めぐらし屋 の商品レビュー
読後感は良かったのに、どんな話だったか忘れいたので、図書館にて再読。あまりに弱々しい身体の蕗子さんが父の生き方をたどっていく。温かくて優しい人間関係に、ほっとなる小説。
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父の住んでいたアパートで遺品を整理していると 「めぐらし屋さんですか?」と電話が入る。 静かな静かな物語。 美しい文章に清らかな空気感。 クスクスッと笑える感じも小川洋子さんに似ているかな。 長編の途中だけ読んだかのような置いてけぼり気分は拭えないけれど 世界観としては好き。 ...
父の住んでいたアパートで遺品を整理していると 「めぐらし屋さんですか?」と電話が入る。 静かな静かな物語。 美しい文章に清らかな空気感。 クスクスッと笑える感じも小川洋子さんに似ているかな。 長編の途中だけ読んだかのような置いてけぼり気分は拭えないけれど 世界観としては好き。 初めての作家だが、今後他の作品も読んでみたいと思った。 空気の萎んだヨーヨーのような体力のない主人公と 低気圧の発生をカラダで感じる同僚のどちらにも親近感。 【図書館・初読・8/4読了】
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かつてとっていた新聞に連載されていた小説だが、僕は初めて読む。これまで堀江氏の、はっきりとした筋よりもその文体・筆致に重きを置いた「滋味豊か」と形容される文章に惹かれて色々読んできたが、今度ばかりは受け付けられなかった。「こりゃいかんだろ」というのが読後最初の感想だ。どこがどう、...
かつてとっていた新聞に連載されていた小説だが、僕は初めて読む。これまで堀江氏の、はっきりとした筋よりもその文体・筆致に重きを置いた「滋味豊か」と形容される文章に惹かれて色々読んできたが、今度ばかりは受け付けられなかった。「こりゃいかんだろ」というのが読後最初の感想だ。どこがどう、と訊かれると困るが、こんな文章を書いて満足してちゃいかんだろ、というのが偽らざる印象。これまで氏の文章の取り留めのなさが好きだと思っていたが、この文章はその取り留めなさが見事に裏目に出てしまった感じ。堀江氏の作品として最初にこれを読んでいたら、決して他の作品を読もうとは思わなかったろうな。危ない危ない。
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ほんわかのんびり 半径3メートルくらいの何も起こらない日常小説かと思ってたけど いろいろ起こってる!主人公や周りの人たちは感情の起伏も少なくおだやかな雰囲気ではあるけど自分に置き換えてみたら いろいろ起こってるそして冒険してるよ蕗子さんが今の世界と新しい世界との間を生きたお話かな...
ほんわかのんびり 半径3メートルくらいの何も起こらない日常小説かと思ってたけど いろいろ起こってる!主人公や周りの人たちは感情の起伏も少なくおだやかな雰囲気ではあるけど自分に置き換えてみたら いろいろ起こってるそして冒険してるよ蕗子さんが今の世界と新しい世界との間を生きたお話かなそれにしても蕗子さん体調悪すぎそんな毎日はしんどいだろうなぁそれにしても 吹き
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会社勤めをしながら一人でひっそりと暮らす蕗子さん 母を亡くし、子供の頃に離婚して家を出て行った 父も亡くなる。父が暮らしていたアパートに寄り 遺品の整理をしていた中から見つけた「めぐらし屋」 と書かれたノート。そして父宛にかかってきた1本の電話。 自分が幼い頃の両親の暮...
