ミーナの行進 の商品レビュー
少女時代の1年間の思い出。 明るい青春!って感じではなくて、どことなく薄い影のある話だけど、純粋な少女の捉え方をうまく表現していて、自分も思い出を共有しているような気分になりました。 ミーナの作る物語が短い中でいろいろな感情を与えてくれて、すごいと思いました。 外に出ない分、...
少女時代の1年間の思い出。 明るい青春!って感じではなくて、どことなく薄い影のある話だけど、純粋な少女の捉え方をうまく表現していて、自分も思い出を共有しているような気分になりました。 ミーナの作る物語が短い中でいろいろな感情を与えてくれて、すごいと思いました。 外に出ない分、空想の世界は広大なんだろうな。 一つ気になったのは、ミーナは喘息の発作が起きないようにいろいろ予防していたけど、マッチの煙とニオイでは発作は起きないのかな?ということ。
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カバに乗って通学するミーナが住む家に一年間一緒にくらした”私”の物語です。現代の物語にちょっとしたファンタジーを加えていて、ほんわかとした世界観を作りだしています。 九州大学 ニックネーム:浅野総一郎
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博士の愛した数式が面白かったひとには、面白いと感じる物語だと思う。母の仕事の都合で叔母のところに預けられた朋子が、芦屋のお屋敷でひとつ年下の従妹のミーナとともに暖かな時間を過ごす。「博士が愛した数式」に阪神タイガースの江夏がでてくるように、「ミーナの行進」にはミュンヘンオリンピッ...
博士の愛した数式が面白かったひとには、面白いと感じる物語だと思う。母の仕事の都合で叔母のところに預けられた朋子が、芦屋のお屋敷でひとつ年下の従妹のミーナとともに暖かな時間を過ごす。「博士が愛した数式」に阪神タイガースの江夏がでてくるように、「ミーナの行進」にはミュンヘンオリンピックで金メダルと取るバレーボールの猫田の挿話がある。阪急芦屋川の山手や打出や須磨海岸など神戸近辺の馴染みの場所が物語りの舞台となっている。
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カバに乗って通学する小学生ってインパクト大だわ〜 他にも心をくすぐられるアイテムの数々。 学生の頃の濃密な一年間は大人になっても忘れられない大切な思い出。 小川さんの作品の中では好きな感じでした♪ 途中カラフルな挿し絵が素敵です☆
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朋子が芦屋で過ごした1年間の話。 少女らしい心の動きが面白かった。あぁ、そんな気持ちになるよね、うんうん、と。 ただ、読後に感じたのは「えーっと、だから何?」。終わりも私には突然だった。 小川洋子さん合わないのかなぁ。 挿絵がとても素敵。
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著者様の作品で、今のところこの話が一番好きかも。ショッキングな出来事や本来ならどろどろになるだろう出来事も、素通りでなくうまく消化されて、読後ふわっと暖かい気持ちに包まれました。うまく感想がまとめられないのが悔しい。
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続・夏休み満喫中・・・ でも夏ばて中でもあります(爆) さて、予告どおり、「ミーナの行進」です。 お昼前から読み始め、14時には読み終わりました。 のってくると頁が速いですよね、本当に・・・ 時は1972年。ミュンヘンオリンピックの年。 物語は中学1年生の主人公・朋子が、お金...
続・夏休み満喫中・・・ でも夏ばて中でもあります(爆) さて、予告どおり、「ミーナの行進」です。 お昼前から読み始め、14時には読み終わりました。 のってくると頁が速いですよね、本当に・・・ 時は1972年。ミュンヘンオリンピックの年。 物語は中学1年生の主人公・朋子が、お金持ちの伯母の家で過ごした1年間について 綴られています。 ものすごい邸宅(元動物園つき。コビトカバがペット)、優しくて温かな伯母の家族(ささやかな傷が見え隠れしていましたが)、そして体が弱いが利発な美少女・ミーナなどなど、 小川洋子と同じように(「犬のしっぽを撫でながら」参照)、 子供の頃にお姫様の出てくる話にはまりにはまり込んだ女性なら どきどきしてしまうエピソード満載です。 それと一緒にミュンヘンオリンピックやら流れなかった流星群やら、 この時代を生きた人にとって懐かしいニュースも語られています。 読売新聞の土曜の連載小説だったそうですが、 まさにNHKの朝ドラ風! な話です。 主人公の図書館司書のお兄さんへの憧れとか、ミーナの飲料運搬のお兄さんへの初恋とか、 伯父の秘密、ペットの死、 それらを通して成長していくミーナ、そして主人公。 朝ドラ的には起伏が少ない物語かもしれませんが。 なんだかとても「幸せ」な物語。 あの頃の素直な子供だったからこそ見えないものとか見えるものとかも描かれ、 でもとにかく全体的に温かく見守られているような、 そんな優しい物語です。 そしてその世界を十分に魅力的にしているのは レトロな雰囲気も備えた寺田順三氏の挿絵!! でもでも。個人的な一番の収穫は。 図書館司書のお兄さんがものすごく魅力的に描かれていることです。 これが小川洋子の、ある意味理想的な司書なんだろうな、と思いました。
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朋子とミーナの優しい物語。 読んでいて楽しかったけれど、叔父さんの謎などが解決されないまま。 結局、202号室の人は愛人だったのか?
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二人の少女が芦屋で過ごした一年の物語。 心の奥にある秘密の小箱を開けるような、静かで密やかで、幻のような日々…。 読み進めるほどに味わいが増してくる小川洋子さんの文章に、ただただ感服しました。
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少女という年代の、とても繊細できらきらした感じが、とてもていねいに描かれています。 ミーナのマッチ箱をしまっておく箱をそっと開ける時の、どきどきわくわく感が本を開くたびに私自身にも感染して、夢をみているような気分になりました。
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