人間失格 の商品レビュー
太宰治が戦前の昭和初期を舞台にある美青年の悲劇的な生涯を描いた作品。 生まれついて美しく生まれついた葉蔵はその外見に反して内面はとても弱く繊細に出来てしまった。 だからその弱さを隠すため、人前では道化を演じて決して嫌われないよう、周りの求める役を演じるように徹した。 決して自...
太宰治が戦前の昭和初期を舞台にある美青年の悲劇的な生涯を描いた作品。 生まれついて美しく生まれついた葉蔵はその外見に反して内面はとても弱く繊細に出来てしまった。 だからその弱さを隠すため、人前では道化を演じて決して嫌われないよう、周りの求める役を演じるように徹した。 決して自分が誰かと対立しないように。 そんな生き方をしていると、学校などでは人気者となり女性からも非常にモテるのだが、なにせ本心を隠し続けるのだから、自分を理解する友人が出来るはずもなく、周りに集まるのは自分を都合の良い場作りの人間として利用するばかりの人間だった。 そんな彼は人間不信のまま、成長するがやがて中学、高校を卒業するも、そのモテ具合と反比例するように人間不信はいよいよ深まり、やがて身を破滅するようになる。 特に10代、20代の男性にとって、異性からモテるというのはいつでも重要なテーマだと思うが、この作品の主人公のように、 非常にモテるが同性、異性問わず自分を理解してくれる人はいなく、常に猜疑心に支配されているのだとすれば、たとえ異性と縁なくとも一握りの理解ある友人を持つ人生の方がはるかに幸せなのではと思う。 思うに、この主人公は異性を容易に魅了できるが故に、本来必要であった孤独を持つことができなかった。 故に孤独に耐える強さや自分で決める強さを得られる機会がなく、いわば女性たちにスポイルされてしまったために自己を鍛える事が出来なかったのが悲劇だったのだろうと思う。 当人は悪人では無かったが、その弱さゆえに周りも巻き込んで不幸を広げたように読まれた。 などなど、様々な考察を読み起こす、やはり良書でした。
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○主人公…大庭葉蔵 →成績優秀、家は裕福 ○中学の同級生…竹一 →葉蔵の道化を見破る ○高等学校(美術系)の同級生…堀木正雄 →だらしない友達(酒、タバコ、女、左翼思想つまり共産主義) ○カフェの女給…ツネ子 →夫は詐欺罪で捕まった、葉蔵と心中するが葉蔵のみ生きる ☆この頃の流れ 左翼運動→出席日数が足りない→心中→ニュースになる→父にバレる→起訴猶予(警察の家で監視) ○警察…渋田(葉蔵からはヒラメと呼ばれてる) 葉蔵はヒラメの家から逃亡し堀木の家に向かう 雑誌社に勤務している、娘はシゲ子…シヅ子 堀木の家に居たシヅ子に仕事を貰うためにアピールして漫画家になる。 タバコ屋の娘…ヨシ子 葉蔵とヨシ子は結婚を考えていた。しかしある日、突然ヨシ子が男に襲われる。葉蔵は精神的な苦悩が増え、睡眠薬で自殺を図るが失敗。 それから脳の病院へ入院させられる。その間に父が亡くなる。退院後は温泉地の一軒家で暮らす。 感想 葉蔵は幼い頃は賢くて悪さはせず、いい子に育っていた。それが高等学校へ行くと同時に堀木と出会いそこから闇へと沈んでいく。私は堀木がすべての原因を作ったと思う。悪い友達には気をつけないとすぐに飲まれてしまう。友達はよく観察してから作るべきなのかもしれない。
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ずいぶん前に読んだ。 私は本自体あまり読んでこなかったので、この本に対するイメージは哲学的で感動するお話だと思っていたけど、 タイトル通りの男がどんどんやばくなっていくお話だった。なんか想像してたのと違いすぎました。
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主人公である大庭葉蔵は、幼き頃から、人間の考えてることが理解できない、恐ろしい…と嘆きながらも、道化を演じて彼らと繋がり続けようとする。 第三の手記で精神病院に入れられて人間失格を明確に認識するが、描写としては隔離されているといった感じだったから、この区別・区分けが人間(外の人たち)との繋がりを断ち、人間失格となったということなのかしら。葉蔵にとって繋がりは大切のようであったから。 ただ、そうとはいっても、兄達が故郷の田舎で療養生活を送れるように取り計らってくれていたし…。どうなんだろう? まだ一周しかしていないし、「人間失格」だけでは読み取れない意図もあるのかもしれない。それはそれとして、人間失格を読んで思ったのは、少々考えすぎでは?ということ。というより、自分を深く見つめすぎだなぁと思った。私自身、どのように振る舞うのが正しいのか悩んだことがないといえば嘘になるが、そうだとしても、ここまで詳細に語れるほど生きづらさを言語化出来ないし、そのために深く自分を見つめることをしたことはない。だから、それなりにやっていけているのかも。あるいは、ただ単に気づかないようにしているだけか。 「人間失格」を読んで、よく分からない、複雑な気持ちになった。共感して、まるで同志を見つけたようにホッとすることもなく、かといって全く理解出来なくて突き放すといったこともできない。そんな気分になった。
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目的 ┗作家が口々に素晴らしい作品という理由を理解すること エッセンス ┗道化を演じても、それを見抜く人がいる。知られると、人間不審、自己不審になる。人間関係が怖くなる。 行動プラン ┗演じない 嫌なことは断る 人を過度に信じない
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誰もが違う人間なので、他人のことが分からない感覚はなんとなく分かる気がした。 共感できる部分があるからこその名作だと思うので、誰もが少しはこのような感覚を持っていると思う。 他人への恐怖から、性格や生き方が変わっていく変遷は興味深かった。
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人間失格 人間、失格。にいたるまで葉ちゃんの手記を読んで、こりゃ大変な人生を送ったな、と思ってたら最後に27歳という年齢発覚。びっくりした、、 今の私とほとんど変わらないのに人生経験が広く深くもはや人生何回目?レベル。 周囲に馴染むためにこういう時はどう反応するのが正解なのか、...
