統計数字を疑う の商品レビュー
経済統計や平均寿命など、サンプリングや調査の前提条件に思いを巡らすと、確かに様々な制約が課され、その結果実態と多少なりとも乖離してしまうことが起こるということを気に留めておきたい。
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著者自身も言っていたが、途中難しくてかなり読み飛ばした。テレビでの印象と違って、かなり固い文章を書かれる人だ。 様々な調査機関で発表される統計は、色々なバイアスがかかっている、またはバイアスを考慮されていないものや、定義が途中で変わっているものがあるとのこと。交通事故や犯罪の...
著者自身も言っていたが、途中難しくてかなり読み飛ばした。テレビでの印象と違って、かなり固い文章を書かれる人だ。 様々な調査機関で発表される統計は、色々なバイアスがかかっている、またはバイアスを考慮されていないものや、定義が途中で変わっているものがあるとのこと。交通事故や犯罪の検挙率の実態が興味深かった。2011年発刊のため、経済効果の章で冬ソナについて述べられていたのが、何とも懐かしかった。
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平均、通説、経済効果に疑いの目を持つことが大事。なぜならば、統計上の数字が本当に正しく現状を示しているとは限らないから。何を分母にしているのか、どうやって調査をしているのか、何をもってその数字を出しているのか確認するべし。
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ウチの業界では、作為や偽装まではともかく、意図的に都合の悪い情報は軽く扱ったり(割愛するとか)、たまたま入手できた情報だけからストーリーを組み立てたり、結局は“ひらめき”(クライアントのツルの一声とか)で結論が語られたり、ということが日常チャメシ事である。 だがそれは一概にイン...
ウチの業界では、作為や偽装まではともかく、意図的に都合の悪い情報は軽く扱ったり(割愛するとか)、たまたま入手できた情報だけからストーリーを組み立てたり、結局は“ひらめき”(クライアントのツルの一声とか)で結論が語られたり、ということが日常チャメシ事である。 だがそれは一概にインチキだろうか。 統計を見る目的がそもそもプレゼン対策だったり、時間的制約があったり、所期の目的そのもののが厳密でなかったりすることから、それらはフツーの要請であるし、それによって大きなクライシスが生まれることはまれである。 一方、統計は過去の事実の集積(を大括りにしてはみ出した部分をカットしたもの)である。「次に起こる一事」が、統計が示す大括りな法則の通りに起こるのなら、例えばケイバなんぞは当たりまくりで成り立たないだろう。(ケイバでいう情報は、統計というには余りにも断片的に過ぎると思うが、喩えばの話で^^; そも何かを「やる」ことが重要なのであって、統計を使って「どうやる」かを説得しようというのは、単なる手続きに過ぎないのではないか。なにしろ統計は単なる影絵なのだから。
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「社会調査」のウソと一緒に購入。 ニュースに出てくるような統計がどんな風につくられてるのか、どんな風にいえば、数字で嘘をつけるのかがわかる。
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【由来】 ・弾本の「地下経済」から作者の本をamazonで検索して 【期待したもの】 ・ ※「それは何か」を意識する、つまり、とりあえずの速読用か、テーマに関連していて、何を掴みたいのか、などを明確にする習慣を身につける訓練。 【要約】 ・ 【ノート】 ・
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どうにも中途半端。例に出す数字・計算の細部を掘るわけでもなく、統計との付き合い方を示すわけでもく。「統計ってこんな感じで算出するから信用できないよ」止まり。もう一歩踏み込んだ何かが欲しかった。
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いつの間にかお茶の間の人気者?になった感のある門倉氏の5年前に著作。アマゾンでの評価も高い。 世の中に発表される統計の数字に関して、その読み解き方を解説した書籍。 特に、1章で説明される3種類の平均(算術平均、幾何平均、調和平均)は、恥ずかしながら、この歳になって初めて理解で...
