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下流志向 の商品レビュー

3.8

147件のお客様レビュー

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2023/05/29

学びからの逃走、労働からの逃走 完全に親や子どもに問題があることを指摘している でもこれって、戦後わざと仕向けられたことのような気がしてしょうがない なんでも被害者ヅラしていていい訳ではないんだけど読んでいてしんどくなった   消費主体、労働主体、という言葉で表現されているけ...

学びからの逃走、労働からの逃走 完全に親や子どもに問題があることを指摘している でもこれって、戦後わざと仕向けられたことのような気がしてしょうがない なんでも被害者ヅラしていていい訳ではないんだけど読んでいてしんどくなった   消費主体、労働主体、という言葉で表現されているけど 確かに世の中、消費者と生産者しかいなくて、それは理解していたつもりだったから 常に自分が客だと思って偉そうにしているより、ないところから何かを生み出すことの方が尊くてかつ、楽しいという実感はあるし、評論家みたいになりたくない 確かに今どきは子どもでもほとんどが常にジャッジする側のような気がする 家事労働などで承認された幼少期がないとそうなってしまうと書いてあった 換金性の高いものに飛びつきやすい(学問や学部でさえ)とか、待てない、100年後に形になるような仕事は失われていく、とかは本当だなーと思って、昔の日本人は違ったんだなとしみじみ 個人的には 最後の質疑応答の部分で救われた ニートに関しては正当なお金がもらえない(自分に対する評価ぎ低い)からニートになると書いていてそこまでは??と思ったけど ニートをバサバサ切り捨てる感じではなく、日本という環境がこうなればよくなるということもさし示してくれてたし、日本や日本人に対してただダメ出しばかりする人ではないんだとわかり、最後は著者の事が好きになった でもやっぱり本のサブタイトルと、下向きの矢印が↓いやで、好きになれなくて⭐︎4にしました

Posted byブクログ

2022/04/05
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 この本が出版されたのは2007年、私が大学4年生だったころ。「微分・積分って何の役に立つん?」などと言いまくっていた私にとって耳の痛い話でした。消費主体として自己を確立した私たちの世代は、確かに学び=苦行であり、学校の先生をジャッジする側にあると思っていました。それはサービスを受ける側として当然の主張だと、信じて疑うこともなく。  学びを放棄したツケは今の私に降りかかっていると考えれば、この本の論理は非常に納得できるものです。私が無用だと自己決定したことに対する保証は、現在の私が負っている。自分は変化することを勘定に入れていなかったのは完全なる私の落ち度です(当時の私にお告げに行きたい気分!)。会社を辞めると〝自己決定”したあの時も同じ。私には無時間モデルが通底しているのだなぁと思わされます。  出版から15年ほど経った今は、当時に比べてより悪い状況にあると考えざるを得ません。今私ができることは、これから将来のために学ぶこと。そして、わが子に労働への参与を促すことなのかな。マネー教育もしっかりせねばと思っていたけれど、この世の尺度=お金とならないようにしなければなと強く思わされました。

Posted byブクログ

2021/10/01
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※このレビューにはネタバレを含みます

ある日の講演を質疑応答含めまとめた本。まあちょっと難しい表現もあるが、考え方としてわかるのではないか。この時点でも日本人の教養の低下が言われているが、いまはもっとひどいことになっているだろう。

Posted byブクログ

2021/06/13

著者は現代人の学力低下、向上心の無さを心配しているようだが、技術の発展が関係しているように思う。 家電、PC、スマホ。現代人は様々な道具の助けを借りて生きている。医療の進化も目覚ましい。知識がなくても、器用でなくても、体力がなくても、昔よりも楽に生きられる世の中になった。 今行わ...

著者は現代人の学力低下、向上心の無さを心配しているようだが、技術の発展が関係しているように思う。 家電、PC、スマホ。現代人は様々な道具の助けを借りて生きている。医療の進化も目覚ましい。知識がなくても、器用でなくても、体力がなくても、昔よりも楽に生きられる世の中になった。 今行われている教育は、上昇志向のある人、好奇心の旺盛な人は、一生懸命学ぶかもしれないが、必要ないと思ってしまう人も増えてきているのではないかと思う。 逆に、今の時代に必要な知識、スキルを身につける機会を持てていないのではないかとも思う。

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2021/06/06

「学びからの逃走」「労働からの逃走」の要因分析。二極化社会が前提で、下流社会に落ちていく要因がどこにあるのか、ということを縦横に語っている本。参考文献とされる、苅谷剛彦、諏訪哲二、山口昌弘らの書籍はぜひ合わせて読む必要がある。 昔と異なり、生産者ではなく、消費者としての立ち上が...

