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夜中に犬に起こった奇妙な事件 の商品レビュー

3.9

52件のお客様レビュー

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    15

  2. 4つ

    13

  3. 3つ

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2017/06/09

”夜中に犬に起こった奇妙な事件”を解決しようと、15歳の自閉症の少年が犬殺しの犯人をさがすお話。主人公クリストファーが、先生のすすめで日常のできごとを本にしているというかたちで物語が進んでいく。 クリストファーの一人称でとりとめのない文章が続いていくので、クリストファーの頭のな...

”夜中に犬に起こった奇妙な事件”を解決しようと、15歳の自閉症の少年が犬殺しの犯人をさがすお話。主人公クリストファーが、先生のすすめで日常のできごとを本にしているというかたちで物語が進んでいく。 クリストファーの一人称でとりとめのない文章が続いていくので、クリストファーの頭のなかとか考えていること、世界のみかたにとてもよりそえる。その分、どうやって終わるのかなと思っていたら、そのままつきすすんでいってるのに、でもしっかりまとまっていた。いきおいにのったまま終わりまで読めて、最後の4行で涙がでてきた。とてもいい終わり方。

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2017/05/13

「プリズン・ブッククラブ」で取り上げていたので読んでみました。 うーん、刑務所内の方たちと同じ感想かな…。 著者は、あくまで自閉症の子が書いた本、と云うスタンスを貫いて、訳本のタイトルにも拘りを見せたそうですが、その通りで本当に、全体的にかったるい文章。「なぜかというと~」があま...

「プリズン・ブッククラブ」で取り上げていたので読んでみました。 うーん、刑務所内の方たちと同じ感想かな…。 著者は、あくまで自閉症の子が書いた本、と云うスタンスを貫いて、訳本のタイトルにも拘りを見せたそうですが、その通りで本当に、全体的にかったるい文章。「なぜかというと~」があまりのも多く出てくるので、その度げんなりしてしまいました。それは著者の思惑通りと云う事で、成功した書き口なのでしょう。 映画「八日目」の様に、障害者ならではの、ノーマルからしたら苛々してしまう様な事も、最後には誰かの人生に多大なる影響を与える程の純粋さであると云い替えられたら綺麗なのでしょう。(映画では実際のダウン症の俳優さんが好演されていましたね!) さて、この小説は、ノーマルの方が経験に基づいて書いたフィクションです。もしかしたら、事実に近い表現が多々あるのかもしれませんが、これが東田さんの様に、ハンディを背負った方がコツコツ書かれたというので有れば素晴らしいと思うのですが…。

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2018/11/17

高機能自閉症または、アスペルガー症候群の特性を持つ15歳の男の子クリストファーが、自分の体験や内面を、ミステリーを書くという目的で現した形となっている。その為、感覚が鋭すぎるので初めのうちは読んでいて混乱しました。が、次第にわかってきてどんどん面白くなりました。 起こる出来事は、...

高機能自閉症または、アスペルガー症候群の特性を持つ15歳の男の子クリストファーが、自分の体験や内面を、ミステリーを書くという目的で現した形となっている。その為、感覚が鋭すぎるので初めのうちは読んでいて混乱しました。が、次第にわかってきてどんどん面白くなりました。 起こる出来事は、かなりショッキングではあるが、主人公が、頭を整理し、自分なりにトラブルを避け、安心出来るよう努力しているのが良くわかる。 2018追記 最近、小学校の先生に紹介したら、面白い!と、次の先生へ、また別の校長先生へと広がっているそう。特別支援学校でなくても、教育関係の方は読むと概念が揺さぶられる感覚で刺激になると思います。

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2016/06/27

舞台を先に見ました。原作もとてもおもしろかった。児童書作家の作者が初めて大人向けに書いたものだけれど、出版社が子供・大人どちらにも向けて出版しようと提案したそう。たしかに幅広い年齢層が楽しめる本。ヴァージニア・ウルフ「波」からの引用があるけれどとても深くて何度も考えてしまう。

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2016/04/05

自閉症の少年(15歳)が主人公の探偵小説。翻訳は「アルジャーノンに花束を」と同じ人。主人公の特徴的な一人称で物語が進むのも一緒なので、ウマイ人選だなーと関心。

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2016/03/04

ナショナルシアターの舞台を先に観たので、自閉症特有の動きが容易に想像できたが、原作の簡潔な表現ではあのようにリアルに頭の中で像を結ばなかったかもしれない。 ただ、その簡潔な(あるいは説明的な)文章から、心の動きが流れ込むように入ってきて、最後には不思議な感動があった。 ハグが苦...

ナショナルシアターの舞台を先に観たので、自閉症特有の動きが容易に想像できたが、原作の簡潔な表現ではあのようにリアルに頭の中で像を結ばなかったかもしれない。 ただ、その簡潔な(あるいは説明的な)文章から、心の動きが流れ込むように入ってきて、最後には不思議な感動があった。 ハグが苦手なので、手と手を触れ合わせる愛情の表現が、大変印象的。

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2016/02/01
  • ネタバレ

※このレビューにはネタバレを含みます

面白い!!ものごとはこんな風に捉えることもできるのか、と自分の見ている世界が広がる気がした。 アスペルガーの少年クリストファーが書いたミステリ小説、という設定で、視点や感情の動きはあくまで書き手であるクリストファーの感性で物語が進んでいきます。しかし本編には主人公が自閉症だとはひとこともかかれていません。けれどもこういう性質の子はどこにでもいて、彼らと共に生きていくというのはこういうことなんだなと思う。 舞台がイギリスだからなのか、この書き手だからなのか分かりませんが、クリストファーの言動に対する周りの人たちの反応が優しいというかなんというか。干渉はしないけど見守る。それは、自分とは関わりのないこととして遠目に(あるいは冷ややかに)見るのとは全然違う。日本にはどうしても後者が多いような気がする。わざわざ“彼は自閉である”なんてことは知らなくても、こうやってそっと見守ってあげればいいだけなのに。こういう彼らの特質を知ることが本当に大切。そして家族や周りの人よりもだれよりも、本人が本当に大変な思いをしているんだということがよく分かる。 それにしても、多くの「定型発達」の人々の見ている世界が、いかに不条理で非効率的であることか!(私自身が限りなくグレーに近い性質だから共感出来るのかもしれませんが…) ※翻訳小説ですが、ここにカテゴライズしときます。

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2015/08/12

色々考えさせられる本でした。あの両親の子どもへの対応は間違ってる部分はすごくあるんだろうけど、でも彼らはきっと絶対にクリストファーを見捨てないんだろうね。そこが救い。

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2014/09/03

舞台化と聞いて気になったので読んでみた。最初は語りの文にちょっといらいらしたけど、途中から気にならなくなった。お話の空気感がとても好き。

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2014/07/15

いまの自分と同じ歳の自閉症の少年が書いた設定の本。フランス文学で独特な言い回しも多かったけれどどんどんクリストファーの世界観に引き込まれていった。去年舞台化していたそうだから、どうやってこの世界観を表現していたのか見てみたかった。 2014.7.4

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