1,800円以上の注文で送料無料

カラマーゾフの兄弟(2) の商品レビュー

4

128件のお客様レビュー

  1. 5つ

    39

  2. 4つ

    39

  3. 3つ

    27

  4. 2つ

    4

  5. 1つ

    1

レビューを投稿

2023/05/17

みんなすごい作品だと言い、自分が同じ物を感じ取ってるのか確かめられないけど、しいていえば、脳みそをがんがん揺さぶられて、思考や価値観の方向性を強制的に軌道修正させられる2巻目。抵抗しようにも論破され納得せざるを得ない。信じるしか道は無いのか。

Posted byブクログ

2023/04/03

1巻目で、人物が分かってようやく物語に入り込めた感じ。アリョーシャと貧しい子供との出会い、イワンの大審問官の物語、そしてゾシマ長老の物語。 一つ一つが、濃い。 ただ、キリスト教への造詣が深いとまではいかなくとも、何かしら神について考えるところがないと、登場人物達が語る内容への感情...

1巻目で、人物が分かってようやく物語に入り込めた感じ。アリョーシャと貧しい子供との出会い、イワンの大審問官の物語、そしてゾシマ長老の物語。 一つ一つが、濃い。 ただ、キリスト教への造詣が深いとまではいかなくとも、何かしら神について考えるところがないと、登場人物達が語る内容への感情移入がしにくい。

Posted byブクログ

2023/01/15

イワンがアリョーシャに話をする内容が特に難解でした。この後に続くゾシマ長老の過去の話が簡単に感じられるほどです。

Posted byブクログ

2022/11/05

1巻目よりかはスラスラ読めました 笑 個々のストーリーが散りばめられており、 アリョーシャとリーズの関係性が1番面白かった。 ただ大審問官やロシア修道僧あたりの宗教色が強い場面は難しく感じました。 いざ、3巻目へ

Posted byブクログ

2022/10/17

圧巻の読み応えの2巻。 めちゃくちゃひきこまれました! 有名な大審問官のパートはつきささったし、それ以外にも印象的なくだりが盛りだくさん。 スネギリョフとイリューシャの、貧しさと闘うなかでの鬱屈とプライド、それから親子愛。 若かりし日のゾシマ長老を訪ねる謎の訪問者も面白かったな...

圧巻の読み応えの2巻。 めちゃくちゃひきこまれました! 有名な大審問官のパートはつきささったし、それ以外にも印象的なくだりが盛りだくさん。 スネギリョフとイリューシャの、貧しさと闘うなかでの鬱屈とプライド、それから親子愛。 若かりし日のゾシマ長老を訪ねる謎の訪問者も面白かったなあ。 あと意外だったのが、若いアリョーシャとリーズが想いをかよわせる場面! うそ……これ……60近いドストエフスキーが書いているんだよね? 読んでいるこちらがムズムズしてしまうくらい、甘酸っぱいんですよ。 文豪の知らない顔を垣間見た気がして、なにげに好きなところでした。 ところで、今回、読んでいる途中でちょっと失敗してしまったのですよね。 「あれ? これ前の部分でどうなってたっけ?」と気になったところがあって、軽くネット検索で調べたら、偶然、できれば本を読んでいくなかで知りたかった先の展開を見てしまい。 うわああ、やってもうたああ(泣)。 でも、横着した、自分が悪いんだよなあ。 今度からは、気になったところが出てきても、作品を読んでいる途中は楽だからと検索せず、前に戻って探すか、潔くあきらめて先へ進むことを決意した次第でした。

Posted byブクログ

2022/09/05

さらに泥沼化するかに思える複雑な人間模様のなか、兄イワンと高僧ゾシマ長老がそれぞれに神学的テーマを展開。 キリストにケンカをふっかけるイワンの創作叙事詩『大審問官』の衝撃と、ゾシマ長老の愛に満ちた談話・説教のコントラストが印象深い。いずれも難解で普遍的なテーマを含んでいるため、...

さらに泥沼化するかに思える複雑な人間模様のなか、兄イワンと高僧ゾシマ長老がそれぞれに神学的テーマを展開。 キリストにケンカをふっかけるイワンの創作叙事詩『大審問官』の衝撃と、ゾシマ長老の愛に満ちた談話・説教のコントラストが印象深い。いずれも難解で普遍的なテーマを含んでいるため、ざっと一読では消化不良に終わってしまった。とりあえずネット上にある解説や考察などを調べてみているが、ここは宗教に疎い人はつらいところかも。 とはいえ、主人公アレクセイを中心に起こるトラブルの数々は筋書きとして面白いし、各人物の魅力や思想的な深みも相まってものすごく重層的な世界が出来上がっているなぁと圧倒された。

Posted byブクログ

2023/07/11

キリスト教に馴染みのない(クリスマス程度でしか関わらないからね)大多数の日本人にとっては読み進めるにあたって鬼門となる2巻。だけれどもイワンとゾシマ、どちらのエピソードもこの物語の核、芯となる重要部材なので絶対に外せない。 「カラマーゾフの兄弟の感想を聞かせて?」と頼まれたら、...

