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送り火 の商品レビュー

3.7

100件のお客様レビュー

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感想!

ある私鉄の沿線に住む、ごく普通の人たちが主人公。ほんのりホラー味を効かせつつ、描かれるのは人の情。その揺れ動くこころは、どこか自分にも重なるものがあって。しんしんと沁みる名作、9編です。

mari104

2023/11/14

ほのぼのこころあったかストーリーだと勝手に思ってたら、なかなかの重さ、しんどさ、暗さでびっくり。 現実は確かにそんなものだよね、と思う一方で、明るい方を、心残りのない方を選びたいものだな、という気持ちになった。 親子、夫婦は、難しいけど、よいもの。よいものだけど、難しい。

Posted byブクログ

2023/07/07

目次 ・フジミ荘奇譚 ・ハードラック・ウーマン ・かげぜん ・漂流記 ・よーそろ ・シド・ヴィシャスから遠く離れて ・送り火 ・家路 ・もういくつ寝ると どれも「死」や「別れ」を内包した短編が9篇。 重松清は上手いから、負の気配が本当にしんどい。 そして、作中の問題は解決しな...

目次 ・フジミ荘奇譚 ・ハードラック・ウーマン ・かげぜん ・漂流記 ・よーそろ ・シド・ヴィシャスから遠く離れて ・送り火 ・家路 ・もういくつ寝ると どれも「死」や「別れ」を内包した短編が9篇。 重松清は上手いから、負の気配が本当にしんどい。 そして、作中の問題は解決しないまま終わるのがまた不穏。 ママ友の人間関係は、小学生のいじめは、古い団地でひとり暮らしを続けたがる母は、夫の無自覚の上っ面の優しさに心が冷えていく妻は…。 それでも時は過ぎていく…ということなのかもしれないけれど、どうしても幼い子どもの死やいじめに苦しむ姿は、読んでいて苦しすぎる。 ママ友の話も辛かったなあ。 子どもを近所の公園に連れていくだけなのに、どうしてこんなに心が削られていくのだろう。 私はそんな経験はなかったけれど、本当にこんな思いをしながら日々ひとりで子育てをしている母親がこんなにいるのなら、その歪みが子ども社会に影響しないわけがないよね。 夫が妻の窮状を察することをしないから、両親が揃っていながらワンオペ育児に追い詰められていく。 読後深呼吸が必須。

Posted byブクログ

2022/09/20

短編小説集、どれも素晴らしい。気取った文章ではないのに、引きずり込まれてしまう。これが一流作家さんの力なんだろうなぁ。ほんのり怖くてあったかい物語、かぁ。

Posted byブクログ

2023/02/26

重松清さんの本はこの本に限らずですが、使っている言葉はおしゃれなものでも凝った言い回しでもないのに手のひらがムズムズして心をギュッと締め付けられるような気持ちがします。 ほんの短い台詞で涙が出たりします。 元気でこれからもいっぱい書いて欲しいです。

Posted byブクログ

2021/09/18

好きな話半分、苦手な話半分って感じですかね。アンダーサーティーの世代が読んで どう感じるんでしょうか? かげぜん、漂流記が好き。

Posted byブクログ

2021/08/08

久しぶりに大好きな重松清さんの本を読む。文章が温かく、それでいてコツンと心に残る。短編なので、ゆっくり読んだ。東京には縁がないが、富士山には思い出がある。富士山の周りで何日かかけて静かに色々な表情の富士山を眺めたい。

Posted byブクログ

2020/12/24

「お父さんが家族を大事にするっていうとき、自分は含めていないのよね。お母さんとあんた2人だけが家族なの。」

Posted byブクログ

2020/12/16

・12/15 読了.架空の私鉄沿線にまつわる物語集.幽霊系の話がいつくかあっていまいち感情移入ができなかった.子供系の話が少なかったせいもあるかも.

Posted byブクログ

2020/05/16
  • ネタバレ

※このレビューにはネタバレを含みます

新宿から郊外へと伸びる架空の私鉄「富士見線」を共通の舞台に、様々なストーリーを繋ぎ合わせた短編集。 ニュータウンに住んでいた重松清ならではの都会と廃れつつある郊外の対比が王道ではあるものの、「流星ワゴン」に似たファンタジー感がどのエピソードの根底にもある。 ただどちらかというと死者の霊や呪いなどゾッとするストーリーが多く、ハートフルなストーリーが多い重松清作品の中では意外な1冊だった。 個人的にはタイトルにもなっている「送り火」が胸を締め付けられて、悲しくも温かいお話でお気に入りでした。反対に、小さい子供ができた今、「漂流記」はファンタジーではない怖さを感じたのでしばらくは読まないと思う、、汗

Posted byブクログ