1,800円以上の注文で送料無料

思いわずらうことなく愉しく生きよ の商品レビュー

3.8

374件のお客様レビュー

  1. 5つ

    78

  2. 4つ

    137

  3. 3つ

    99

  4. 2つ

    14

  5. 1つ

    3

レビューを投稿

2012/02/16
  • ネタバレ

※このレビューにはネタバレを含みます

今はそれぞれ実家を出た3人姉妹のお話。 今回出てくる姉妹の誰ひとりとして完全に感情移入できるキャラはいなかった。 というか、理解できないキャラばかりだった。というべきか。。 人ってホント色んな事を思いながら生きている人がいるんだなぁ~。と思った。 自分の考え方が一応標準だろう。と誰もが思っているかもしれないけれど、実は全然違うのかもしれない。とも思えてきた。 暴力を受けながらも夫から離れらない麻子にはイライラしたし、 豪快である意味自分勝手な治子には、彼女の彼氏の方に同情してしまったし、 末っ子の育子ちゃんも不思議ちゃんの匂いがする。(笑) でも彼女たちの生きざまは、それぞれが真剣で全く他人事という訳でもない気がしてくる。 感情移入はできないけれど、彼女たちの生き方には目が離せない。 そんな感じの作品だった。

Posted byブクログ

2012/02/15

美しい文体で 描かれてる内容は相変わらずえげつない。 お嬢さま育ちの筆者の記憶の断片が あちらこちらに散りばめられていて ちょっと鼻につくのは毎度のことだが… まぁ全部ひっくるめて江國香織の世界。ウソっぽさがキライじゃない

Posted byブクログ

2013/03/25
  • ネタバレ

※このレビューにはネタバレを含みます

読んだと思って読んでなかったのに、テレビを先に見てしまった本。 育ちゃんの設定からして全然違うのがびっくりしたけど、全体的にテレビもよく出来てたなと思う。原作のほうが全然救いがないけど。邦一さんも恐すぎるし。でも麻ちゃんの強さや治ちゃんの弱さはやっぱりよく書かれてて、これぞ江國さんの小説って感じ。

Posted byブクログ

2012/02/13

三姉妹の三種三様な生き方、考え方が面白くて、自分はどのタイプなんだろうと、つい考えてしまう。考え方に共感できるところもあったり、なかったり。 同じ家族でもこんなに生き方が違うのに、やっぱり理解してくれて、支えてくれるのは家族なんですね。

Posted byブクログ

2012/02/07

タイトルは登場する3姉妹の家の家訓。 長女麻子、次女治子、三女育子がそれぞれの形でこの家訓に則ったのびやかな人生を送ります。 私がいいなと思うのは登場人物の男たちがみな、育子が言う「力が強くて、やさしいけど子供じみていて、臆病」な人間として描かれているところ。 近所の主婦やスーパ...

タイトルは登場する3姉妹の家の家訓。 長女麻子、次女治子、三女育子がそれぞれの形でこの家訓に則ったのびやかな人生を送ります。 私がいいなと思うのは登場人物の男たちがみな、育子が言う「力が強くて、やさしいけど子供じみていて、臆病」な人間として描かれているところ。 近所の主婦やスーパーですれ違うだけの不幸をまとった女に対して、姉妹がもつ好奇心や親近感にも、愛を感じるところ。 いつもの江國作品と同様に男女間の愛情や家族間の絆がメインなのですが、 作者の男一般に対する愛や人間全体に対する愛もこの作品では感じることができて、読んでいてしあわせな気持ちになりました。 私は治子がいちばん好きです。

Posted byブクログ

2012/02/05

治子役に真木よう子はまさに適任。3姉妹ともキャスティングがとてもいい。 育子が岸ちゃんちで末長く幸せな家庭を持てることを願います。

Posted byブクログ

2012/01/26

『思いわずらわない』方法(思いわずらうことなくその替わりに何をして生きるか)も、なにを喜んで『愉しく』生きていくのかも、人それぞれの感覚で全然違うと思った。 だって血の繋がった姉妹でこんなにも違うのだから、自分の道を見つけなくちゃ という気持ちになった。 それからさすがに江國...

