秘密の花園 の商品レビュー
女子校もの…好きかもしれない…。3人の登場人物がそれぞれ主人公になる構成も見事で、それぞれが少しずつお互いを誤解しながら、別々の個体として心を波立たせながら寄り添っている様が効果的に表現されている。
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最近の作品を読んでから三浦さんが気になり、少しずつ過去の作品も拝読している。 そんな中手にしたこの【秘密の花園】 初期作品ということもあり、やはり比較的新しい作品とは根本的な何かが違った。 スッキリしない感じ、考えに考え込む感じがとても魅力的でバランスが取れている。 なんだか親近...
最近の作品を読んでから三浦さんが気になり、少しずつ過去の作品も拝読している。 そんな中手にしたこの【秘密の花園】 初期作品ということもあり、やはり比較的新しい作品とは根本的な何かが違った。 スッキリしない感じ、考えに考え込む感じがとても魅力的でバランスが取れている。 なんだか親近感を感じもした。 これからも三浦作品を読んでいきたい
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思春期の女子高生の心理に躍動する暗の感性を描くことによって,幼年期から思春期への昇華,そして青年期への脱皮を展望する青春小説。と見た。
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女子校に通う3人の少女の視点で、それぞれの少女が持つ痛み、悩みや葛藤を描く青春(?)小説。 少女特有の毒々しさもあるけれど、瑞々しさもある、この矛盾してるようで矛盾していないうまい具合の共存の仕方がいい。微妙で複雑な少女たちのうまく言葉にできない何かがすごくかもし出されているんで...
女子校に通う3人の少女の視点で、それぞれの少女が持つ痛み、悩みや葛藤を描く青春(?)小説。 少女特有の毒々しさもあるけれど、瑞々しさもある、この矛盾してるようで矛盾していないうまい具合の共存の仕方がいい。微妙で複雑な少女たちのうまく言葉にできない何かがすごくかもし出されているんです。何にも解決してないいけど、それが少女たちの残酷さと緊張感につながっているし、強かにいきていってほしいという気持ちになります。 どれかのエッセイで女子校ネタをチラつかせていたんだけど、これのことかな。
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三浦しをんさんの初期作品?実験的なところがあります。盛り上がりに欠けますが、こういった作品もあるので時間に余裕があればどうぞ。
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同じ女子高に通う少女3人のお話。それぞれが抱える問題を乗り越えるわけでもなく、深く思考し、葛藤し、うまく言葉にできず伝わらず、静かに激しく怒り、堪えることもできず、喪失感を拭えず、ただただもがき苦しんでいるように見える。生々しさと、思春期ならではのふわふわした世界観。少女はいつか...
同じ女子高に通う少女3人のお話。それぞれが抱える問題を乗り越えるわけでもなく、深く思考し、葛藤し、うまく言葉にできず伝わらず、静かに激しく怒り、堪えることもできず、喪失感を拭えず、ただただもがき苦しんでいるように見える。生々しさと、思春期ならではのふわふわした世界観。少女はいつか大人の女性と言われる、何が違って、何が変わったのだろう?
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ずっと共学で過ごしてきた身としては、女子高の、まさに「花園」というイメージは憧れる。 どういうわけか共学に籍を置くと、自分の性、女性であることを恥じるようになる。 少女たちが、閉鎖的な空間で自らの性を謳歌しているのを見て、こちらも救われたような感じ。
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- ネタバレ
※このレビューにはネタバレを含みます
初三浦しおんさん。 女子高が舞台だしもっとどろどろしてるかと思ったけどそこまでじゃなかった。してる部分もあるけど描写がさらっとしてる感じ。女の子特有の甘い淑子がどうなったのか書いてほしかったけど失踪したまま。ミステリー系を最近読んでたから全て明らかになってほしいんだけどこれはそういう物語でないから、これはこれでいいかな。 那由多の話はちょっと怖かった。刃物で男を傷つける場面よりも、その男がしたことが。自分が3人の中で1番近いのは淑子かな。とういか彼女の心理描写が1番普通でわかりやすいと思う。那由多と翠はちょっと個性的。でも3人とも共感できる部分があって、どの子も嫌いじゃない。
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ぼやけた鈍色の世界に浮かぶような、すごく内向的な少女のお話だった。 淑子だけは他の二人とは違って、覚えたての恋愛に盲目的になってしまう女の子な感じが、割とありがちで少し苦手だったけど。 ″友情は信じるのになぜ神は信じないのか″という教師の言葉。 慈悲と残酷が同じだという前に、パッ...
ぼやけた鈍色の世界に浮かぶような、すごく内向的な少女のお話だった。 淑子だけは他の二人とは違って、覚えたての恋愛に盲目的になってしまう女の子な感じが、割とありがちで少し苦手だったけど。 ″友情は信じるのになぜ神は信じないのか″という教師の言葉。 慈悲と残酷が同じだという前に、パッと出てくる″避妊手術をされる猫。″ 彼女たちが反芻する何気ない言葉や思考に何かしら反応してしまう私も、思春期の抵抗という共鳴しあうところが残っているのかもしれない。
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言葉が美しい。生きること。孤独。暴力。愛情の報われなさ。性。単語ばかり並べて物語ることが出来ていない自分が嫌になる。これは男性性のゆえなのか。どうしたら翠と那由佗に近づくことができるのだろうか。
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