人間失格 人間、失格。にいたるまで葉ちゃんの手記を読んで、こりゃ大変な人生を送ったな、と思ってたら最後に27歳という年齢発覚。びっくりした、、 今の私とほとんど変わらないのに人生経験が広く深くもはや人生何回目?レベル。 周囲に馴染むためにこういう時はどう反応するのが正解なのか、おどおとしながら周りを確認してた自分の過去を思い出した。自分以外は自然に反応できていることなのに私は正しい反応か分からず(笑うタイミングが1人だけ違うみたいな)、深層心理に刻まれてたけど、今思えば子供なんだし、人間初めてだし、って思うとなんでもないもんだなーと。 あとがきに行くまで手記である事をすっかり忘れるくらいの濃さだった。モテる、酒に溺れる、金なしの男はいつの時代もいるのね。ヨシ子のもちろんの略のモチ、私もよく使うから急に時代感覚おかしくなった。令和でもモチ使ってますよー
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文豪作品を読みたいと思ってはじめに手に取った本。 深いな〜と思う部分が数ヶ所。反対に少し笑える部分が数ヶ所あって意外だった 「恥の多い人生を送ってきました。」確かにそう思える、タイトル通りな話だと思いました。 本棚にずっと大切にしまっておきたくて、しばらく経ってからまた読み直...
文豪作品を読みたいと思ってはじめに手に取った本。 深いな〜と思う部分が数ヶ所。反対に少し笑える部分が数ヶ所あって意外だった 「恥の多い人生を送ってきました。」確かにそう思える、タイトル通りな話だと思いました。 本棚にずっと大切にしまっておきたくて、しばらく経ってからまた読み直したい。 これからも定期的に文豪作品を読んでいきたい。
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名作と言われる文学小説なので1度は読んでみたいと思い読みました。 太宰治の世界観。 正直、1度読んだだけでは自分には理解できていないので何度も繰り返し読む必要があると思いました。 太宰治の作品はとても多く、読んでない作品も多いので読むのが楽しみです。 「恥の多い生涯を送ってき...
名作と言われる文学小説なので1度は読んでみたいと思い読みました。 太宰治の世界観。 正直、1度読んだだけでは自分には理解できていないので何度も繰り返し読む必要があると思いました。 太宰治の作品はとても多く、読んでない作品も多いので読むのが楽しみです。 「恥の多い生涯を送ってきました」。 そんな身もふたもない告白から男の手記は始まる。男は自分を偽り、ひとを欺き、取り返しようのない過ちを犯し、「失格」の判定を自らにくだす。でも、男が不在になると、彼を懐かしんで、ある女性は語るのだ。「とても素直で、よく気がきいて(中略)神様みたいないい子でした」と。 ひとがひととして、ひとと生きる意味を問う、 太宰治、捨て身の問題作。
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「太宰治」は作品だ。 あなたは狂人じゃないと伝えたい。 頭の良い人だ。その豊かな感性を表現する能力を生きているうちに発揮できなかった事が残念だ。 恐怖、怖がり、それは愛嬌なのだろうか、それとも計算なのだろうか。何とも興味深い人間である。 人間失格だとか、狂人だなんて言葉で収めては...
「太宰治」は作品だ。 あなたは狂人じゃないと伝えたい。 頭の良い人だ。その豊かな感性を表現する能力を生きているうちに発揮できなかった事が残念だ。 恐怖、怖がり、それは愛嬌なのだろうか、それとも計算なのだろうか。何とも興味深い人間である。 人間失格だとか、狂人だなんて言葉で収めては勿体ない。
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