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セックスボランティア の商品レビュー

3.5

125件のお客様レビュー

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  2. 4つ

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2012/03/02
  • ネタバレ

※このレビューにはネタバレを含みます

大学の図書館で興味本位で借りたけれど、今まで考えたことのない「障害者の性」について知るきっかけとなり、見聞を広めるのに良かったと思います。 "「性」という字は心が生きると書く。楽しまなくては"のくだりが印象的でした。 人間なのだから、性欲があること、好きな人とひとつになりたいと思うことは当たり前。それを満たすために助けが必要なだけのこと。 性の介助を制度化するのは事情や感情が絡み合ってとても難しいけれど、せめて偏見がなくなって、もっとフラットに受け入れられる世の中になると良いと思いました。

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2012/02/04

この問題を考えるとき私たちが議論しなければならないことはセックスボランティアと売春の違いではないのだろうか。障害者のために性を提供すること(セックスボランティアとは大概の場合において金が発生する)、確かにこの手の議題に拒否反応を起こす人もいるかもしれないが、売春の是非をめぐる議論...

この問題を考えるとき私たちが議論しなければならないことはセックスボランティアと売春の違いではないのだろうか。障害者のために性を提供すること(セックスボランティアとは大概の場合において金が発生する)、確かにこの手の議題に拒否反応を起こす人もいるかもしれないが、売春の是非をめぐる議論と比べると、セックスボランティアという事象に賛同はしなくとも納得する場合が多いのではないだろうか。このとき、なぜ売春という事象より賛同を得やすいのか。「障害者の為の」という一種の社会奉仕の衣を身にまとえば、受容されやすくなるのだろうか。否、そんな初歩的な考えでは結論を出すにはまだ早すぎる。私たちのsexualityとgenderからの視座が不可欠だろう。私にはまだ早い。 にしても性とは不可思議なものだ。 死に物狂いで、性・セックスに執着する老人がこの本の中には出てくる。彼を見ていると否応にでも考えざるを得ない。セックスはそんなにも不可欠なものなのだろうか。これは売春について考察する際にも、常に浮かんでは消えてゆき、消えたかと思うと脳裏にこびりついている腫瘍のように次第に大きくなってゆく、果てしなく深くて黒い問いである。もっとこの問題と真摯に向き合わなければならないのは私の方か。 なんにせよ、セックスボランティアに関する情報がもっと必要だ。 2009/02/09

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2011/11/24

(推薦者コメント) 私たちは、障害を持つ人々を、とかく神格化しがちである。そうすることによって格差を埋めようとする。しかし、それが本当の「平等」ではないことは、乙武洋匡が指摘するところである。では、私たちは、障害を持つ人々の、“性”をどう思っているだろうか。私たち人間は、子孫を残...

(推薦者コメント) 私たちは、障害を持つ人々を、とかく神格化しがちである。そうすることによって格差を埋めようとする。しかし、それが本当の「平等」ではないことは、乙武洋匡が指摘するところである。では、私たちは、障害を持つ人々の、“性”をどう思っているだろうか。私たち人間は、子孫を残すだけでなく、楽しみとしてのセックスを行う生き物である。その楽しみを享受したく思うのは、障害者だって何ら変わりはないことである。私たちはその視点に気づかすぎた。実は、世間では既に障害者の性を“介助”するサービスが存在する(勿論、合法な話である)。本書は、そんな性の介助の世界を追った、衝撃的ルポである。私たちは、障害者の性から目を背けてはならない。

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2011/11/14

2008年10月02日 20:04 複雑な問題に直面したとき、私は速攻逃げます。無視。放置。しばらくしたら誰かがなんとかするから。 生活の中のことならそれでいいんだけど、しかし本や映画はまずい。 誰かがなんとかはしてくれないから、ただ頭が忘れてくれるのを待つしかない。 ...

2008年10月02日 20:04 複雑な問題に直面したとき、私は速攻逃げます。無視。放置。しばらくしたら誰かがなんとかするから。 生活の中のことならそれでいいんだけど、しかし本や映画はまずい。 誰かがなんとかはしてくれないから、ただ頭が忘れてくれるのを待つしかない。 でも強烈な印象を残した作品を、そんな短時間で記憶から消すことはできない。その「しばらく」がしんどい。 障害者にも性はある、それはそうだけどさー、今まで不可侵領域だったんだし、置いとこうよ。 いや、そういうスタンスの取り方で傷ついてる人が実際にいる。もっと開けた分野にしていかないと。 みんなは普通にそういう話をするのに、障害者だけ、まるでそれは存在しない、みたいな扱いをするのは差別だ。人権の蹂躙だ。 いや、障害者の性をわざわざ取り上げて公共の話題にしてしまう、これこそが差別だ。 さて、これを読んだ私はどうするべきか。どういう意見を持ち行動すべきか。 わからない。 わからないから「それぞれがいいようにしたらいいと思う。」と、逃げる。 自分を擁護するわけじゃない。けど、私みたいな人がいっぱい集まって社会っていうのは成り立っているんです。 この本が、当時注目を浴びたわりには、今はもう誰も知らないっていうのがその証拠に他ならないでしょう。

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2011/11/13

類をみない内容。 刺激的かつこれが現実。 人が死ぬまで性と生は切り離せないものだと感じた。 特に男性の場合。女性の性は男性よりタブー視されることが 多いためその辺を今後に期待したい。 考えさせられる。 表に表れないだけで、けっこうセックスボランティアって 流行ってるものなのか?

