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ドナウよ、静かに流れよ 文春文庫
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商品詳細
| 内容紹介 | |
|---|---|
| 販売会社/発売会社 | 文藝春秋/文藝春秋 |
| 発売年月日 | 2006/06/10 |
| JAN | 9784167715014 |
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ドナウよ、静かに流れよ
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ドナウよ、静かに流れよ
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商品レビュー
3.6
58件のお客様レビュー
おすすめ!
19歳の少女は何故、留学中にドナウ川に身を投げたのか?発端は小さな新聞記事。日本人の死体が2つ、ドナウ川に浮かんだ事実。そこから始まり、著者は事件を、2人の日本人の足跡をたどりはじめる……。
yama
- ネタバレ
※このレビューにはネタバレを含みます
大崎善生さんのノンフィクション。昨年8月に大崎善生さんが亡くなっていたことを今更ながらに知ったので、再読させていただきました。 2001年の8月、ウィーン近郊のドナウ川で邦人男女が心中自殺を遂げたというニュースを筆者の大崎善生は新聞で目にする。とても熱い夏であっ た。新聞の記事ではたった数行にまとめられてしまうこの事件への違和感。大崎は、どうしてもそのニュースが気になって仕方ない。 2人は19歳のワタナベ・カミと、33歳のチバノリヒサ。 つてを頼り、複数のジャーナリストから情報を仕入れる。大崎は、身投げした女が自分の知人である渡辺マリアの娘、渡辺日実(ワタナベカミ)であることを知る。また、その恋人千葉師久に関する悪評も。新聞社や週刊誌の情報だけではどうしても納得できぬ筆者は、渡辺マリアとその夫渡辺正臣を訪ね、正式な取材を行い、書物としてまとめようとする。なぜ、渡辺日実は19歳という若さで身を投げようとしてしまったのか。 筆者はやがてニース、ウィーン、ルーマニアのクルージュ・ナポカに2人の足取りを辿る長い取材を行い、日実が心中しようとした経緯を丹念に辿ろうととする。最後には、ドナウ川の日実の遺体が流れ着いた場所を訪れる。 大崎善生さんの訃報に際して一番最初に思い出したのは、このノンフィクションでした。 この本の中で大崎さんはこの痛ましい事件のレポートにおいて、誰かを悪者にしようとはしていません。また、興味本位な事件としても描かず、亡くなった2人に対する誠実さを感じさせる「物語」として描こうとしています。 大崎さんは最後にこのように綴っています。 ドナウよ、静かに流れよ、と。命を捧げて人を守ろうとした日実の清らかな心が、きっとどこかに流れいくだろうことを祈って、と。 他の小説にも垣間見える、大崎さんの真摯さが伺えます。 この場で大崎さんのご冥福を祈り、また感謝を捧げたいと思います。たくさんの素敵な本をありがとうございました。
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大崎さんの心を通して、この事を知られて良かった。 余りにも生々しい実際に起こった出来事なので、重くて中々読み進めるのが辛い部分があった。 ただ、この事に魂、全身、人生の一部を総動員して取り掛かった大崎さんの筆を通して、もう息を吹き還す筈のない二人の叫びに少しでも触れられた事は...
大崎さんの心を通して、この事を知られて良かった。 余りにも生々しい実際に起こった出来事なので、重くて中々読み進めるのが辛い部分があった。 ただ、この事に魂、全身、人生の一部を総動員して取り掛かった大崎さんの筆を通して、もう息を吹き還す筈のない二人の叫びに少しでも触れられた事は、とても貴重な読書体験となった。 叫び、心の叫び。 人生を賭して叫ばれた二人の響きが、図らずも大崎さんの目に異国の記事を通して届いた事は、作中で彼自身が言及しているように、奇跡的な必然だと思う。 命の儚さ、家族愛の難しさ、愛するという事について、そして運命と言霊.. 仮に日実さんが周りに"守"られて千葉さんから引き離されていたとて、より幸せに"生き"る事はできたのだろうか。 千葉さんの苦しみの源はどこからきたのか、どの段階の何がどうなっていたら、その苦しみを回避することができたのか。 でたらめな記事のままではあまりにも現実味のない事件だったが、大崎さんや協力者の方々のおかげで、あたかも身近な人々、どころか自分自身にも置き換えられるくらい生々しく感じることができた。 けして他人事ではない。 身の回りの孤独や生きづらさ、両親との関係の歪さや異性に対する不信感や依存。 世の中のあらゆる関係性が、けして完璧でもないどころか、いつでも無慈悲に崩れ落ちたりする事。だからこそ掴んだ光のような存在に、人は時に全人生を賭せたりする事。そして誰かにとっての光は、必ずしも誰もが認める光ではなく、時に闇の形をしている時もある事。 "一般的な"幸せと、本人たちにとっての幸せは違っていたり、本人たちの苦痛は他人には計り知れなかったりする事。それは、親子ですら分かり合えないって事。 我が子ですら、友達ですら、人の人生は最終的には操縦も導くのも不可能で、決断は本人に委ねられている事。 様々に思いやられて、暫くは放心する作品だった。 大切に生きようと思う。 けして何があっても、長く健康に生きるんだと、そう自分とカミに言い聞かせながら、生きようと強く思った。
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