キリスト教に馴染みのない(クリスマス程度でしか関わらないからね)大多数の日本人にとっては読み進めるにあたって鬼門となる2巻。だけれどもイワンとゾシマ、どちらのエピソードもこの物語の核、芯となる重要部材なので絶対に外せない。 「カラマーゾフの兄弟の感想を聞かせて?」と頼まれたら、8割くらいの人間がこの巻の話をするんじゃねえかな? かくいう私も一読で理解しきれたとは言えないのでこれから何度も読み返すと思う。

Posted byブクログ

2022/07/05

大審問官とゾシマ長老の伝記的内容が「対」になっているようにも見えたが、訳者の解題の通り、イワン陣営VSアリョーシャ陣営で見るととても構造が理解しやすかった。 キリスト教が15世紀間の間に前提とした条件などが変わることで、既に実用に耐えうることができなくなっているという投げかけや...

大審問官とゾシマ長老の伝記的内容が「対」になっているようにも見えたが、訳者の解題の通り、イワン陣営VSアリョーシャ陣営で見るととても構造が理解しやすかった。 キリスト教が15世紀間の間に前提とした条件などが変わることで、既に実用に耐えうることができなくなっているという投げかけや、キリスト教が課した要望の高さ(自由など)についていけない多数派と乗り越えうる少数派を対比させ、かつ、当時とは数が違うことも引き合いに出し、内在する選民的側面を炙り出したりするなど、イワンの持つ、神の創った世界=キリストが悪魔から退けた世界、への疑念が詰まっているパート。 そこから始まるゾシマ長老の伝記的パートが、イワンの問いへの回答のようにも見える。過去に殺人を犯した訪問者の精神や行動の遷移に則り、個人の内面での葛藤=罰の持つ影響などが語られている。無神論や世界の否定を述べたとして、この内省に「神」は介在しているのだろうか。つまるところ、イワンの言う個々人に課された要求の例としての貧しさの面などは、結局物的なものが多く占めており、この葛藤は精神的な活動であり、望まずとも訪れてしまう活動だと思われる。自由な精神活動を送ることに大半の人間は耐えきれない、と言う内容が議論対象。その際に、どう心を持つか、どう内面を取り扱うか、その参照事例としてのキリスト教、神、という事例に過ぎないのではないだろうか。罪を明らかにしたことで、ゾシマ長老にその矛先が向き、ある意味で「救われた」状態になった、これをキリスト教的に解釈するか、無神論または自然崇拝的に解釈するか。個人が個人と内省的に向き合い続けた結果の、自立した個人、というものがキリスト教的な理想像として提示されているように思える。そこに至れるかどうかはさておき、指針として基準を設けておくことは、社会的な安定において重要だと考えられる。そのため、その基準が適切でない、なくなったことでのイワン的な問いかけもまた意義があり、多様であればあるほど、その議論はどの論へも還元されていき、また一つ変化をもたらすことになる。無神論的であっても訪れることが想定される「内省」にどう対処していくか、無神論的処方が提示されていく必要がある。 次巻以降で本格的に、ドストエフスキーが「ロシア」というものをどう捉えたか、「父殺し」「民衆」「父と神がかりの子供」「無神論」など壮大なテーマを登場人物の属性に落とし込んで表現されていき、かつ、多面的に表現することで(イワン陣営VSアリョーシャ陣営のように)論に厚みを出していることで、傑作たらしめているというか、時間の評価にも耐え続けているというか、そういった側面を感じ取ることができた。

Posted byブクログ

2022/06/13

読書ガイドから抜粋 僧侶は、妻帯を禁じられた黒僧、妻帯を許可された白僧の2種類に分かれ、19世紀半ばではだいたい2対5の割合で存在し、どちらの種類の僧侶も、僧衣の色はほぼ黒と定められていた。教会で地位を築くには黒僧になるのが必須だったため、アリョーシャが婚約したのはかなり攻めて...

読書ガイドから抜粋 僧侶は、妻帯を禁じられた黒僧、妻帯を許可された白僧の2種類に分かれ、19世紀半ばではだいたい2対5の割合で存在し、どちらの種類の僧侶も、僧衣の色はほぼ黒と定められていた。教会で地位を築くには黒僧になるのが必須だったため、アリョーシャが婚約したのはかなり攻めていだとも言える。 第1部で父フョードルがイワンとアリョーシャを相手に投げかけた問い、つまり神の存在と不在をめぐる問いが第5編「プロとコントラ」と第6編「ロシアの修道僧」に結実する。

Posted byブクログ

2021/12/25

1巻を読んでいる時は、分からない宗教の話が続いて挫折しそうになったが、個人的には面白いと感じる事がようやく出来た2巻目だった。 主人公達を取り巻く主要なサブキャラ達がしっかり出てきて特徴を掴めてきたから面白さを感じられたのかもしれない。 キリスト教ではないし、ロシアの歴史はほとん...

1巻を読んでいる時は、分からない宗教の話が続いて挫折しそうになったが、個人的には面白いと感じる事がようやく出来た2巻目だった。 主人公達を取り巻く主要なサブキャラ達がしっかり出てきて特徴を掴めてきたから面白さを感じられたのかもしれない。 キリスト教ではないし、ロシアの歴史はほとんど知らないが、読み進めるうちにとても興味が湧いた。知りたくなった。 「自分を振り返ったときに恥ずかしくない振る舞いをしなさい」というようなフレーズがあった。(うろ覚えだが)できる限りそうしたいなと改めて気付かされた。

Posted byブクログ