会社勤めをしながら一人でひっそりと暮らす蕗子さん 母を亡くし、子供の頃に離婚して家を出て行った 父も亡くなる。父が暮らしていたアパートに寄り 遺品の整理をしていた中から見つけた「めぐらし屋」 と書かれたノート。そして父宛にかかってきた1本の電話。 自分が幼い頃の両親の暮らしはどうだったのか? 子供の頃の自分には知らなかった両親の生活。 とても謎めいた感じで物語りは始まります。 でも蕗子さんのキャラがおっとりしているせいか 文章が淡々としているせいか大きな展開があるわけでもなさそう。 まるで五月雨?みたいな雨がシトシトと降り続くような 物語でした。 作中に出てくる黄色い傘 表紙にある黄色がなんとなく頭の中に残りました。 ゆるゆるな感じです 「わからないことはわからないままがいいんだよ」 確かに… 私にとってこの本はまさにそんな感じでした。
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川上弘美さんの「古道具中野商店」を思わせる雰囲気の作品でした。 今ひとつ何かがかけているような。 リアリティかしら。 でも、あいかわらず人情の細やかな描写はお上手です。
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OLの蕗子さんは一人ひっそりと暮らしている。 子供の頃に母と離婚して家を出て行った父が亡くなる。父のアパートで遺品の整理をしていたら「めぐらし屋」 と書かれたノートを見つけた。そして1本の電話がかかってきて・・・。 こういう淡々とした話久しぶりでした。途中だれたけど、嫌い...
OLの蕗子さんは一人ひっそりと暮らしている。 子供の頃に母と離婚して家を出て行った父が亡くなる。父のアパートで遺品の整理をしていたら「めぐらし屋」 と書かれたノートを見つけた。そして1本の電話がかかってきて・・・。 こういう淡々とした話久しぶりでした。途中だれたけど、嫌いではないストーリー。小学校の黄色い置き傘とか細部の表現が良かったです。 父親の意外な一面。父から娘に受け継がれていくもの。読んでいるときに(まだ生きてますが)自分の父のことを思い出しました。
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父の遺品を整理しながら、父のことを思い出し、父のめぐらし屋を知る。 すごく読みやすかったです。 ほわーってなる、心あたたまる本とでも言いましょうか。
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【蕗子さんは亡くなった父親の部屋で「めぐらし屋」と大書きされたノートを見つける。記憶と謎に導かれ、蕗子さんが向かった先は…】 初、堀江敏幸作品です。 父が生前やっていた【めぐらし屋】。 「めぐらし屋って何?」という、主人公と同じ疑問を持ちながら のんびりと読み進めていける一冊...
【蕗子さんは亡くなった父親の部屋で「めぐらし屋」と大書きされたノートを見つける。記憶と謎に導かれ、蕗子さんが向かった先は…】 初、堀江敏幸作品です。 父が生前やっていた【めぐらし屋】。 「めぐらし屋って何?」という、主人公と同じ疑問を持ちながら のんびりと読み進めていける一冊でした。 亡くなったお父さんのことをもっと知りたいと思っているところで 不思議な繋がりがうまれ、身近に居る人にまで繋がる。 こういう繋がりってなんだかいいな。 クスッと笑えるエピソードなんかも良かったです。 でも主人公を【蕗子さん】と[さん]付けで書いてあるところには 最後まで慣れなかったなぁ。
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亡くなった父がひとりで暮らしていたアパートに荷物整理に行った蕗子さん。そこで,「めぐらし屋」と書かれた一冊のノートを見つける。果たして「めぐらし屋」とは何なのか。 蕗子さんの会社の倉庫の管理人さんは,倉庫の敷地内の小さな花壇で,こっそり枝豆を育てている。こっそりとは言えども,会社...
亡くなった父がひとりで暮らしていたアパートに荷物整理に行った蕗子さん。そこで,「めぐらし屋」と書かれた一冊のノートを見つける。果たして「めぐらし屋」とは何なのか。 蕗子さんの会社の倉庫の管理人さんは,倉庫の敷地内の小さな花壇で,こっそり枝豆を育てている。こっそりとは言えども,会社のひとは皆,それが育ってゆでて食べることを楽しみにしているのである。 登場人物全てに暖かみがあり,心穏やかになる小説。
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