思いわずらうことなく愉しく生きよ の商品レビュー
愉しく生きよ
全然違う価値観を持った姉妹が育った犬山家の家訓、「思いわずらうことなく愉しく生きよ」伸びやかに潔く己の主張を貫く姉妹たち。その姿に、心がじくりと痛む。ある種の羨望を含む痛みは、どこか甘くて心地よい。
yama
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物語の後半に三姉妹と関わってくる雪枝の存在は大きい。 麻子は雪枝の姿に自分を投影し、夫から日常的に暴力を受けている状況は普通じゃないと、自分を客観視することができたのだろう。
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姉妹といえど、三者三様の生き方。 自分が好きなように、思うように愉しく生きるのが一番。 強いていえば育子の考え方は分かるけれど、誰にも共感はできなかった。
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かなり良かった! 大好きな江國香織さん、特に「神様のボート」と「冷静と情熱のあいだ」がツートップで好きだけど、この作品もお気に入りに入る。今回図書館で借りて読んだけど買って何度も読み返すと思う。単行本が手に入るといいなあ〜 自分のやっていることを、自分でわかっている(世間の中で...
かなり良かった! 大好きな江國香織さん、特に「神様のボート」と「冷静と情熱のあいだ」がツートップで好きだけど、この作品もお気に入りに入る。今回図書館で借りて読んだけど買って何度も読み返すと思う。単行本が手に入るといいなあ〜 自分のやっていることを、自分でわかっている(世間の中でどこに位置するのかを客観的に知っている)ことが、自分の人生の手綱を自分で持っていることなのかもしれない、と思った。そうすれば、自分と違う色んな位置の人たちの色んな言葉にムキにならなくて済むような気がする。 思いわずらうことなく愉しく生きたり、のびやかでいたりするには、そうやって自分のことを自分でわかっていることが必要で、三姉妹が持っている強さはこのことなのかなとわたしは思った。 暴力シーンの描写はこわかったけど、全体的にはいつも江國香織さんの文章に感じる通り、質感と香りと色と、頭の中で音読したくなる軽やかな音感があって最高だった。今回はちょっと湿ってる感じ。あとやっぱりお酒がとろけそうなほどに美味しそう。笑 Xで本タイトルを検索すると、本の感想以上に、タイトル単体の呟きがたっっくさんあって、タイトルが皆にとっておまじないになってるんやなあとも思ったな。わたしもとっても好き!思いわずらうことなく愉しく生きよ。
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読了。 思いわずらうことなく愉しく生きよ 江國香織さんの繊細な言葉の数々が好き。 久しぶりに江國さんの作品を手に取ったけど、やっぱり好きだなとしみじみ。 3姉妹を中心にテンポ良く進むストーリーであっという間に読み終わった。 「喪失感は、巨大だったが、それは埋めようがないこ...
読了。 思いわずらうことなく愉しく生きよ 江國香織さんの繊細な言葉の数々が好き。 久しぶりに江國さんの作品を手に取ったけど、やっぱり好きだなとしみじみ。 3姉妹を中心にテンポ良く進むストーリーであっという間に読み終わった。 「喪失感は、巨大だったが、それは埋めようがないことを、治子は知っている。放っておけばいい、と治子は考えている。喪失感はただそこに『在る』だけで、それに囚われたり浸ったりする必要はない。」
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江國香織さんの文章ってほんとに匂い立つようで、丁寧に作られたお料理とそれに合うお酒をいただいてるときのように気持ちが満たされる。 他人のことはさておいて、愛する人をきちんと愛し、自分のやりたいことをやり、自分のありたい姿をきちんと目指すこと、これが生きることにおいてはすごく大事...
江國香織さんの文章ってほんとに匂い立つようで、丁寧に作られたお料理とそれに合うお酒をいただいてるときのように気持ちが満たされる。 他人のことはさておいて、愛する人をきちんと愛し、自分のやりたいことをやり、自分のありたい姿をきちんと目指すこと、これが生きることにおいてはすごく大事だよなと改めて思う。 のびやかであることを目指したい。娘にものびやかな人になってほしい。 邦一さんの描写は、幼い頃に母が見ていた「ずっとあなたが好きだった」の冬彦さんを彷彿とさせた… 行動が幼くて気味が悪かった。
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再読。以前は面白く読んだ気がしていたが、久しぶりに読んだら、無理だった。途中で嫌になってしまった。なによりも麻子のモラハラDV夫に対しての「憐れみ」や「慈しみ」みたいな描写が耐えられなかった。子供のように怯えて震えてる?モラハラ夫をふかーい愛で包み込む、みたいのが無理でした。
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読み終わった瞬間ににもっと読みたい!と思える小説だった。 江國さんの「女」の思考への解像度の高さに脱帽。食べ物や飲食店、インテリアについてなど、物の描写なども美しく、外国のファッション雑誌を文字にしたような感覚で夢中で読んでしまった。
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底抜けに明るいような、救いがないような、なんともはっきり言いにくい作品。 奥さんにも読んでもらって意見交換したら楽しそう。
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三姉妹を中心に話しがテンポ良く進むのであっという間に読めました。都会のおしゃれな暮らしを垣間見れるようなそんなお話しでした。
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