は正にクライマックスを迎えた観があります。ここもやはり現代的な分り易さです。第1巻に比べて存在感を増したスメルジャコフとイワンの禅問答とも云うべき謎めいた言葉のやりとり、そしてアリョーシャと別れて去っていくイワンの後ろ姿など、いずれももの凄い迫力があります。訳者の最後の解説がまた明快で楽しいです。それによれば、ドストエフスキーは4部に分けたこの小説を交響曲にも例えた構成にしているとのこと。そういう意味では、アダージョ楽章ともいうべき充実した楽章です。また解説で出てくる300ルーブリの重み。ロシアの僧院の内部などの説明も目から鱗です。
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ゾシマ長老の死から、アリョーシャの堕落、フョードルが殺され、ドミートリイとグルシェーニカが結ばれる所まで進んだ。ゾシマの少年時代のエピソードと、グルシェーニカの話がよかった。
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イワンの長広舌がしんどかった・・・。 あんだけ長い物語詩を考えるなんて、イワンはどんだけキリストのことが好きやねん・・・。
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カラマーゾフの兄弟 ・・・第2部 脇役たちが、作品全体と有機的な結びつきを保ちつつ丹念に紹介され、数々の不吉な兆しに満ちたサブプロットを精緻に織りあげている一冊。 なんとなく、物語の展開が見えてきました。 しかし、宗教観であったり哲学的な考えであったり、私とかけ離れているものが多く、深く理解できないのが残念です。 「カラマーゾフ」だから… よくも悪くもカラマーゾフであることがどう展開して行くのだろうか? 頑張って最後まで読みたいな。
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長い。ひたすら。ダイジェスト版で出してほしい。笑 とにかくキャラクターが多いし、各々の人物たちがどのような意図を持って造られたのかが、オイラには理解できない… ひたすらプロットを追っているだけ。 カラマーゾフ3兄弟の末弟の心の拠り所、ゾシマ長老の教え。 『夜、眠りに入る...
長い。ひたすら。ダイジェスト版で出してほしい。笑 とにかくキャラクターが多いし、各々の人物たちがどのような意図を持って造られたのかが、オイラには理解できない… ひたすらプロットを追っているだけ。 カラマーゾフ3兄弟の末弟の心の拠り所、ゾシマ長老の教え。 『夜、眠りに入る前に、やるべきことをまだじっこうしていないと思い出したら、すぐに起き上がり、実践しなさい。もし、おまえのまわりの意地の悪い、冷淡な人たちがおまえの話に耳を貸そうとしないなら、彼らの前に、ひれ伏し、彼らに許しを乞いなさい。なぜなら、自分の話に耳を貸そうとしないのは、実のところおまえに罪があるからなのだ』 はい、心に命じます。
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この亀山訳については賛否あるらしい。誤訳・悪訳などという批判もあり、ドストエフスキーの醍醐味が損なわれているという厳しい意見もあったが、そもそも、この作品に興味があるのであって、作者には特に興味もなければ、作品からその人物なりを推し量ろうとする気など毛頭ない。純然たるミステリでは...
この亀山訳については賛否あるらしい。誤訳・悪訳などという批判もあり、ドストエフスキーの醍醐味が損なわれているという厳しい意見もあったが、そもそも、この作品に興味があるのであって、作者には特に興味もなければ、作品からその人物なりを推し量ろうとする気など毛頭ない。純然たるミステリではないので、これだけのボリュームをオリジナルに忠実な難解的解釈で読まされても、途中で挫折するのがオチなのだ。単なる経験値のひとつとしての読書なので、判りやすい訳の方が、精神衛生上好ましいのに決まっている。
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神はいるのか。 キリスト教の問答部分が長くて少し大変だった。でも、イワンの考え方、神を受け入れられないのではなく、神の創った世界を受け入れない、というのに少なからず同意する。神がいるのはいい、でも、神はなぜこんな世界を創ったのだろう、と思うことが時々あるから。 イワンにちょっ...
神はいるのか。 キリスト教の問答部分が長くて少し大変だった。でも、イワンの考え方、神を受け入れられないのではなく、神の創った世界を受け入れない、というのに少なからず同意する。神がいるのはいい、でも、神はなぜこんな世界を創ったのだろう、と思うことが時々あるから。 イワンにちょっと親しみがわく巻。頭でっかちだけど、青年っぽい姿もみられる。アリョーシャの安定っぷりはなかなか。
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