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2011/10/19

単行本の発売当時、それなりに話題になり関心はあったものの、どぎついタイトルからイロモノだろうと思って読まずにいた本。読んでみると看板に偽りあり。とても誠実に書かれた本だということがわかった。解説(髙山文彦氏)にも書かれているんだけど、「ルポする以上、自分もセックスボランティアを体...

単行本の発売当時、それなりに話題になり関心はあったものの、どぎついタイトルからイロモノだろうと思って読まずにいた本。読んでみると看板に偽りあり。とても誠実に書かれた本だということがわかった。解説(髙山文彦氏)にも書かれているんだけど、「ルポする以上、自分もセックスボランティアを体験しなければならないんじゃないか」と考えながら、その末に書かれたものだということが感じられる。解説によれば著者の河合氏は「実際に経験することに、どんな意味があるのでしょうか」と言ったとか。それこそまっとうな書き手だと髙山氏は述べているのだが、その点に共感する。 以前『逝かない身体』(川口有美子著)を読んだ時と同じようなことを思った。ノンフィクションはあった出来事や後日の感想が書かれているものが多いが、当時の心の動き、考えが緻密に書かれたものは出来事・感想ものとは一線を画す。著者の色が濃く濃くにじみ出て、迫力が全然違う。本書に引けば、障害者のセックスをめぐる取材の過程で、著者がこの問題を自らに引きつけたり、距離を置いたりしながら考え続けたことが伝わってくる気がするのだ。 さて、セックスボランティア。読後の感想としては、「なしでしょう」だ。そもそもは理由の説明し難いところで「なし」なのだが、まずは健常者が金を払ってやるのに、有償にせよボランティアでやるのってどうだろうと思う。それに、金を払ったりボランティアとやるのって何かむなしくないだろうか。性欲は人間の生理だからそれを満たすためにはボランティアも必要という論もあるけれど、出てくる人々は誰も心のふれあいを求めているように感じた。どのケースも利用者の男女比は9:1というところだったが、9割を占める男性だって、おっぱいもんだりイケればキモチいいことはいいだろうが、それとは別に心のふれあえる相手を求めているのだと思う。そういうものは、やはりボランティアでは埋められないだろう。だから本書は、愛とセックスがワンセットのようにとらえられているなかで、あらためて人間すべからくにとっての愛とかセックスとは何かということまで考えさせる。 ただ、だからといって障害者にセックスする機会を求める運動なんてなくていいとは思わない。健常者がセックスする自由がある(ことになっている)のならば、それは障害の有無で左右されてはならないものだから、障害者にもセックスしたいと思えばセックスできる環境が整っていないとね。ほんのもののはずみで、こういう運動・活動はと滞ってしまいかねないから、続けていくことにはそれなりに大きな意味があるのだ。

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2011/10/08

障害者の性問題を追求した書。 オランダでは刑務所でも受刑者はごセックスできるという事情のほうが驚き。

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2011/09/18

平成16年に出版された時はかなり話題になった本である。いささか派手なタイトルでカバーにはタブーに大胆に切り込んだ衝撃のルポルタージュとある。あえて内容には触れないが先入観を捨てて読んで欲しい。大変なエネルギーを感じるが作者を突き動かしたものが何かはよくわからない。文庫本にはつまら...

平成16年に出版された時はかなり話題になった本である。いささか派手なタイトルでカバーにはタブーに大胆に切り込んだ衝撃のルポルタージュとある。あえて内容には触れないが先入観を捨てて読んで欲しい。大変なエネルギーを感じるが作者を突き動かしたものが何かはよくわからない。文庫本にはつまらない解説が多いがこの本は解説が良い。

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2011/08/29

内容(「BOOK」データベースより) 「性」とは生きる根本―。それはたとえ障害者であっても同じことだ。脳性麻痺の男性を風俗店に連れていく介助者がいる。障害者専門のデリヘルで働く女の子がいる。知的障害者にセックスを教える講師がいる。時に無視され、時に大げさに美化されてきた性の介助に...

内容(「BOOK」データベースより) 「性」とは生きる根本―。それはたとえ障害者であっても同じことだ。脳性麻痺の男性を風俗店に連れていく介助者がいる。障害者専門のデリヘルで働く女の子がいる。知的障害者にセックスを教える講師がいる。時に無視され、時に大げさに美化されてきた性の介助について、その最前線で取材を重ねるうちに、見えてきたものとは―。タブーに大胆に切り込んだ、衝撃のルポルタージュ。

Posted byブクログ

2011/08/25

ジャンルとしてはルポルタージュになる。いつだかこの本のことを聞いて、つい最近見つけたので、買って読んだ。なんというか色々衝撃的だった。大学時代に読んどいて損はないと思います。

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