『思いわずらわない』方法(思いわずらうことなくその替わりに何をして生きるか)も、なにを喜んで『愉しく』生きていくのかも、人それぞれの感覚で全然違うと思った。 だって血の繋がった姉妹でこんなにも違うのだから、自分の道を見つけなくちゃ という気持ちになった。 それからさすがに江國さんはミステリーが好きなだけあって、家庭内の夫婦間で起こる暗い渦も、じわじわと差し迫る恐怖を小出しにして戦慄を与えてくれるのが上手です。 あの旦那さんのことは、もう徹底的に憎んでしまった。 あ、どうしてか、今急に『抱擁、あるいはライスには塩を』のなかで百合ちゃんが嫁いだ嫁ぎ先の旦那一家を憎む気持ちも湧いてきました。 旦那側の言い訳が全然書かれていないので、安心して憎めるのかな。

Posted byブクログ

2012/01/18

どの姉妹たちのなかにも、女としてのじぶんが潜んでいる気がして、胸がざわざわしながら読んでいた。 三姉妹。 麻子、治子、育子。 三人とも、性格も生き方も男の愛し方も違う、みんなちぐはぐな人たち。 なのに、読んでいるこっちは、全員に感情移入してしまう。 どこが似ているのか、確かめな...

どの姉妹たちのなかにも、女としてのじぶんが潜んでいる気がして、胸がざわざわしながら読んでいた。 三姉妹。 麻子、治子、育子。 三人とも、性格も生き方も男の愛し方も違う、みんなちぐはぐな人たち。 なのに、読んでいるこっちは、全員に感情移入してしまう。 どこが似ているのか、確かめながら読んでいたようにも思う。 幸福とはなんだろう。 江國香織の小説を読むたびに、幸せというものの在り方を考える。 面白かったです。

Posted byブクログ

2012/01/16

初めのうち、わたしはタイプ的に 性格や物事の捉え方⇒育子ちゃん 恋愛観や恋人との接し方⇒治子さん だな~…と自己分析しながら読んでいたのだけど。 話が進むにつれ、治子さんは強く逞しい歩み方をしていっちゃった。 わたしとは全然違って、オトナだったわ~。 心に刺さる言葉が数あっ...

初めのうち、わたしはタイプ的に 性格や物事の捉え方⇒育子ちゃん 恋愛観や恋人との接し方⇒治子さん だな~…と自己分析しながら読んでいたのだけど。 話が進むにつれ、治子さんは強く逞しい歩み方をしていっちゃった。 わたしとは全然違って、オトナだったわ~。 心に刺さる言葉が数あった中で、1番気に入ったのが、ここ。 ーーー 喪失感は、巨大だった。 巨大だったが、それは埋めようがないことを、治子は知っている。 放っておけばいい、と治子は考えている。 喪失感はただここに「在る」だけで、それに囚われたり浸ったりする必要はない。 ーーー これくらい達観できたら、見えてくるものも違うだろうなぁ。 人生は、考え抜くものではなく、生きるもの。 わたしも、もうちょっとオトナになって、颯爽と歩みたいものですわ。 ふむ。

Posted byブクログ

2012/01/13

再読。ドラマ化され、久々に読みたくなり。わりとドラマが良かったので原作を読んでいても、女優さんの顔が浮かんできた。でも原作の方が全てにおいて濃い感じがした。育子の変わり者ぶりとか。でもなんと言ってもこの小説で衝撃的だったのは麻子の受けるDVだと思う。DVする側される側の心情、密室...

再読。ドラマ化され、久々に読みたくなり。わりとドラマが良かったので原作を読んでいても、女優さんの顔が浮かんできた。でも原作の方が全てにおいて濃い感じがした。育子の変わり者ぶりとか。でもなんと言ってもこの小説で衝撃的だったのは麻子の受けるDVだと思う。DVする側される側の心情、密室の異常な空気。江國さんのすごいところはそんな背筋が凍るような場面でもさりげなく細やかな描写。それがさらに凄味を増している気がするんだけどね。淡々と、でも最後まで目が離せず一気に読んでしまいました。

Posted byブクログ