6ステイン の商品レビュー
★2011年23冊目読了『6ステイン』福井晴敏著 評価B+ いまできる最善のこと 畳算 サクラ 妈妈 断ち切る 920を待ちながら の短編6作品。何時もながらの緊張感とスピード感溢れるストーリーと人の熱い思いを表現する福井晴敏らしい作品。 自衛隊や警察に働く主人公の人生や家庭 国...
★2011年23冊目読了『6ステイン』福井晴敏著 評価B+ いまできる最善のこと 畳算 サクラ 妈妈 断ち切る 920を待ちながら の短編6作品。何時もながらの緊張感とスピード感溢れるストーリーと人の熱い思いを表現する福井晴敏らしい作品。 自衛隊や警察に働く主人公の人生や家庭 国家への思いや行動が必ずキーになっていて、読む人を飽きさせません。
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ステイン:Stain・・・不実、汚れ、汚点 6つの不実の人生の中にそれぞれの正義を見出す物語だ。防衛庁情報局という非公開組織に属し国家の安全のため諜報活動、ハードオプションを行う工作員達が何を思って活動をしているのか非常に熱い物語だ。 工作員から身を引き新しい生活に入り...
ステイン:Stain・・・不実、汚れ、汚点 6つの不実の人生の中にそれぞれの正義を見出す物語だ。防衛庁情報局という非公開組織に属し国家の安全のため諜報活動、ハードオプションを行う工作員達が何を思って活動をしているのか非常に熱い物語だ。 工作員から身を引き新しい生活に入りながらも北朝鮮の工作員に命を狙われながらも過去の不実をぬぐうため一瞬の正義に生きる最初の短編「いまできる最善のこと」がこの短編集の全てを語っていると思う。 工作員ってことはそもそも国家正義のためでもきれい事だけで済むわけがない。だからステインだ。そこに漂う後ろ暗さとは裏腹にいやだからこそ正義を貫く勇気が必要だという力強いメッセージが清清しい。そして熱い! 「生きる」ってことです。
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相変わらずハードボイルド。市ヶ谷とか霞ヶ関とかかっちぇー。 これを読んでいる数日間、自分の人生がすごく平凡でアンイベントフルなものに思えた。 登場人物とかみんな自分くらいの年齢じゃん。生い立ちも、まあ自分ほど幸せじゃないにしても、同じ日本生まれ日本育ちじゃん。 自分だって体力気力...
相変わらずハードボイルド。市ヶ谷とか霞ヶ関とかかっちぇー。 これを読んでいる数日間、自分の人生がすごく平凡でアンイベントフルなものに思えた。 登場人物とかみんな自分くらいの年齢じゃん。生い立ちも、まあ自分ほど幸せじゃないにしても、同じ日本生まれ日本育ちじゃん。 自分だって体力気力に自身はあるほうだし、DAISのリクルーター!ここにも一人いますよ!! 本気でスパイのリクルーターが来たら、パンツと別れることになるのかなぁ。本気で別れそうな自分にうける(笑) ともあれ、残念ながらいつも雰囲気・キャラ読みなので、長くてもたまに辛くても長編の方が好きなんですね。 それにプラス、短編集に分かれた長編、(例の短編集ごとに時間軸がずれつつも繋がってる伊坂戦法ですね)だと期待してたから、ちょっとがっかり感も伴いまして、そこまで評価が高くないんです。 それでも心残りありまくりの中国マフィアの話媽媽の中国マフィアの仇がきちんと「断ち切る」できちんと取られてたのはよかった。ほっとした。そもそも話が繋がってるのが好きだしね。 そんでもって920を待ちながらのエンディング、やばいっ!! 話が二転三転するから、できることなら一気読みしたかったけど、それでも最後の最後で如月っ!如月行ですよねっ!!!再び電車の中でパタパタしてしまいました。無言の怪しいパタパタ。
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初めて読んだ福井晴敏作品。 中国や北朝鮮を「敵」に回し、そこからやってきた工作員と攻防を繰り広げる防衛庁情報課で働く情報員たちの姿を描く連作短編、というと右っぽいにおいもするけど(ごめん、あえてバイアスかけて書いてる)、主人公たちには温かな血が流れていることが感じられるし、人々の...
