哀しい予感 の商品レビュー
透明感があって引き込まれる文章 "私"と"弟"の、いけないとはわかっていても惹かれ合う二人がうまく表現できていた
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吉本ばななさん。この人の本は人物の心の動きがうまく描写されていると思う。的確に描写するんではなくて感覚的に、直接的に理解できる描写だ。読んだあとは不思議な感覚が残る。心地よい不思議だ。
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運命って、目に見えるんや。 普通の毎日、生活を 大切にしようと思えた♡ 深いなぁー。 これでばななさんの 書きたいことのスタート部分って。 すごいわ。
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目に映るものを言葉にして表すって難しい。綺麗なものを見た時、感動する場面に立ち会った時、もどかしい思いをすることがたくさんある。だから吉本ばななの本を読むと毎回嫉妬する。なんでったってこんな素敵な言葉を連ねることが出来るのだろう。このお話もそんな本。
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何年も前に読んで以来久しぶりの再読。 よしもとばななさんの作品に出てくる人達って、学生とかいいつつ、いつも夏休みみたいな自由な感じがする。 この主人公、弥生もおばさんちへ行くわ軽井沢行くわ恐山行くわ。学校は? しかしそこはともかく、その自由な雰囲気も含めてやっぱり好き。 おばさんが姉で、弟とは血が繋がってなく、お互いに恋心を持っていて。 本来の関係性を自覚し、ゆるやかに気持ちの在り方や考えを自由にしていく、その悩む過程がみどころあった。 ちょっとしたエピソードもまた現実的なようで幻想的で素敵。 時々哲学的になりすぎて、そのまま走りっぱなしな印象もあるけれど、トータルとして好きな作品。
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思春期のせいもあり、キッチン以来ずっと新刊を購入していたが、この本で初めて、あれ…?あまり好きなテイストじゃないかもと。 新刊で買ったのはこの本が最後に。 著者の内容のせいか、自分自身の精神年齢によるものか…両方か。
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お姉さんも弥生も愛してくれる人、愛する人がいてよかった。哀しい予感がうれしい予感になるかもしれない。 ゆきのと弥生、弥生と哲生の距離感が微妙で、近づいたり少し離れたりするのがどきどきする。
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前に進むとき、整理することがある。大事。そして前に進むことができる。 よしもとばななの恋愛感情の書き方って好き。やっぱり恋愛っていいなって思う。
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再々読。 時間のすき間に読。すんなりすとんと入るところがいい。 著者の初期の作品はわかりやすい。 P109 永遠にかち合えない何かになってー僕の中にあった。そういったなつかしいものや胸の痛むことや、どうしようもなく歯ぎしりするようなことのすべてだった。---夜よりも深く、永遠よりも長いはるかな何か。その大変な重みに少しも曲がらないしなやかな自我の切なさに、私達は想いをはせる。 P117 するとしないでは何もかもが180度違うことがこの世にはある。そのキスがそれだった。---それでも心は暗く切なくときめいていた。甘い味のする闇だった。---それほど確かなことはこの世のどこにもなく、そのために私は何もかも投げ出したいと思った。それなのに今はまるで宇宙の闇を見ているように孤独なのだ。二人に行き場がなく続く明日がない。今はこんなに冴えた夜の底で同じことを考えても朝陽が射せば淡雪のように消えてしまうーーーー
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よしもとばななの本の中では一番好き 姉と弟の、微妙ながらしっくりくる距離感が好き なによりおばさんの住む、緑の滴る古家の雰囲気が好き
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