7月24日通り の商品レビュー
映画やコミックも良いのですが、まずは原作をどうぞ☆
特に取り得もない、ごく平凡な主人公。傷つかないように失敗しないように、妄想を糧に(?)生きている彼女が、ひょんなことから変わっていく……。映画やコミックも良いのですが、まずは原作をどうぞ☆
zxc
地味で目立たぬOL本田小百合は、港が見える自分の町をリスボンに見立てるのがひそかな愉しみ。昔の片思いの相手に会いに、さしたる期待もなく出かけた小百合に聡史は…。もう一度恋する勇気がわく傑作恋愛長編。(e-honより)
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県庁所在地でもない、港がある地味な日本の地方都市に住むやはり地味めなOL小百合。退屈な毎日を、この街をリスボンに見立てて暮らすことを密かな楽しみにしていた。 たぶん多くの普通の女性が共感する隠された嫉妬や妬みが日常の中に描かれている。イケメンの弟や好きだった上級生と付き合える女性...
県庁所在地でもない、港がある地味な日本の地方都市に住むやはり地味めなOL小百合。退屈な毎日を、この街をリスボンに見立てて暮らすことを密かな楽しみにしていた。 たぶん多くの普通の女性が共感する隠された嫉妬や妬みが日常の中に描かれている。イケメンの弟や好きだった上級生と付き合える女性たち。自分の立ち位置の納得して、間違えたくないという選択をしてきた。 好きだった上級生との再会で彼女の気持ちは動き出す。きっかけは、イケメン弟のイケてない彼女の真摯な告白と、同調的な絵描きの青年との出会い。 自分を抑えていたピンを抜き、間違えでも構わない選択をする。シンデレラとなるのか、悔恨の選択になるのか読み方は自由。
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ワタシは割と、「この本読んだけどどんな内容だったっけな」とすぐに内容を思い出せないことがしばしば。(陳謝) けれど吉田修一さんの本は、題名を聞くと自分の中で印象的なシーンがパッと思い浮かぶ。そしてそれは大体クライマックスだから、ワンシーンであれど物語の大筋も思い出す。 こんな...
ワタシは割と、「この本読んだけどどんな内容だったっけな」とすぐに内容を思い出せないことがしばしば。(陳謝) けれど吉田修一さんの本は、題名を聞くと自分の中で印象的なシーンがパッと思い浮かぶ。そしてそれは大体クライマックスだから、ワンシーンであれど物語の大筋も思い出す。 こんなどうしようもないワタシだが、だからこそ吉田修一さんの情景描写のうまさは人一倍感じることができているはず。 この本でいうと、デパートの屋上から見えた夜景を、数年後に題名を聞いても思い浮かべることができるだろう。
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最後の章まで読んでみて、ああ、やっぱり吉田修一さんはすごい…と思った。刺さる、読んでる途中も所々刺さったけど、最後に各章のタイトルを読み返して、グサグサっと、まさに標本のピンが刺さったような…。 解説もよかった。私はもう、一歩踏み出したのか。まだ踏み出せてないのか。どっちだろう… いやー、にしても主人公がまさに自分だった。笑
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男の人が書いた本なんだなぁ。凄いなー。 淡々と過ぎてく日々ですが、何故か最後は『ホラー小説?』と思う感じの展開だった(個人的に)
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15年ぶりに再読した。リスボンは私も一番好きな街なので、主人公みたいな女性がいたら惚れてしまうだろう。と思って手に取ったものの、「選ばれない男」という立場から見ると、リアリティーがあって残酷な展開でもある。15年前は、読んでいる途中からイライラし、読後にこの本を放り投げた記憶がある。 さて、今回は冷静になって丁寧に再読。 主人公の「似た者同士のカップルであるべき」主義は、今までの人生経験を納得させるための言い訳だったのだろう。そして、カップルの釣り合いに捕らわれつつも、やっぱり自分は「イケメン、高嶺の花」を求めてしまうあたりは、身勝手ながらも人間臭さを強く感じた。欲を言えば、自分の矛盾に気づいて苦しむ描写がもう少しあって欲しかった。そこまで主人公が成長するにはもう少し年月が必要か。。 ラストシーン、主人公は標本の蝶のようにピンで固定された状態から解き放たれ、大空へ羽ばたいて行った。この選択の結末はどうなるか分からない。続編は無くて良い。「知らないことはいくらでも想像できる」のだから。 画家の青年に出会い、自分自身の可能性に気づき、人生でずっと抱いていた「同質志向とコンプレックスの呪縛」から解き放たれる形となった。短期的には「選択の間違い」でも、長期的にはとても大事な経験なのだろう。
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吉田修一は今までサスペンスしか見たことなかったけど、恋愛も書けるんだなあ。主人公の変に達観してる感じが大人になっていく自分に通じるところがあって、最後思い切って行動するところ元気貰えた。1.2.3.の数字はなんなんだろうと思ってたら途中で出てきてなんとなしに読んでた章題をなんか愛...
吉田修一は今までサスペンスしか見たことなかったけど、恋愛も書けるんだなあ。主人公の変に達観してる感じが大人になっていく自分に通じるところがあって、最後思い切って行動するところ元気貰えた。1.2.3.の数字はなんなんだろうと思ってたら途中で出てきてなんとなしに読んでた章題をなんか愛おしく感じた。自分でやるとしたらと考えた時、1.いい人レベルは中の上、って出てきた。他も考えてみても面白いかも。
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あるあるなんじゃないかこの主人公は クラスに一人かならずいて もっというと、どんな人の中にもこの主人公の一面はあって、 それにきづいてるか、きづいてないか で、わたしはそれにきづいてしまい すこし悔しいとおもうところも 主人公とおなじ じゃん 本を閉じる時は、わたしもがんばれ...
あるあるなんじゃないかこの主人公は クラスに一人かならずいて もっというと、どんな人の中にもこの主人公の一面はあって、 それにきづいてるか、きづいてないか で、わたしはそれにきづいてしまい すこし悔しいとおもうところも 主人公とおなじ じゃん 本を閉じる時は、わたしもがんばれとおもう本
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脳内妄想ガールが現実の恋愛とどう折り合いをつけるかって話。ラスト直前の、現実世界をその呼称で呼ぶところからが、はじまりだろ?って思うんだけど…。
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