初めて読んだ福井晴敏作品。 中国や北朝鮮を「敵」に回し、そこからやってきた工作員と攻防を繰り広げる防衛庁情報課で働く情報員たちの姿を描く連作短編、というと右っぽいにおいもするけど(ごめん、あえてバイアスかけて書いてる)、主人公たちには温かな血が流れていることが感じられるし、人々の想い―それは「標的」である「敵」と想定される人々たちでさえ―も丁寧に描かれている。そこが類似の作品とは違うんだろうな、と思うんだけど、もう少し福井氏の作品を読んでいくか。
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短編。登場人物が他の物語とリンク。 長編だけと思ってたらこんな短編も書いてるのか、という驚きがあった。独特の人物描写はこのくらいの方がとっつきやすいかもね。 この登場人物に関する長編を書いてほしいなあ。 という期待も抱かせてくれる一冊。 福井晴敏好きの俺にはたまらない。
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かなり前に読了していたけどブクログ本棚に置いておきたくて登録。 福井晴敏さんの本、好きです。 これは短編だけど、それぞれがしっかりした構成で厚みがあります。秋の夜長に、また読み返してみようかな。
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すんごく面白かった。 ものすごく現実にありそうってとこがいいです。様々な問題で表沙汰になったら困るものを処理していく組織で、みんな主婦だったりタクシー運転手だったり普段は別の顔をもってて任務があるときだけ裏の顔になるって設定で。 それだけでも好みなんですけど、一つ一つの短編がすご...
すんごく面白かった。 ものすごく現実にありそうってとこがいいです。様々な問題で表沙汰になったら困るものを処理していく組織で、みんな主婦だったりタクシー運転手だったり普段は別の顔をもってて任務があるときだけ裏の顔になるって設定で。 それだけでも好みなんですけど、一つ一つの短編がすごくいい話で!ちょっと泣けるし!かっこいいし! ミステリーだし。 表紙もかっこいいし、面白かったなあ~…
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防衛庁情報局、通称市ヶ谷を背景に繰り広げられるミッション。 退官者から母親、十代の少女までを駒とする市ヶ谷は 対外政策や内部抗争のため彼らを冷徹に動かす。 しかし動かされる方も人間であり、任務と情の間で葛藤する。 いまできる最前のこと、畳算、サクラ、媽媽、断ち切る、 920を待ち...
防衛庁情報局、通称市ヶ谷を背景に繰り広げられるミッション。 退官者から母親、十代の少女までを駒とする市ヶ谷は 対外政策や内部抗争のため彼らを冷徹に動かす。 しかし動かされる方も人間であり、任務と情の間で葛藤する。 いまできる最前のこと、畳算、サクラ、媽媽、断ち切る、 920を待ちながらの6編からなる短編集。 ずしっとくる内容だけどやっぱり自分から遠い世界のことで 客観的に読めます。それがいいのか悪いのか。 ミッションや関係が込み入っていて全部は理解できてないけど それを受ける人たちの葛藤はしっかりと伝わってきます。 一番好きだったのは断ち切る。 矍鑠としたおじいさんが粋すぎます。途中歳を忘れる。 あと由美子も久江も高藤もいい。キャラがいいです。
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作者の大好きな自衛隊、北朝鮮、防衛庁秘密組織、国際スパイetc.…って記号や雰囲気で食わず嫌いになっちゃうと、すごくもったいない名作。 そういう危ない系の舞台設定はあくまで"舞台"にすぎない。 だってこれ、サザエさんとかちびまるこちゃんみたいなもの。 ...
作者の大好きな自衛隊、北朝鮮、防衛庁秘密組織、国際スパイetc.…って記号や雰囲気で食わず嫌いになっちゃうと、すごくもったいない名作。 そういう危ない系の舞台設定はあくまで"舞台"にすぎない。 だってこれ、サザエさんとかちびまるこちゃんみたいなもの。 描かれてるのは、普遍的に俺たちが大事にしてかなくちゃいけない他人への思いやり。 「目の前で子供が困っていたら助けたい」 「いくつになっても、しわしわのおばあちゃんになっても、女性は女性」 「お母さんは大事です」 「子供を奪われた女性を助けたい」 とか、そういう当たり前の人間らしい感覚が、たっぷりあふれてる。 特に、3番目の短編「畳算」は秀逸。 帰ってこない旦那を待つおばあちゃんと工作員の男の心のふれあいと、別離、そして男の生き様に涙。 畳算って言葉の意味を知ったときに、涙があふれて止まりませんでした。
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とある組織に片足を突っ込んだり抜けだしたり関わった人達のお話。 福井晴敏の本はあまり読んでいないのだが、人物を書くのはあんまりだと思っていた。が、この本はやや違う。登場する人物たちに深みがあり、今までにない感情移入が出来た。書くほどに面白くなる人なのか! さらに追いかけて...
とある組織に片足を突っ込んだり抜けだしたり関わった人達のお話。 福井晴敏の本はあまり読んでいないのだが、人物を書くのはあんまりだと思っていた。が、この本はやや違う。登場する人物たちに深みがあり、今までにない感情移入が出来た。書くほどに面白くなる人なのか! さらに追いかけてみようと思う。
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