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ミーナの行進 の商品レビュー

4

242件のお客様レビュー

  1. 5つ

    78

  2. 4つ

    81

  3. 3つ

    60

  4. 2つ

    4

  5. 1つ

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2026/02/01

本作は、少女の視点を通して描かれる、静かでどこか不穏な世界が印象的な作品だ。日常の出来事や人々の営みは一見穏やかだが、その背後には言葉にされない不安や欠落が潜んでいる。小川洋子特有の抑制された文章によって、残酷さや寂しさが直接語られないからこそ、読者の想像力を強く刺激される。物語...

本作は、少女の視点を通して描かれる、静かでどこか不穏な世界が印象的な作品だ。日常の出来事や人々の営みは一見穏やかだが、その背後には言葉にされない不安や欠落が潜んでいる。小川洋子特有の抑制された文章によって、残酷さや寂しさが直接語られないからこそ、読者の想像力を強く刺激される。物語全体に漂う静謐さと緊張感が、読み終えた後も長く心に残った

Posted byブクログ

2025/10/29

子供の頃の一時期、親戚の家に預けられた少女と親戚一家の交流の物語。 感性豊かな主人公の観察眼を通して語られるお話はノスタルジーを感じさせつつ、セピア色をもって想像しながらスイスイと読み進むことができる。 登場人物一人一人(それと動物も)がそれぞれ独特の個性をもち、それについての描...

子供の頃の一時期、親戚の家に預けられた少女と親戚一家の交流の物語。 感性豊かな主人公の観察眼を通して語られるお話はノスタルジーを感じさせつつ、セピア色をもって想像しながらスイスイと読み進むことができる。 登場人物一人一人(それと動物も)がそれぞれ独特の個性をもち、それについての描写が思わずクスッとさせられたり、時にしんみりとさせられたり。 短い間とはいえ、大人になってから懐かしさと郷愁をもって振り返ることができる一時期を、子供時代に過ごすことができた主人公は幸せだと思う。 大事件や意外な展開などは登場しないが、最後の手紙のやり取りの場面で、なんというか小春日和の縁側で自分自身が手紙そのものを読んでいるような、あったかい気持ちにさせられた。

Posted byブクログ

2025/09/23
  • ネタバレ

※このレビューにはネタバレを含みます

お金持ちの親戚の家に預けられた少女とお金持ちの家族特に病弱な従妹との日常を描いた物語。 家政婦でありながら一家を取り仕切る老女、アルコール依存症気味で活字の誤植を探し続ける伯母、理知的でユーモアもあるが何故か秘密を持ったような伯父など登場人物が個性豊かだけれども皆良い人だった。変な意地悪は無いし。。 こういう登場人物だからだろう爽やかな気持ちで読み続けることが出来た。日常とはいいながら、ミュンヘンオリンピック男子バレーボールの話、ジャコビニ流星群の話も出てきたけれど。 最後にこの二人の女性は、病弱だった少女も大人になって祖母の生まれ故郷のドイツで起業するなど、立派に成長してるのは、「ハッピーエンド大好き人間」の私には心地よかった。 そしてもう一つ、所々に挿入される挿絵も大変良かった。カラーできれいだし、人物が全て後ろ向きというのが素晴らしい!例えば最後の挿絵、「読者の皆さん、今は無きコビトカバのポチ子、邸宅、マッチの炎などに囲まれて少女時代に戻ったかのような二人はどんな顔ををして語り合っているのか想像して下さいな。」とでも言うように。。

Posted byブクログ

2025/09/18

再読。 だいぶ前に読んだ記憶はあるものの、面白かった!という印象だけで展開を覚えておらず。 小川洋子さんのユーモラスな表現が読んでいて心地よく、とても好き。 クスッと笑い、ハラハラし、ウルっとし、きらきらした子ども時代が過ぎ去ってしまったときにはひたすら寂しかった。 「何の本...

再読。 だいぶ前に読んだ記憶はあるものの、面白かった!という印象だけで展開を覚えておらず。 小川洋子さんのユーモラスな表現が読んでいて心地よく、とても好き。 クスッと笑い、ハラハラし、ウルっとし、きらきらした子ども時代が過ぎ去ってしまったときにはひたすら寂しかった。 「何の本を読んだかは、どう生きたかの証明でもあるんや。これは、君のもの」 図書館の貸し出しカードを、返す必要ないよと渡してくれる場面の言葉。

Posted byブクログ

2025/08/25
  • ネタバレ

※このレビューにはネタバレを含みます

小川洋子さんのこの長編は、最終盤は暖かくも哀しい、一言では言えないが、なんともいえない気持ちに満たされる。他では味わえない感慨だ。嗚咽するわけではない。涙が眼だけにではなく、温かい潤いで全身が満たされる。 ミーナがカバのポチ子と別れ、一人で登校するシーン。 ”たった一人の読者にしか読まれなかった物語ここに眠る”という蓋に書かれた言葉。 私にとって大切な大切な物語になった。 <メモ> ・主人公が「欠けないで」と強く願ったのはなぜか。何を守ろうと必死になっていたのか。 ・流星群は降らなかった。山火事は大事ではなかった。偶発的な大イベントは起きなかった。起きたのは過去(猿の事故、おじさんの関係ができあがっていたのも過去)。起きるのは、老いと死と愛の不成就のみ。 ・ミーナの喘息は何を意味するのか。 ・ミーナがヨーロッパで出版業を営む意味は。 ・ローザおばあさんのルーツはなぜ東西に分かれたドイツなのか。 ・バレーボールの猫田選手が物語に占める位置づけは。 ・フレッシーは、製造販売になる。おじさんは社長でなくなる。おばあさんは認知症を患う。 ・少女が大人になる段階を描く意味は ・主人公が親元を離れて1年間暮らす意味は ・龍一さんもヨーロッパに留学する。自らのルーツと同じ場所に。

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2025/08/18

すごく温かい話してした。小川洋子さんは「博士の愛した数式」や「ことり」などを読んだことがあります。「ミーナの行進」はなんとなく選びました。 病弱な少女、ミーナやその愉快な家族たちとの1年間の物語です。読むと心が豊かになるようでした。非常にピュアな物語です。他に小川洋子さんのお...

すごく温かい話してした。小川洋子さんは「博士の愛した数式」や「ことり」などを読んだことがあります。「ミーナの行進」はなんとなく選びました。 病弱な少女、ミーナやその愉快な家族たちとの1年間の物語です。読むと心が豊かになるようでした。非常にピュアな物語です。他に小川洋子さんのおすすめがあれば教えていただきたいです!

Posted byブクログ

2025/07/28

小川洋子さんにしては?万人受けするものだと思った。これまで読んできた冷たく美しく狂気を含んだものとは異なっている。イメージが違いすぎて自分のなかで消化しきれなかった。病弱な美少女がカバに乗って行進するのは面白い。「とっくり」が時代を感じました。

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2025/07/05

2人の少女のかけがえのない1年間の物語でした。 子供の頃の「ずっと」、一族の栄枯盛衰。 素敵な思い出の中に潜むちょっとした切なさに味わいがあり、心に染みました。

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2025/06/16

思春期に大きく環境が変わった少女の話でした。 始終穏やかにけれどさざ波見のような津波のような変化のある日常の描写に引き込まれました。

Posted byブクログ

2025/06/05

主人公、朋子は中学1年生。芦屋の洋館に住む叔母宅で従妹のミーナと一緒に過ごした思い出をメルヘンに仕立てたいい人ばかりの物語でした。

Posted byブクログ