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6ステイン の商品レビュー

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74件のお客様レビュー

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2011/07/25

福井晴敏といえば、なんと言っても、「イージス」と「ローレライ」。本当に面白い小説だった。本書は、その福井晴敏の短編小説集。自衛隊傘下の諜報機関で働く、あるいは、その活動に巻き込まれていった人たちが主人公。6話構成。「イージス」や「ローレライ」のような、超長編小説ばかりではなく、こ...

福井晴敏といえば、なんと言っても、「イージス」と「ローレライ」。本当に面白い小説だった。本書は、その福井晴敏の短編小説集。自衛隊傘下の諜報機関で働く、あるいは、その活動に巻き込まれていった人たちが主人公。6話構成。「イージス」や「ローレライ」のような、超長編小説ばかりではなく、この人は短編もうまいものだな、と思った。

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2020/10/25

GW、高知に行った返す刀で博多の実家へ。その車中の友がこの本で。 防衛庁治安情報局に繋がる仕事をしているしていた人たちを取り巻く6つの物語。 凛として生きた女性の半生を滲まし哀しい「畳算」。 登場人物それぞれの母や父として持つ全く違う生き様が一つに繋がる「媽媽」と「断ち切る」。 ...

GW、高知に行った返す刀で博多の実家へ。その車中の友がこの本で。 防衛庁治安情報局に繋がる仕事をしているしていた人たちを取り巻く6つの物語。 凛として生きた女性の半生を滲まし哀しい「畳算」。 登場人物それぞれの母や父として持つ全く違う生き様が一つに繋がる「媽媽」と「断ち切る」。 しかし、何と行ってもこの本の白眉は「920を待ちながら」。緊迫感に溢れてもうドキドキ。 組織の一員として汚れ仕事に手を染めながら、疑問を持ち、悩み、割り切りながら生きている一方で、『己の所作振舞に自信と尊厳を持ち、身に合った幸福を追って生きて行けるのが人』との一線に踏みとどまるべく自己との闘いを続ける人たちへの尊敬と愛情が、いずれの作品にも底にあって切ない。

Posted byブクログ

2011/07/17

自衛隊情報局のエージェントたちの短編作。一番すきなのは「媽媽」。子育てをしながら情報局の正局員に復帰した由美子。子どもと満足に向き合えない葛藤を持ちながら仕事に打ち込む。ある事件の関係者である在日中国人の男を捕らえる。背後にある大組織に迫る間もなく、CIAと防衛庁情報局の間に政治...

自衛隊情報局のエージェントたちの短編作。一番すきなのは「媽媽」。子育てをしながら情報局の正局員に復帰した由美子。子どもと満足に向き合えない葛藤を持ちながら仕事に打ち込む。ある事件の関係者である在日中国人の男を捕らえる。背後にある大組織に迫る間もなく、CIAと防衛庁情報局の間に政治的取引があり、男はCIAの手に。由美子は情報局の非人間的な指示に落胆。家庭まで犠牲にしてすべき仕事なのかという疑問を持つ。由美子が出した答えは・・・。「媽媽」の後の「断ち切る」も良かったです。断ち切りの技を持つ元スリのおじいちゃんが巻き込まれた事件。その背後にはなんと・・・。スパイ物ならではの状況のどんでん返しがどの作にもあって短編とは思えない読み応えでした。

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2011/04/27

2007/4/22購入 2011/4/22〜4/27 何かをやり残した男女が、やり残した染みを消すために懸命に戦う。「いまできる最善のこと」、「畳算」、「サクラ」、「マーマー」、「断ち切る」、「920を待ちながら」の六編。どれも必読の作品であるが、後半三編の怒涛の展開は圧巻。福井...

2007/4/22購入 2011/4/22〜4/27 何かをやり残した男女が、やり残した染みを消すために懸命に戦う。「いまできる最善のこと」、「畳算」、「サクラ」、「マーマー」、「断ち切る」、「920を待ちながら」の六編。どれも必読の作品であるが、後半三編の怒涛の展開は圧巻。福井作品ファンには懐かしい名前も出てくる。何で長いこと積んでいたのかを悔やむ名作。

Posted byブクログ