「学びからの逃走」「労働からの逃走」の要因分析。二極化社会が前提で、下流社会に落ちていく要因がどこにあるのか、ということを縦横に語っている本。参考文献とされる、苅谷剛彦、諏訪哲二、山口昌弘らの書籍はぜひ合わせて読む必要がある。 昔と異なり、生産者ではなく、消費者としての立ち上がった今の子どもたち。「教育サービス」にも等価交換を「必死で」求める、という解釈は、何度読んでも腑に落ちる。 メリットクラシーが成立するには前提条件がある。努力が成果に結びつくという前提である。最近問題になっているのは、あらゆるリスクが高くなっている環境下において、リスクが現実化した家庭ほど、この前提を信じられなくなっているということ。努力が成果に結びつきにくい中でもそれに抗って努力する家庭の方が結果として将来へのリスクをヘッジすることにつながるという確信を持てるというパラドクスは、なるほど、その通りかもしれない。 リスクテイクとリスクヘッジの話は、非常に参考になる。「「リターンを得るのではなく」「死なないための考え方」が、リスクヘッジ」「自己決定と自己責任を前提とするとヘッジの話は出てこない」「リスクヘッジは集団で行うもの。例としての、華僑、3世代議士の家庭、等々」。 著者の根底にあるのは、教育をビジネスとしてとらえてはいけない、ということ。ビジネスと教育が相容れない、この相容れないものを一緒くたにしてきたところに学びからの逃走=学級崩壊、労働からの逃走=NEET、といった問題が生じているというのが、ずっとメッセージになっている。ビジネスの本質が「無時間モデル」というのがようやく飲み込めてきたが、確かに日本的均質性やグローバリゼーションというのは、かなり「無時間モデル」になじみやすいと言える。要は、ビジネスによる人間疎外が起きているということか。他方で、。汗をかきかき会社を変革するというのは大いに「有時間モデル」といえるのではないかとも思います。

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2020/05/07

「教育を受ける権利」の深さを知る。 「労働は本質的にはオーバーアチーブ」納得納得。 そして大学の単位制が工場から来ていたとは・・。 労働者の1週間ワーク45時間が学生の1単位だったとは。5580時間で学士号。全くもって実態と違うところ勉強になりました。

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2020/02/02

階層の固定化・二極化が進む日本の現状に警鐘を鳴らした本。不確実性が増す現代では、今までの「勝ちパターン」や価値観は通用せず、結果として階層の分断がより進んでいくのです。親世代の子どもへの接し方や導き方が彼らの人生を左右しうるので、子を持つ親も読むべきと思いました。 続きはこちら↓...

階層の固定化・二極化が進む日本の現状に警鐘を鳴らした本。不確実性が増す現代では、今までの「勝ちパターン」や価値観は通用せず、結果として階層の分断がより進んでいくのです。親世代の子どもへの接し方や導き方が彼らの人生を左右しうるので、子を持つ親も読むべきと思いました。 続きはこちら↓ https://flying-bookjunkie.blogspot.com/2020/02/blog-post_2.html Amazon↓ https://amzn.to/37SfVbx

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2020/01/26

等価交換 学びというのは、自分が学んだことの意味や価値が理解できるような主体を構築してゆく生成的な行程です。p150

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2019/07/09

 本書は内田の友人が開催した講演会で内田が語った内容を文書に起こしたものである。それだけに分かりやすく、また断片的な著作が多い内田作品の中では珍しく一貫したテーマを扱っていることもあって、それでなくても売れている同氏の本の中でも際立った売り上げを記録した。  テーマは「学ばない子...

 本書は内田の友人が開催した講演会で内田が語った内容を文書に起こしたものである。それだけに分かりやすく、また断片的な著作が多い内田作品の中では珍しく一貫したテーマを扱っていることもあって、それでなくても売れている同氏の本の中でも際立った売り上げを記録した。  テーマは「学ばない子どもたち」と「働かない若者たち」である。内田によれば両者は同じ根を持っており、それは戦後日本における生活スタイルの変化と無関係ではない。  日本国憲法によれば教育を受けることも労働することも、ともに国民の権利であると同時に義務である。だが今の子どもたちや若者たちは、少なくともそれをありがたい権利とは思っていない。むしろできれば避けたい苦役だと思っている。なぜだろうか。  内田によればそれは、かつて子どもたちは労働主体として社会共同体へ参画したのに対し、現代ではまず消費主体として社会に参入していることに原因があると説く。  内田は言う。子どもが親からお小遣いをもらって初めての買い物をするとき、記憶に刻み込まれるのは法外な全能感であろうと。商品売買の場面において、買い手の年齢など売り手はカウントしない。お金さえ払ってもらえれば、大人と全く同じ待遇をする。買い手としてそのような経験をした子どもは、この世はお金が全てであり、あらゆる関係を損得勘定(≒無時間モデル)でとらえようとする。教育さえも。それゆえ子どもたちは教師たちに問う。何のために勉強するのか、こんなことを覚えて何の得になるのか、と。  労働に関しても同じことが言える。初めから消費主体として社会に参入した若者たちには、社会への恩返しとしての労働というモチベーションが欠落している。よって若者たちは問う。どうして働かなければならないのか、と。  だが内田によればそれらの問いは間違っている。われわれは生れ落ちたときにすでに社会に参与している。それは自分の自由意志の問題ではなく、そこから自由意志が生まれるところの前提としての環境であり、選択の余地はない。あるいはすでに選択は終わっている。最初に労働主体として社会に参与していれば、上のような誤った問いが発生することはなかったであろう。  内田樹は哲学者と呼ぶには何かが足りない(もしくは過剰である)ような気がするのだが、とにかく書くのが上手い。雑然としている世の中を実にクリアに切り裁き、しかも面白おかしく語ってくれるものだから、読者は何だか得をしたような気分になる。これだけ売れているのはビジネスマンでも興味が持てるようなテーマを一貫して扱っているためであろう。買って決して損はない啓蒙書である。

Posted byブクログ

2019/05/21

6年前の本か、なんか時代遅れ感があると思った。 調査して得られた事実に即していない、印象・経験に基づく思いつきを述べたもの

Posted byブクログ