いつの間にかお茶の間の人気者?になった感のある門倉氏の5年前に著作。アマゾンでの評価も高い。 世の中に発表される統計の数字に関して、その読み解き方を解説した書籍。 特に、1章で説明される3種類の平均(算術平均、幾何平均、調和平均)は、恥ずかしながら、この歳になって初めて理解できたもの。 それ以降も、統計数字の作り方、作られ方を通して、その数字自体が持つバイアスや嘘について、丁寧に説明される。 そして、氏ならではの5章。 アンダーグラウンドの経済について、推計を元に語られる。 さらっと読めますが、官庁発表の統計を扱われる方は、一読をおススメします。 [more] (目次) 第1章 「平均」に秘められた謎 「平均」という「記述統計」 男性の好みは平均顔の女性? ほか 第2章 通説を疑う 「みせかけの相関」にだまされない グレンジャーの因果性テスト ほか 第3章 経済効果を疑う 誰でも簡単にできる経済効果の推計 生産誘発額 ほか 第4章 もう統計にだまされない―統計のクセ、バイアスを理解する 景気判断の方法 なぜ私たちは景気の回復を実感できないのか ほか 第5章 公式統計には表れない地下経済 経済の本音とタテマエ 「善女のパン」 ほか
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『個人の実感は、日々の限られた行動範囲のなかで生じるものだし、主観も入ってくるので、大きな集団を客観的に集計した統計が示す数字との間に、ある程度のズレが生じることは避けられないからだ。 大抵の場合、サンプルの数が少ない個人の実感ではなく、サンプルの数が多い統計数字のほうが正しい...
『個人の実感は、日々の限られた行動範囲のなかで生じるものだし、主観も入ってくるので、大きな集団を客観的に集計した統計が示す数字との間に、ある程度のズレが生じることは避けられないからだ。 大抵の場合、サンプルの数が少ない個人の実感ではなく、サンプルの数が多い統計数字のほうが正しい。 ただ、少数の人だけでなく、国民の大多数が統計数字と実感のズレを意識するような場合には、統計数字のほうが現実を反映していない、あるいは統計数字が意図せずにウソをついている可能性が出てくる。』 Amazonプライムで読むにはちょうど良いかな。 統計の豆知識が豊富で良い。
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◆小学校の算数で習う「平均」は統計への第一歩である。とはいえ、一世帯あたりの「平均」貯蓄額を1728万円と聞き、腑に落ちるか?、というとむくむくと疑念が湧いてしまう。かような統計データと実感との乖離の理由と共に、統計データ解読に要するリテラシーの肝を説く◆ 2006年刊。 著者...
◆小学校の算数で習う「平均」は統計への第一歩である。とはいえ、一世帯あたりの「平均」貯蓄額を1728万円と聞き、腑に落ちるか?、というとむくむくと疑念が湧いてしまう。かような統計データと実感との乖離の理由と共に、統計データ解読に要するリテラシーの肝を説く◆ 2006年刊。 著者はBRICs経済研究所代表(元浜銀総合研究所研究員)。 統計に関係して初めて習うのは、小学生算数の「平均」であろうか。 しかし、その「平均」ですら、実際は多様な意味があり、単純な算術平均がもたらすイメージと現実(ないし実感)とは大きく乖離する場合がある。 例えば、一世帯あたり平均貯蓄額なら、 算術平均は1728万円 のところ、 中央値(メディアン)は1052万円、 最頻値(モード)200万円未満 というようにだ。 このような乖離は統計データが正規分布とは限らないことに依拠し、統計データのもたらす誤導の典型に他ならない。 そしてこれは平均だけではなく、様々な統計データ、そしてその解釈、複数のデータの関係性とその解読にも関わってくるものであり、 ① 政策決定のデータとして適切な用いられ方がなされているか。 ② 政策の正当性をうたう根拠として用いられる場合、誤導を招来する使い方をなしていないか など、色々な場面で展開される統計データの実を読み解くためには、その限界を認識しておく必要性は高い。 本書は、一見すると正しそうな統計データの限界につき、具体的実例とその説明を通じて、広く知らしめんと試みる書である。 新書サイズなので、あらゆる統計データを網羅しているわけではない。 しかし、 ① 統計データ間の比較分析から、それが相関関係に止まるか、あるいは因果関係を一応承認できるかについての分析(過去における一方のデータから他方を予測する場合と、その逆、つまり他方から一方を予測する場合とを比較して、何れが高い予測値になる方が因果関係を説明できるもの)、 ② CPI(消費物価指数)の上方バイアス、 ③ 統計データは何を調査したものかを精査する要ある 他、興味深い指摘は多い。 なお、地下経済は著者の十八番で今更感はあるが、営利法人系シンクタンクの闇(親会社の広告塔=マスコミ受け狙いの調査)についても体験談的に解説される。これに従うなら、報告・レポートの質の低さは元より、その信憑性如何も気にすべきこととなろうし、あるいは、テーマが真の問題から遠ざかっている危険など、こちらが意識すべき事項をそこはかとなく開陳しているのは買いである。
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