ドナウよ、静かに流れよ の商品レビュー
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* ドナウ川で心中した男女の軌跡を辿ったノンフィクション 安易に大崎善生の作品だからといった理由で選んだ本だけれど しばらく実際にこんなことが起こったという事実を受け止めることができなかった 亡くなったのは私と同じ19歳の少女で 「女」というのに違和感を感じるぐらいの年齢なのに どうしてこんなことが起こってしまったのだろうと 事件が起こったのは2001年8月3日 私が中学1年生だった頃 こんな事件があったなんてことも全く知らなかった 残される家族がつらい思いをするのを彼女はわかっていたのだろうか 彼と一緒に死ぬことが唯一の手段だと彼女は信じていたのだろうか 19歳の彼女が描く「愛」の形は一体どんなものだったのだろう 全てのレビューを見る(357)編
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事実を題材にはしているとしても、この作品は『小説』。生存者へのインタビューや、メール、手紙、各種題材から紡ぎ上げた、ある意味、歴史小説。 そういう意識で再読したが、これが『愛の軌跡』の話には読めなかった。 日実の心情を他の誰かが書くと、また違う日実が見えてくる気がしてならない。
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子どもをお金で育てた罪は重い。 読了後、真っ先に浮かんだ感想だ。 「(日本とルーマニア)どちらが自分の母国かわからない」という苦しみ、 家庭不和の過去からくる寂しさ、 そのすべてに、両親はまったくもって向き合うことをしていない。 いつもお金で場所や道具を用意して、あなたをしばることはしないから、と 遠巻きに見ているだけ。 千葉の不安定さを受け止め、深く愛し、彼を支えようと異国で 懸命にもがき続ける彼女の姿からは 「私もこうやって両親に受け止めてほしかった」という 叫びが聞こえる。 著者の大崎さんが、彼女の遺体が発見された地点へと歩みを進めながら自分の胸の中の思いを綴るシーンは、何度読み返しても、重く深く胸に迫る。 あまりにも悲しい、物語だった。
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大崎善生以第一人直述19歲的日實和相識不到半年的千葉一同殉情在多瑙河的始末,日實和千葉可以永遠活在多瑙河,ㄧ段無以挽回的命運,讓人唏噓。
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なぜ彼女は男とドナウに身を投げたのかドキュメンタリーな一冊。 小さな三面記事を突き詰めると壮大なドラマがあるのね。なんだかやり切れない気持ちになってしまった。思春期の頑なさが一人ぼっちの異国で招いた悲劇。
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19歳の少女と33歳の指揮者の男がウィーンで入水自殺をしたーーという新聞の小さな記事 何故遠く離れた地でこの日本人の男女は自殺しなければならなかったのか? サラリと読み流せない何かを感じて調べてゆくうちに思いがけない人物に出会うこととなり 二人の男女の苦悩に近づいてゆく。『聖の青...
19歳の少女と33歳の指揮者の男がウィーンで入水自殺をしたーーという新聞の小さな記事 何故遠く離れた地でこの日本人の男女は自殺しなければならなかったのか? サラリと読み流せない何かを感じて調べてゆくうちに思いがけない人物に出会うこととなり 二人の男女の苦悩に近づいてゆく。『聖の青春』に続く大崎氏のノンフィクション。 読んでいてとても切なく苦しい。19歳で不本意ながらルーマニアに留学した渡辺日実。 見知らぬ土地で言いようのない寂しさに駆られ、知り合ったばかりの千葉師久と同棲を始める。 遠く離れた日本に住む日実の両親は素性のはっきりしない千葉との同棲に難色を示す。 そんな両親に反抗しつつ、心を病んだ千葉へ無償の愛情をそそいでゆく日実。 本当にこれが事実なのかと思うくらいに運命のいたずらが随所で起こる。悲しいくらいに負の方向に・・・ あのときにこうしていたら、二人は死なずに済んだかもしれない。 過去のifは言っても仕方がないこと。でも彼らを見てきた周囲の人たちは思わずにはいられなかった。 自ら死を選ぶことは残された人たちにとてつもない悲しみと後悔を与えてしまうものだと思った
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帯にノンフィクションって書いてあったけど、最後まで信じられなかった。 そして最後まで読んでなんだかぐったりしてしまった。 ほんとに起こった話だとあまりにも衝撃的すぎるから。 小説のようなノンフィクション。 そのように書いたんだろうけど。 カミィの本当の気持ちを表している...
帯にノンフィクションって書いてあったけど、最後まで信じられなかった。 そして最後まで読んでなんだかぐったりしてしまった。 ほんとに起こった話だとあまりにも衝撃的すぎるから。 小説のようなノンフィクション。 そのように書いたんだろうけど。 カミィの本当の気持ちを表しているかは、本人しか分からないだろうけど、でも近いものだと思う。 読んだあとに明るい気持ちにはなれない、ずどぉ~んと重い気持ちになる本。
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すごくキツかった。 ドナウに身を投げた日本人男女のノンフィクション作品。 同作家の『別れの後の静かな午後』を読み、別の作品も読んでみたくなって手に取った本。 本を手にして2日間、吐きそうになりながら涙を溢しながら読んだ。 19歳という若さで心中をした少女。 19歳という年齢...
すごくキツかった。 ドナウに身を投げた日本人男女のノンフィクション作品。 同作家の『別れの後の静かな午後』を読み、別の作品も読んでみたくなって手に取った本。 本を手にして2日間、吐きそうになりながら涙を溢しながら読んだ。 19歳という若さで心中をした少女。 19歳という年齢は、今の私からしてみるといちばん不安定でいちばん危うくていちばん正直で純粋な年齢であるような気がする。それは自分の過去を思い返してみてそう感じるのだ。20歳という成人を前にして自分の生きる意味や生きてゆくということを真正面から受け止めなければならない時期。揺れ動く様々な思いと裏腹に付きまとう切ろうにも切れない両親との関係。社会に対する怒りや憤慨、両親に対する苛立ち、人間に対する不信感、そして初めて経験する人を愛するという気持ち。 私も同じような19歳を過ごしたから、作中の少女の気持ちが痛いほど分かる。 "少女はきっとこう思っていたんだよ" と、作者が感じたこととは違う思いがあって、そのせいで、まるで私がその少女を助けられなかった関係者のひとりであるかのように苦しく遣る瀬なく涙してしまったのかも知れない。 物語の舞台となる国々を過去に行ったことがあるということで、文字からその景色を映像と記憶で思い描くことができ、作品にのめり込んでしまったのかも知れない。 ドナウの流れるドイツ、オーストリア、そして近隣のフランス、スイス、チェコ、を訪れたことがある。舞台の主軸となるルーマニアには行ったことはないが、チェコに行ってみて社会主義国の独特の空気というものを肌で感じたから、より少女の辛さがわかる。 ルーマニアで18歳の少女が独り冬を過ごすというのは相当キツいと思う。 話が脱線しかけたが、この本は私にとって心に残る一冊となった。
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ノンフィクション。でも真実はわからない。千葉氏がすごく……ヤンデレでした……。ふつううにフィクションみたいでした。
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★★☆ 命の意味、一つの人生について考えさせられます☆彡 (2008.07メモ→2010.04ブクログ)
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